4話【惑星 レアを知ろう!】
舞の自宅にて
アクアが、舞と成実に尋ねる
「それでさ、調べたいことがあるんだけど...」
「この辺に図書館とか、ない?」
□□□□
とある休校中の高等学校内にて
「学校入らせてもらっちゃった〜。あの二人様様だね。」
「...学び舎とか久しぶり。」
「俺も必要?」
やる気の無さを隠さないロアン。
「必要ないけど巻き込む。あんたが元いた星なのに結局一から調べる羽目になったので。」
「すみませんねぇ。つっても何百年も離れてんだから勝手が違いすぎるぜ。俺の時はトールなんてあんな発展してる国じゃ...」
「仕組みは変わらないでしょうが!」
「うるせぇなぁ。悪魔に真面目さを期待すんなよ」
「こいつ...!!」
「お前もそれで調べてるって言えんの?」
手に取る訳でもなく、並べられたまま背表紙しか触ってないから気になったのだろう。
「記憶の定着はしないけど探すだけならこれで十分だし!!」
まあでも。
...普通にスマホ借りた方が早かったかも。
...。
「...だぁぁぁああ!!」
「...アテル!!聞こえてる!?どうせ1人で調べてるんでしょ!!分かってるとこまででいいから教えて!!」
人がいないのをいいことに、図書室で声を張る。
ふっと現れた執事姿の人物。相変わらず、嫌々付き合っているのを隠さない素振りだが、命令だけは聞く。
「...星の歴史ですか。それともエーテル循環の話ですか。」
「分かってんじゃん!エーテルの話が知りたいの!!まぁこいつがいる時点で」
親指で背後にいるロアンを指差しながら
「...天上、地上、下界の三界。魂も循環している...生命は魔素を扱える。」
「ふむふむ」
「...この星の特徴で言うとレアの樹...あれはエーテルの循環の核になっている。魔素を扱えるのは、レアの樹根付く...【ソルテス】の大地の生き物のみで、トールは恐らくエーテル循環から大幅に逸れています。」
「...あとは...」
「...分かっているのはこのくらいかと。」
「オーケーオーケー。なるほどね?魔素を扱えないからあの発展の仕方なんだ。だから悪魔を前に逃げるしか無かったと...」
「ん。待って。じゃあなんであそこにネアンは現れた...」
「...分かりかねます。...他に用がないなら私は失礼します」
そういうと、アテルは消えた。
「雑談してけよ〜。もー。」
本当に、命令しか聞いてくれないんだから。
「初めて知ったぜ」
「あんたもちょっとは調べなさいって」
「そういうのはな〜。ま、俺なりに調べてくるわ」
そういうとロアンはどこかへ行ってしまった。
どいつもこいつも緊張感のない自由人ばかり。
「...私って嫌われてる?」
その可能性も、考えるべき?
□□□□
「...さてと」
「試さないことには、だな」
門を。
「...ハッ。」「全く開かねえ」
門。
人の暗部である悪魔なら誰でも使える、魔界と地上界を繋ぐ空間魔法。
それが、地上へ出るにも、魔界に戻るにも、クソ野郎の号令が無いと使えない、と。
「...こんなんで他の奴らは何も言わねえのか」
あのクソ野郎と腑抜けしかいないのか、今の魔界には
「地上の魔族の方がよっぽど逞しいんじゃないのか?」
...あいつらは今...
いや。よそう。出来もしないことを考えても意味は無い。
「...これも収穫か。」
□□□□
考えがまとまらず、頭に入らない。
外の空気を吸おう。
「...うぅん。支配を目論むにしては無駄な動きな気がする...先に侵攻していた【ソルテス】を弱らせてからでいい。...自信なくなってきた。奴の目的って一体...」
「飢えてんだろ」
いつの間にか、戻ってきたロアン。
「?」
「我慢できなかった。そういう動きに見えるぜ」
「...」
「てか、あんたどこ行ってたの」
「魔界へ」
「ハァ!?!?」
驚きのあまり勢いよく振り返ってしまった。
「行けなかったがな。里帰りした気になんないぜ」
「一人で!?」
「他に誰がいんだよ...言ったろ、俺なりに調べるって」
「それで戦力削がれたらシャレになんないんですけど!?!?」
「落ち着けよ。何も魔界はあいつだけのもんじゃねぇ。俺がいた時はあいつ含め6人の魔王がいたはずだ。だから別の悪魔の支配下に行けばいいと思ったんだが...どの道こっちからは入れなかった」
「魔界の事なら分かってんじゃない!!先に教えなさいよ!!...てか、何それ。そもそも魔界に入れない...?...どう乗り込めば...」
「向こうからは来れてこっちからは行けない。十中八九奴の仕業だろうよ。無理やりこじ開けるって方法もあるだろうが...。1個体で門を塞ぐあいつと張り合うのは無理がある」
「...。それ、案外悪くないかも。...決めた。魔界をこじ開けるだけの戦力を集める。これが目的ね。」
「...俺が言っといてなんだがかなり無理があるぞ。それこそ、全魔導師がエーテルをひとつの方向に向けるくらいじゃねぇと」
「いいじゃんやってやろうじゃん。結局私一人じゃ無理ってこった。無貌の王の討伐は私たちの目的であると同時にみんなの目的でもあるはず。きっとできるよ。」
「...地上を常に荒らされながら、だぞ。」
「はいはい弱気にならない。」
切り替える気持ちも込めて手拍子を打ちながら言う。
「...何だろうとお供しますよ。」
「ありがと!」
「っしゃー!まずは人助けじゃー!!信頼得るぞー!!」
両拳を上げ、気合を入れる。わざとらしいくらいが、入れやすいんだ。




