舌切少女のギフトボックス
なろうラジオ大賞7 参加作品。
テーマは「ギフト」
とある国の貧しい村に、身寄りの無い一人の少女がおりました。低い身分の家柄でしたが、とても聡明で美しい子でした。彼女はとても歌が上手く、小鳥の囀りのように聴くもの全てを癒すのでした。
ある日、この国の王子が馬車で通りかかると、その美しい歌声を耳にし、聴き込んでしまいます。そして、声の持ち主である少女を探し出すと、その境遇を憐れみ、奉公させるため城へ招き入れました。
器量の良い少女は城内でも直ぐに評判となり、王子も彼女の魅力に惹かれるようになりました。
しかし、それを快く思わない人物もおりました。
王子の婚約者、侯爵家の御令嬢です。
元々性悪な婚約者は少女に嫉妬し、彼女の舌を切り落とし、喋れないようにしてしまいました。それでは飽き足らず、王子の暗殺未遂の疑惑までかけたのです。
話せなくなった彼女には弁明することもできず、濡れ衣によって追放されてしまいます。
喋ることも歌うこともできない彼女は、傷心のまま彷徨い歩き、森の奥深くにあった妖精の家にお世話になります。
王子は、少女の疑惑や勝手に追放した事に疑問を抱いておりました。そのため彼女の後を追ったのでした。
苦労の末、少女のもとに辿り着いた王子は、歓迎され饗しを受けました。
少女を連れ戻そうとする王子。しかし少女は婚約者の存在に遠慮し、戻ることを拒みます。
その代わりに王子へギフトを贈るのです。
大小それぞれのギフトボックス。
どちらかお選びください。との言葉に王子は、一人で来たので小さな方を受け取り、再会の約束をし帰路につきました。
城に戻り箱を開けると、王子を慕う気持ちと暗殺の濡れ衣の件が書かれた手紙、これまで受けた恩への感謝の品としての宝石が入っていました。
王子は婚約者に少女の件を詰問すると、自ら少女に確かめると言い、向かうのでした。
兵士を連れて森の中の家に着くと、婚約者は少女の饗しを拒否し、二度と王子に会わないよう忠告します。
そしてギフトを差し出すよう要求、大きいボックスを勝手に奪い取り、兵士に担がせて去っていくのでした。
そして少し離れた所で兵士達に、箱の中身を確認した後、家を焼き払うように命令します。
箱を開ける婚約者。
すると中からは悪魔やモンスターが現れました!
王子が心配して様子を見に来た時には、婚約者はすでに兵士達と共に倒れていました。
その後、王子は少女を迎えにゆき、指輪の入った小さなリングボックスを手渡し、少女は快く受け取るのでした。




