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最後の旅行4




 カーテンを閉めた暗い部屋で僕とナナさんは抱き合い、体を求め合った。僕は彼女のシャツとズボンを脱がせ、下着をとった。


「メブと寝たり、いろいろな経験はあるが、十二歳したの純粋な男の子にパンツを脱がされるとは思わなかったよ」とナナさんは言った。


「上手にできましたよ」


「スケベな子だね」とナナさんは小さな声で言った。


 僕は彼女のいろいろな部分にキスをし、舌でなぞった。そして、手からはみでる乳房をつかみ、乳首を軽く噛み、あたたかいヴァギナに手のひらをあてて、ゆっくり動かした。


「ねえ、サイトウ君優しくして」とナナさんは言った。「ずっとこんなことやってないから、怖いのよ。なんだか初めて男の子の家にいったら裸にされた気分だわ」


「僕だって緊張していますよ」


 僕はヴァギナのなかに指をいれ、首筋にキスをして、乳首をつまんだ。それから、彼女の息づかいが激しくなって体が小さく震えはじめると、僕は彼女の細い脚を広げてゆっくりと中に入った。ぺニスを奥までいれると、彼女は体を震わせてため息をついた。僕は彼女の背中を撫でながらぺニスを何度か動かして、そして何の予兆もなく突然発射した。それは押し止めようもない激しい射精であった。僕は彼女にしがみついたまま、中に何度も精液を注いだ。


「すみません、我慢できませんでした」と僕は言った。


「そんなこと考えなくてもいいの」とナナさんは僕を抱きしめた。「ねえ、もう一度できる?」


「ええ、できます」


「私とするときはなにも考えなくていいの。好きなときに好きなだけだしなさい。どう気持ちよかった」


「すごく。だから我慢できなかったんです」


「我慢なんてすることないよ。私もすごく気持ちよかった」


「ねえ、ナナさん」


「なに」


「ナナさんは誰かと恋をするべきですよ。こんな素敵な人、もったいないですよ」


「ありがとう。考えておくよ」とナナさんは言った。


 少したって、僕はもう一度固くなったぺニスを彼女の中に入れた。ナナさんは体をよじらせた。僕は彼女を抱いて静かにぺニスを動かしながら、二人でいろんな話をした。僕が冗談を言って彼女がクスクス笑うとその振動がぺニスに伝わってきた。僕らは長い間ずっと抱き合っていた。


「こうしているのすごくいい」とナナさんは言った。


「動かすのもいいですよ」と僕は言った。


「ちょっとやってみて」


 僕は立ち上がって、彼女を抱き上げて、ずっと奥まで入ってその感触を味わい、キスをしながら射精した。


 結局その夜は四回交った。四回のセックスのあと、ナナさんは僕の腕のなかで目を閉じ深いため息をついた。


「私、もうとうぶんこれやんなくていいわ」とナナさんは言った。「もうしなくていいから安心しなさいって言ってちょうだい」


「そんなこと僕にわかりませんよ」と僕は言った。



 僕は飛行機で行った方が速いし楽ですよと勧めたが、ナナさんは汽車で行くと主張した。


「飛行機苦手なんだ」と彼女は言った。それで僕は彼女と上野駅まで行った。彼女は旅行鞄を持ち、二人でプラットフォームベンチに並んで座って列車が来るのを待っていた。


「旭川って悪くない場所だと思う」


「良い町ですよ」と僕は言った。「そのうち訪ねて行きます」


「本当?」


 僕はうなずいた。


「正直に言うと、すごく怖いんだ。ひとりぼっちで知らない土地にいくのわ。ねえ、手紙を書いてくれないかい」


「ナナさんのためならいくらでも書きますよ。ナナさんはどこにいてもきっとうまくやれます」


「私のこと忘れない?」


「ええ。ずっと忘れません」と僕は言った。


「あなたと会うことは二度とないかもしれないけど、私はどこにいてもK君とメブ、あなたのことをいつまでも覚えているわ」


 僕はナナさんの目を見た。彼女は泣いていた。僕は思わず彼女にキスをした。まわりを通りすぎる人は僕たちのことをじろじろ見ていたけれど、僕にはもうそんなこと気にならなかった。我々は生きていて、これからも生き続けることだけを考えなくてはならなかった。


「幸せになりなさい」と別れ際ナナさんは僕に言った。「私があなたに忠告できることはもうないわ。だから幸せになりなさい。私やK君、メブを合わせたくらい幸せになりなさい」


 我々は握手をして別れた。







 大学生になって僕は海辺の街からでていった。今は東京の一室でひっそりと暮らしている。ときどき僕はあの十六歳の出来事を思い返す。それは僕の青春で、甘酸っぱい思い出でいっぱいの記憶だ。東京に来てから、僕はその青春をいちども忘れたことがない。ナナさんが言ったような幸せを掴んだのかわからないが、その青春の記憶に縛られずに生きている。それは彼らが僕に大切なことを教えてくれたからにちがいない。彼らの二人は死んでしまって、もう感謝の気持ちを伝えることはできない。でも僕はどうしても彼らに感謝せずにはいられないのだ。


 ありがとう。僕は自分の人生をしっかり歩いていこうと思う。




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