2-5 石英フィギュア
本日もよろしくお願いします。
回収班の手によって、希少石が大工房へ大量に運び込まれた。
『工作王:めっちゃあるじゃん』
『ビヨンド:希少石探しって簡単なんだな』
工作班は舐めた口を利いた。
幸いにして石探し班はすでに帰還しているので、ぶっ飛ばされずに済んでいる。
短時間でこれだけ発見できたのは、ジャスパーたちがある程度の知識を持ち、石鑑定ができるからだ。知識と鑑定のどちらかが欠けていれば、ここまでは集まらなかっただろう。
『工作王:とりあえず1体作ってみよう。性能が低かったら話にならない』
『メリン:この白いのが良いと思います! 上品で綺麗!』
河童たちが苦労して水から引き上げたという赤い碧玉は却下された。仕上がりが怖いだろうと工作班たちは思ったのだ。
というわけで、白い石で作ってみることに。
それはスノークリスタルと呼ばれる白い石英だ。なかなか綺麗な石で、地球だと置物に加工されて数千円から数万円で売られることがよくある。発見したのは水神王で自慢の一品だった。
『ビヨンド:なあ工作王、せっかくだし、他の色の石で髪や瞳を作らないか?』
『工作王:ふむ、悪くない。じゃあネムネムには髪と瞳の配色を任せる。接合の問題もあるからショートヘアでいく』
『ネムネム:まーかさーれよー』
石材変形が異なる石と石を混ぜ合わせることができないのは、お風呂を巨大な岩で作った際に説明した通りだ。
しかし、別々の石を混ぜることはできないが、今回提案されたようにパーツごとに分けることならできる。その場合は内部でしっかりと固定して外れないようにしなければならない。
複数の素材で作られた人形が動くのは、赤土人形の時点ですでに分かっていた。
赤土人形のハイスペックバージョンは手が石なのだ。これは土では指が作れなかったため、石で指を作って細かな作業ができるようにしたのである。
『工作王:それじゃあいってみようか』
工作王はスノークリスタルに手を触れて、作業を開始した。
魔法によるフィギュア作りは、まず石材変形で石の中身を確認することから始まる。
石はひとつひとつ内容物が違い、内外の模様もまた千差万別。
石材変形で石を粘土のように変え、体のどの部分にその模様が来るようにするか計算しなければ美しいフィギュアは作れない。もちろん、中に空洞があってそこに土が詰まっていれば、それを取り除く必要がある。
このスノークリスタルは黒い泥ががっちりと付着しており、その多くは取り除いた。一部は残してアイラインなどに使うつもりだ。あとの雪のように白い部分を表面に来るように決めた。
ネムネムが描いたラフスケッチを元にして、美少女フィギュアが作成されていく。
このラフスケッチは数パターンあるが、どれもこれもショートヘアの美少女だ。
というのも、髪がサラサラにならないのだ。肩や背中に掛かる髪は現状では邪魔なのである。
美少女フィギュアを作る工作王も美男子フィギュアに宿っている。
制作の風景は非常に絵になった。まるで恋人の石像を作るイケメン職人のよう。光景と実態はとてもかけ離れていた。
助手をしているビヨンドもまたイケメンフィギュアに宿っている。友のためにひと肌脱いでいる職人仲間枠を連想させるが、実態は以下略。
すでに何体も人形やフィギュアを作っているので、2人の手際は非常にいい。
石材変形で大まかな形がどんどん作られていく。完成する前からわかる巨乳スレンダー。男ってホントクズね。
しかし、フィギュアのプロポーションについては派閥がある。
まずは、巨乳派と中庸派と貧乳派だ。中庸派を許さない狭量な者はいない。
同じく、腰回り、尻の形状、顔立ち、髪型といろいろな派閥があり、生産属性の賢者たちも大変なのだ。
工作王とビヨンドは奇をてらっていなければ、なんでもいける派。なので、誰とでも仲良くフィギュア作りをできた。
これらの派閥は女子の工作班にも存在した。
ムッキムキ派、細マッチョ派、筋肉不要派、そしてショタ派。
主君がロリなので男子はロリ人形を禁じ手に定めているのに、女子は未熟な青い果実を容認。男子は怖いのでこれを黙認した。
顔立ちも渋いオッサンや、俺様、腹黒、生意気、子犬男子などなど。みんな違ってみんな良いの精神。もちろん、美少女フィギュアが好きな女子もいる。フリーダムだ。
なお、男子フィギュアには男子の象徴は未実装だ。石材で作られるため、常にカッチカチなのは色々と不味い。
ちょっとここで考えてもらいたい。
生産属性の賢者たちは、男女ともに非常におかしなことをしていた。
彼らは基本的に自分が宿るフィギュアを作っていないのである。
男子は美少女フィギュアを夢中で作り、女子は主に美男子フィギュアを夢中で作っているのだ。工作王たちが宿っているイケメンフィギュアも、女子が作った物だったりする。実に奇妙な連中だった。
大体の形が作られた頃、ネムネムが2つの石を持ってきた。
『ネムネム:この石が透き通るような桜色で素敵だった。こっちは髪。で、こっちの濃い緑の石は瞳ね。輪郭線以外はあまり濃すぎない場所を取り出すといいかな』
『工作王:おー、ピンク髪か。悪くない』
工作王は碧玉の内部を検めて、不要な部分を切除していく。
簡単な形を作り、フィギュアの髪のない頭にがっちりとはめ込んで、髪の造形を軽く作っていった。
作業が進むにつれて、工作王とビヨンドの手に魂が籠っていく。
魔法で具現化したヤスリの粗さを何度も変え、ひと擦りひと擦り、まるで自分の命を削るかのように擦っていった。おっぱいやくびれと生命を削るには十分な場所だった。
『工作王:ふ、ふぅ……』
賢者が賢者している感じの溜息ではない。
高ぶりすぎた集中状態を吐き出す溜息だ。
『工作王:いや、正直舐めてたな。たしかにこれは綺麗な石だわ』
『ビヨンド:ああ。こいつぁ傑作になるよ』
二人はたったいま命を削って作った部分を見た。でかい。
『工作王:魔力は?』
『ビヨンド:もう少ししたら一度帰って飯を食わないとダメだね』
『工作王:俺もだ』
お互いにステータスを表示して魔力を確認。工作王たちが宿っているのは石製フィギュアなので、魔力自体はあまり多くなかった。本当なら女神製のカカロン人形に宿りたいところだが、家作りに使われているのだ。
『工作王:この石は石材変形の消費魔力がかなりエグイな』
『ビヨンド:それだけ完成品に期待が持てるってことさ』
石材変形の消費魔力は使用する石の種類によって変わる。上等な素材ほど消費が激しいのだ。白石英は過去一番の消費だった。
2人は再び精神を集中して作業に取り掛かった。
『ネムネム:むむむっ、インスピレーション!』
一方その頃、2人の作業に感化された女が1人。
インスピレーションなどと言っているが、髪用の石を選び終わって暇をしているだけである。
色とりどりの希少石があるので、ネムネムはそれを使って小物を作り始めた。
粘土細工は畑違いではあるが、イラストレーターをしているだけあって手先は器用だ。
二度の帰還を挟みつつ、夜に差し掛かろうという時間にフィギュアは完成した。
それは、透明感のある白で作られたフィギュアであった。光の当たり具合によってはわずかに青みが宿る。
ショートの髪は淡い桜色で、瞳は森のように深い緑。石材の一部となっていた泥はアイラインに利用され、今まで純白の石を損ねていた物だとは誰も思うまい。
まあそれはともかくとして、巨乳スレンダーである。全裸である。
しかし、それを見つめる工作王とビヨンドに性的な興奮はない。傑作を作り上げた男たちの心はただただ清らかな達成感に満たされていた。まさに賢者。送還された後にも果たしてその清らかな心が継続されるかは不明であるが。
『ルナリー:これは凄いですね……』
工房で別のフィギュアを作っていた女の子の賢者も、その美しさに息を呑んだ。
生産スレッドでもこの仕事には賞賛の声が多数上がった。
【751、名無し:こんなん至宝やん】
【752、名無し:俺の部屋に飾りたい】
【753、名無し:これに俺以外の男が乗るっていうのか……?】
ひとりすでに脳破壊されていそうな奇特な人がいる。女が宿るという選択肢はないのか。
『ネムネム:ガシーン!』
そんな中、ネムネムが石英フィギュアの頭に黄色い碧玉で作った冠を乗っけた。全裸に冠である。一気に神秘性が薄れ、エロさが勝つ。
【760、名無し:うぉーい! ネムネムーっ!】
【761、名無し:クソクソ、こんなの……最高じゃないか!】
【762、名無し:よし、触手型の魔物を探そう! それで乙女騎士を宿して戦わせよう!】
生産スレッドでは好評な様子。ひとりド畜生がいる。
『工作王:ネムネムーっ! お前余計なことを! 完全に痴女になっちゃったじゃん!』
『ネムネム:にゃんだと! やろうってのか!』
『ビヨンド:ま、まあまあ。それよりも賢者召喚の準備をしようぜ』
フィギュアは全裸なので、賢者が宿る際にはツルなどで局部を隠す。
服を石で作ると人形の体のような柔軟性が宿らないのだ。人形が動けば、木っ端みじんになってしまうのである。なので、こうしてツルを使用している。
青々としたツルを体に巻き付けると、まるで妖精の女王のような威厳が出た。
『ネムネム:じゃああたしが乗る!』
『工作王:待て、この子はお前みたいにアンポンタンなキャラじゃない。ルナリーちゃんに宿ってもらおう』
『ネムネム:や、やろうってのか!?』
『ルナリー:わ、私ですか!? いいんですか?』
『工作王:もちろんいいよ。あと、ジャスパーも呼んでやるとしようか』
というわけで、ルナリーがフィギュアに宿ってみることに。
ついでに、その瞬間を見るためにジャスパーも適当な人形に召喚してあげた。
ちなみに、工作王は統括召喚委員会なのでニーテストの手を煩わせなくても他人なら召喚できる。
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ルナリー
お仕事ポイント:2231P
ジョブ:絵師
属性:生産
魔力:721/721
ボディ:石英フィギュア
活動時間:482/482
影響制限
動物:0/100P
魔物:0/100P
植生:0/100P
地形:0/100P
生産:48/100P
伝授:0/100P
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『ルナリー:ど、どうでしょうか?』
石英フィギュアに宿ったルナリーがもじもじしてコメントする。
『工作王:完璧だ!』
『ビヨンド:命が吹き込まれた!』
『ネムネム:ふぉおおお、ルナリーちゃん、いいねいいね!』
『ジャスパー:うわぁあああああ! 工作王、ビヨンド、最高だよーっ!』
みんな大興奮。
ちなみに、ルナリーは公言していないが現役女子高生美術部員であった。時と場所が違えば、工作王たちの手首には不名誉なアクセサリーがつく。
『ネムネム:むむむっ! ルナリーちゃん、そのまま顔を動かさずにちょっとあたしの指を見て!』
『ルナリー:え? はい』
ネムネムが動かす指を、ルナリーが目で追った。
そう、緑色の碧玉で作った瞳が左右に動いたのだ。
眼球は別に球体を入れているわけではないので、無い関節が曲がるのと同じように魔法的な補助が働いているのだろう。
『工作王:マジか! 瞳が動いてる!』
『ビヨンド:大発見だよ!』
『ルナリー:え、ホントですか? 自分じゃ全然わからないです』
いままでのフィギュアは瞳が動くことはなかった。
これは非常に大きな進歩である。
造形美は最高だが、スペックの方も最高だった。
『工作王:ついに活動時間が8時間か』
『ビヨンド:でも8時間あっても俺たちだと魔力と影響制限が重要だからね。まあ魔力量も過去一だけど』
『ネムネム:でも、このままいけば永久的に異世界に滞在できる人形も作れるかもしれないよ。これは偉大な一歩だよ!』
『工作王:その通りだ。そのためにもペイントが重要になると思うんだよな。綺麗なフィギュアだけど、やはり芸術品の域だ。人の温もりのようなものがあまり感じられない』
工作王は腕組みをして自分の作品に冷静な評価を下した。
それは多くの賢者も同様の意見で、白石英の肌は見ただけでも冷たさが感じられた。
その時、ビヨンドがハッとした。
『ビヨンド:おーととっと! ジャスパー、お触りは禁止だぞ。相手は女の子だ』
『ジャスパー:あっ、ごごごごめんなさい! あまりに綺麗で……』
『ルナリー:だ、大丈夫ですよ。あの、手触りますか?』
興奮しすぎたジャスパーがフラーッと近寄るので、ビヨンドが慌てて止めた。
優しいルナリーに手を触らせてもらって、ジャスパーは再び大興奮。
工作王たちは若干ハラハラしながら、今後のことを話し合う。
『ネムネム:ミニャちゃんへのお披露目はどうする?』
『ビヨンド:いまあっちは何してるの?』
『工作王:今晩は宴会の最終組だよ。丁度始まった時間だな』
『ビヨンド:そういやそうだった。昨日参加したからすっかり忘れてた』
ゴブリン討伐と新拠点の完成お疲れ会は、100人ずつの3回に分けて行なわれた。昨晩と今日の昼に続き、今からその最後の3回目が開かれようとしている。
『工作王:むしろ丁度いいかもな。これから乗り込んで、みんなのド肝を抜いてやろうぜ』
『ビヨンド:いいねー!』
『ネムネム:ルナリーちゃん、現地に着いたら一回送還してもらうことになるけど、いーい?』
『ルナリー:は、はい、大丈夫です!』
『ネムネム:そうだ! あっちに着いたら葉っぱに包もうよ。プレゼント!』
『工作王:お前、そういうのよく気づくよな』
『ネムネム:男子がしょうもないだけだよ。ねー、ルナリーちゃん』
『ルナリー:え、その、あははっ』
かなり貴重なフィギュアなので新しく護衛役を召喚し、ミニャのいる新拠点へ出発。
たくさんの美形フィギュアに守られたルナリーは、まるで本物の小人の女王のようであった。
新拠点の前に到着すると、一度ルナリーに帰還してもらい、大きな葉っぱの中に石英フィギュアを包んだ。
そうして、新拠点の中へと運び込む。
光の魔法で明るくされた新拠点の中では、ミニャがモグやたくさんの賢者たちに囲まれて笑っていた。
すでに食事は終わっているようだが、中央では美少女フィギュアに宿った近衛隊が踊り、楽しげな雰囲気である。
今晩のミニャは初めてお風呂に入り、美幼女っぷりが上がっている。
そんなミニャが、入口から入ってきた工作班たちを見て目を丸くした。
「わっ、みんなどうしたのー? もうご飯終わっちゃったよ!」
宴会に遅れてきたのだと思ったのだ。優しい。
『ネムネム:実はミニャちゃんに凄い物を持ってきました!』
「にゃんですとっ!」
ミニャのワクワクゲージが一瞬にして沸騰した。
「モグちゃん、ミニャにプレゼントだって!」
「モグ!」
モグも一大事のように、わたわたと手を振った。
賢者たちが退いてできた道を工作班はまっすぐ進む。脇に退いた賢者たちも興味津々だ。
「むむむっ」
みんなが抱えている葉っぱの包みが怪しいと幼女は睨む。大正解。
ミニャの前に葉っぱの包みが恭しく置かれた。献上!
『ネムネム:ミニャちゃん開けてみて!』
「うん!」
ミニャが葉っぱを結ぶツルを解き始める。
すると、周りで近衛隊たちがズンズンダンスを踊り始めた。これにネムネムも参加してイベントを盛り上げる。
ミニャもノリノリで肩を揺らしながら、ツルを解いた。
ツルが解け、葉っぱをめくって御開帳。
「ふ、ふぉおおおお、小人の女王様だ……」
ミニャは壊れ物を扱うような優しい手つきで石英フィギュアを持った。
「こんばんは。お名前はなんですか?」
突然そんなことを言い始めたミニャに、100名+アルファの賢者たちは一斉にほわーとした。
お人形さんに話しかける幼女特有のアレであろう。
『乙女騎士:ミニャちゃん、お人形さんに賢者を宿してみましょう!』
「にゃ!? そういう感じだった! やってみる!」
あまりにも綺麗なので賢者用のお人形ではないと思ったのだろう。言われて気づいたミニャはすぐに賢者召喚をすることに。
乙女騎士がミニャのお膝の上に乗り、ルナリーを召喚するように教えてあげる。
ちなみに、ネコ太はミニャのお風呂係という大任を終えて、現在はお休み中である。お風呂に宴会と美味しいイベントばかりに参加していたら、反感を喰らうという理由もある。リーダー格の賢者も大変なのだ。
ミニャの小さな指がウインドウを操作して、ルナリーが石英フィギュアへ召喚された。
『ルナリー:ミニャちゃん、こんばんは』
「わぁ……ルナリーさん、こんばんは! あっ、お目々が動く!」
石英フィギュアに負けず劣らず、ミニャの瞳もキラキラ光った。
そのキラキラ光線を受けては、ルナリーもやらなくてはなるまい。
『ルナリー:け、賢者番号123番! ルナリー、踊ります!』
突然の宣言に、近衛隊とネムネムに電流走る。
彼女たちはすかさずズンズンダンスの構えを取った。腕を上下にズンズンするだけの原始人でももう少しまともに踊るであろうダンスである。
しかし、ルナリーが見せた踊りはそんなチャチなものではなかった。
綺麗なステップを踏み、時に激しく、時に流れるように腕を振る。
『ネムネム:こ、この踊りは『時間城の孤独姫』! インドア派だと思ったのに!』
『工作王:いや、インドア派が踊ってもいいじゃねえか』
それは10年くらい前に流行ったボーカロイドのダンスであった。時間城で来ることのない王子様を夢見て踊り続けているという内容の曲であり、CGキャラからリアルアイドルまで多くがカバーして歌い、そして、踊ったダンスであった。
ルナリーはその振付けを完璧に踊ってみせた。
ルナリーは通っている高校の去年の体育祭で、なぜかこれをみんなで踊ったのだ。きっと女子高生全員に踊らせたいという野望を持ったオタクな教師でもいたのだろう。
ルナリーが踊るたびに白い石英の体と碧玉の髪がキラキラと輝く。
これには近衛隊とネムネムに再び電流が走る。
負けてはいられない。
近衛隊とネムネムはズンズンした。邪魔である。
「にゃふにゃふ! にゃんにゃん!」
だが、勝手に体が動き出したミニャが踊るのもズンズンダンスであった。その足元ではモグも二足立ちになって、わたわたと短い両手を動かしている。
しかし、ルナリーが空気を読めなかったというわけではない。
その完璧な踊りは、宴会に参加していた多くの賢者たちに感動を与えた。ツルを体に巻いたアニメ系美少女フィギュアが目の前で踊っているのである。感動しないでか。さらにネコミミ幼女やもふもふ幻獣も踊っているわけで、感動もマシマシ三倍役満。
ルナリーは踊りを終えてペコリとお辞儀をする。
すると、ミニャはパチパチパチと小さな手で拍手した。
「ルナリーさん、とっても上手!」
『ルナリー:えへへ、そ、そうですかね。ふふっ』
ミニャは石英フィギュアも大変に気に入り、その日は宿ったルナリーと一緒に寝るまで楽しく過ごすのだった。尤も、ミニャが寝るのは早いので1時間程度だが。
二度の電流が走った近衛隊とネムネム。
このままではいけない。
ミニャを楽しませるためにも、新たな踊りを体得しなくては!
ガチの踊りを見せられた一部の賢者たちは、スキルアップを目指すのだった。
■賢者メモ 人形■
『小人の女王 ~石英フィギュア~』
・魔法タイプ
・活動時間 8時間前後
・魔力量 700点前後
・コスト
・物質的コスト レア
・時間的コスト 2人で7時間前後(休憩1時間込み)
・魔力的コスト 1人あたり500点前後
・影響制限コスト 180点÷人数(※活躍度で振り分け)
・説明
『小人の女王』と名付けられた特別機。
魔法タイプだが、通常の石製人形くらいの運動性能を持つ。
大きな希少石が必要なため、量産は困難。
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読んでくださりありがとうございます。
ブクマ、評価、感想、大変励みになっております。
誤字報告も助かっています、ありがとうございます。




