7-32 森イカ2
本日もよろしくお願いします。
賢者たちが森イカの調査をした翌日の昼。
お昼ご飯を食べ終えたミニャたちは、賢者に集められた。
『ゲンナイ:ミニャちゃん、今日の夜に森イカ釣りに行くわけですが』
「うん、すっごく楽しみ!」
そう、本日の夜、厳密には夕方が終わった薄暮といったくらいの時間からだが、森イカ釣りに行く予定だった。それがミニャは朝から楽しみなのである。
『ゲンナイ:そこで! ミニャちゃんたちにプレゼントがあります!』
本日は珍しく大企業の会長であるゲンナイがサプライズプレゼントの導入を担当した。プレゼントのメイン製作者がゲンナイなのだ。ちなみに今日は平日。ゲンナイは、これだけのためにスケジュールを調整している。
「にゃんですと!? お魚節を削るヤツ?」
「プレゼント!」
「お魚節を削るヤツだって!」
ミニャはゲンナイがお魚節削り器を作った賢者だと覚えていて、そのせいでいつの間にかプレゼントがお魚節削り器みたいな物だと誤解を招いた。
『ゲンナイ:い、いや、お魚節は全然関係ないんだ。今日はこれ!』
賢者たちが7個のアイテムを持ってきた。
「むむぅ、にゃんだこれ!」
『ゲンナイ:これはスピニングリールです!』
「すぴにんぐりーる! 名前がカッコイイ!」
『ゲンナイ:うむ、たしかにカッコイイね』
そう、それはスピニングリールであった。
このゲンナイはカラクリ仕掛けを作るのが得意なため、最近、完成させることができた。残念ながら人数分を用意する前に使用する機会が訪れてしまったため、7個しかない。
ただ、このリールで100mクラスの投げ釣りを行なうことはできない。
一番の問題点は、リールに巻くための糸の細さが足りないことだ。グルコサで買っている糸は魔物素材なのだが、地球の化学繊維の釣り糸のように細くはないので、長くするほどリールも大型化されてしまう。精々、30m程度先に落として、水深20m程度を狙うくらいの想定である。ちょい投げなどと言われる投げ釣りだ。
賢者たちにやり方を教えてもらって、さっそくミニャがチャレンジ。
ミニャはアスレチックの台に乗り、「うんとうんと」とリールのベールアーム(※糸のストッパーと巻き取りに関わる部分)を解除して糸を指に引っかける。
そして、竿を振ると同時に糸から手を離すと、糸の先端についた錘の重さによってリールから糸が放出された。
初めてなので錘は10m程度先でポテンと地面に落ちるが、それでもミニャは目をキラキラさせて喜んだ。
「ふぉおおおお!」
『ゲンナイ:ミニャちゃん、ベールアームを起こして』
「うんとうんと。これ!」
ミニャはリールに付いた半円状の金具であるベールアームを起こす。これにより、糸の放出が止まり、ハンドルを回せばベールアームがスプール(※糸が巻かれている場所)に糸を導いてくれる。
「しゅごー!」
「しゅにぇー!」
「ずっとここがくるくるしてたー!」
糸がどんどん巻かれて、ミニャと子供たちは釣りグッズに大興奮。
いつもなら他の子にもやらせてあげるミニャだが、今回はもう一度トライ。相当に楽しかったらしい。
再び地面にポテンと錘が落ちた。
その時である。その錘にお魚役に抜擢されたラフィーネが飛びついた。近衛隊は時に命すらもかけてミニャを楽しませるのである。
『ラフィーネ:お魚さんですわー。すいすいー』
「むむぅ!」
ミニャは目をキランとさせてハンドルを巻く。
少し高いところにいるミニャがリールを巻くので、ラフィーネの体はどんどん地面から離れていく。
しかし、ラフィーネは特に恐れない。風属性なので高いところは慣れっこなのだ。逆に言えば、飛べる風属性だからこそ、この役をやっている。
「賢者様が釣れた! にゃー、ビチビチしてる!」
『ラフィーネ:お魚さんですわーっ!』
お嬢様系賢者はミニャの手に捕獲されてビチビチと体をうねらせる。近衛賢者はなんでもやるのだ!
「楽しそー!」
「パインもやってみたい!」
「ルミーもルミーも!」
「いいよー!」
ということで、パインがトライ。
教えられた通りにベールアームを解除し、指に糸を引っかけ、竿を振る。すると、竿が手から離れて飛んでいった。投げ釣りで子供がやりがちなミスである。
カシャンと竿が地面に落ち、パインは茫然。
「にゃーっ! パインちゃん、竿を投げちゃダメでしょー!」
「わ、わふぅ、ごめんなさい……」
ミニャはぴょんと台から降りて竿を取ってくると、しょんぼりするパインに渡した。
「ほら、じゃあミニャと一緒にやろうね?」
「う、うん!」
「今度はしっかり持つんだよ」
「わかった!」
ミニャはパインの後ろから一緒に竿を支えてあげた。パインのしょんぼりとしていた尻尾が復活し、ブンブンとミニャの太ももを叩きまくる。
ミスを許し、一緒に学ぶ精神。これが王の器!
その日の自由時間は賢者釣り大会で過ぎていった。
賢者釣りの遊びによってすっかりとリールの扱いに慣れ、夕方。
本日はこれから森イカ釣りだ。
村の広場には、その参加者である子供たちと冒険者数名が集まっていた。その中には、明日行なわれる新築祝いの主役であるフォルガの姿もあった。森イカ釣りをしたいらしい。
そんな一行の前に、今回の作戦の指揮官であるミニャちゃん隊長が登場。
「これからイカ釣りに行きます! 暗いから、賢者様と冒険者さんの言うことをちゃんと聞いて、湖に落ちないように気をつけてください!」
「「「はーい!」」」
ミニャに誘われて何度も釣りに行ったことのある子供たちだが、いつもと違うシチュエーションにとても楽しみにしている様子。しかも、本日の夕飯は船の上でお弁当を予定。特別感!
なお、他の村民さんや冒険者は通常通りに村で夕食だ。
「モグちゃんは危ないからお留守番ね」
「もぐぅ……」
「モグちゃんのご飯を用意してくれているよ」
「もぐ! もっもぐぅ!」
湖に落ちたら下手をすれば魚に連れて行かれてしまうので、モグはお留守番。このあとはすぐに夕ご飯なので、簡単にお留守番を了承した。遊んでくれるお世話係の賢者たちもたくさんいるので、寂しさは少ない。
続いて、護衛役を買って出てくれたシゲンが説明を始める。シゲンは上位の冒険者という肩書が未だに健在なので、他の冒険者たちからも一目置かれている。
「これから森イカ釣りをするわけですが、その前に森イカについて説明します」
敬語なのはミニャやフォルガが集団にいるからだ。ミニャがいない集団に呼びかける場合、シゲンはあまり敬語を使わない。別に傲慢というわけではない。
「森イカ釣りには昔からこういった仕掛けを使います」
「わぁ、知らないヤツだ!」
シゲンがみんなに見せたのは、グルコサで昔から使われている森イカ釣りの道具だった。釣り具も好きなミニャはお目々を煌めかせる。
「これは女神の森に生えている木の皮で編まれた玉です。この中に枯れ葉を詰め、その周りに釣り針を仕込んだエサを仕掛けます」
ミニャは真剣にふむふむ!
シゲンが見せたのは、多少の隙間が開くように編まれたテニスボールより少し小さいくらいの玉だった。部屋に飾っても素敵な見た目だが、王国で昔から使われている釣り具だ。
「昔から森イカは女神の森の力を借りて卵を産むと言われています。この罠はそれを利用したもので、森イカは女神の森の植物が水の中に落ちてきたと思って近づいてきます。そこに美味しそうなエサがあり、食いつくわけです」
「へえ、にゃるほーねぇ!」
シゲンがもう片方の手で釣り針を動かしつつ説明し、ミニャたちはそれを楽しそうに聞いた。
昨晩に賢者たちが実験してみた結果、このグルコサの罠は本当に森イカの興味を引くようで、あっさりと釣ることができた。昔の人は凄いことを考えるものだと現代人は感心するが、それは地球だけではないのである。
「そして、もう1点。森イカは水深10mよりも下にいることが多いので、普通の釣り竿だと釣るのが難しい。そこで、さっき遊んでいたリールを使うことになります」
「にゃふーっ!」
ミニャのワクワクゲージはどんどん上昇。
ちなみに、グルコサでも森イカ漁は手竿釣りではなく、手釣り(※手で糸を垂らす釣り)もしくはリール釣りで行なう。
地球でもリールの歴史は意外と古い。深いところの魚を釣ってみたい、あるいは釣ることで糧となるという考えは地球もパトラシアも同じなのだ。しかし、パトラシアにはまだスピニングリールはなく、ハンドルで巻き取るだけでベールなどはついていない原始的なリールを使用している。
説明が終わり、湖へ移動。子供たちはお弁当が入ったリュックを大切そうに背負って出発した。
湖に行くには女神像の前を通るのが一番の近道なので、自然と女神像へ漁の無事を祈願。
そうして大崖に到着すると、そこから覗き込める暗い湖の様子に年少組がゴクリとした。年長組にくっつく子もいる。
「なんだお前ら、怖いのか?」
スノーがニヤニヤしながらイヌミミ姉妹と双子に言うと、4人はフルフルと首を横に振る。やせ我慢である。
「はははっ、大丈夫だよ!」
スノーは笑って弟妹たちの頭をゴシゴシと撫でた。
とはいえ、暗い湖の様子は賢者の中にも怖いと思ってクエストを受けない者がいるほどだ。夜の水辺は霊視を使わずともホラーチックな光景になるので無理もない。
そんなわけで、本日の作戦には光属性の賢者が多く動員されている。大崖を下りる階段はライトの魔法が何個も照らし、子供たちの安全を図る。
さて、最近の港は、大崖から切り出された岩で浅瀬が埋め立てられ、ある程度の広さの作業スペースができた。依然として桟橋は使用しているものの、なかなか港らしくなってきた。
ここで釣れたら一番良いのだが、大崖付近はイワガニがいるために森イカが近寄らない。だから、子供たちと冒険者を高速船に乗せ、桟橋から30mほど離れた。
大きな船ではあるが、リールが7個しかないので、子供たちは5つのグループに分かれて森イカ釣りを始めた。残りの2つはフォルガたち大人が使う。
一方、賢者たちは湖釣り用の警護グッズを湖に沈めた。
ガラス瓶を切って作られた窓が嵌った箱である。水中移動の魔法を使わずに水中の様子が見られるため、魔物が生息する湖での魚釣りの際に重宝するアイテムだ。
普段は昼間に釣りをするので船から警護用の箱を吊るすだけでもある程度の範囲が警戒できるが、今回は夜なので、船から離した場所にブイを浮かべ、その下にも同じ物が吊るされて警戒網を拡大させている。
さらに、船室の屋根ではニャロクーンがゴロゴロしている。些事に手を貸してもらうと賢者の成長にならないので、基本的には賢者と冒険者だけで警戒するが、強い魔物が出現した場合には手伝ってもらうことになる。
「ライトの光を少なくします! 気をつけてください!」
シゲンが全体に呼びかける。
一部の生物は光に対して特定の行動を起こす場合がある。これを走光性といい、光に近寄る習性を正の走光性、遠ざかることを負の走光性という。
地球にいるイカも走光性を持っており、これを利用するイカ漁は有名だ。人が灯した光に集まったプランクトンを食べるためとか、光から逃げるために船底の影に入り込むため釣りやすくなるなど諸説ある。
走光性について賢者たちは知っていたので、森イカにも走光性があるか調べてみると、その習性を持っていた。
特に太陽の光は苦手なようで、日の出と同時にミニャンジャ村近辺からいずこかへと姿を消した。魔法の光に対してはそこまで嫌がらないようだが、魔法の光の多さで活動する水深が変わることも賢者たちは掴んでいた。
魔法の光で集まったプランクトンを食べるといった習性はないようで、森イカが集まる要因は女神の森の恩恵が強い。
「もう始めていーい?」
『釣りっぽ:ああ、いいよ。周りに気をつけてな』
「うん!」
ライトの魔法が減って多少暗くなり、さっそくミニャが仕掛けを湖に投じた。20mほど先に仕掛けが落ち、ミニャは「にゃふぅ!」とご満悦。そのキャスティングはなかなか上手い。
『釣りっぽ:その辺りだと水深は30mくらいだな。そろそろベールアームを戻して』
「わかった!」
『釣りっぽ:そうしたら、凄くゆっくりとハンドルを回して』
「こんくらい?」
『釣りっぽ:もっとゆっくりでいいよ。その半分くらい』
昨晩の研究でこの仕掛けに対する森イカの動きは把握したので、釣りっぽのアドバイスは的確だ。
10秒で1回転くらいの緩やかな巻き取りをするミニャ。
すると、隣でやっていたエルフ妹のマールにアタリが来た。
「きた! ミニャちゃんきたよ!」
「にゃー、マールちゃんいいなー! む? むむぅ! こっちもきた!」
「えーっ!? じゃあお姉ちゃん、シルバラお姉ちゃん、きた!」
「えぇ!? ど、どうすればいいの、シルバラ!?」
「け、賢者様!」
言っているそばからミニャの方にも強いアタリが来て、マールは仕方なく姉のレネイアとドワーフ娘のシルバラを頼った。しかし、2人もわからないので大騒ぎだ。
『釣りっぽ:ミニャちゃん、ハンドルを回して!』
「うん! マールちゃん、ハンドルを回すんだって! 賢者様釣りをした時みたいな感じ!」
「わかった!」
マールにも教えてあげたミニャは、ペロリと唇を舐めた。天性の勘と言うべきか、獲物の動きに合わせて竿を動かしながらハンドルを回していく。
「にゃーっ、お魚と手ごたえが違う!」
「ミニャお姉ちゃんのに掛かったって!」
「がんばえーっ!」
「あーっ、マールお姉ちゃんも釣ってる!」
「お前ら船の上で走るなー!」
釣りをしていない子供たちがすぐに見に来て、それを護衛役のザインが注意する。グルコサで森イカ釣りの護衛経験があるので手伝ってくれているが、やっていることは子守である。
「マール! 食べるんだから絶対に逃がしちゃダメだからね!」
「うん!」
「凄い闘志!」
隣同士でキャッキャとファイト。若干、エルフ姉妹には必死さがあり、シルバラは笑った。
「こいつめ! んー……にゃしゅ!」
先に掛かったマールよりもミニャの方が釣り上げるのが早かった。果たして、巻き上げられた仕掛けには、本命の森イカが引っかかっていた。
「にゃー、イカさんだ! 賢者様、イカさん!」
『釣りっぽ:おーっ、綺麗なイカだな!』
『ブリザーラ:ミニャちゃん凄いっすぅ!』
『ネコ太:わぁ、本当にイカって釣れるんだね!』
『くのいち:触手すっごぉ!』
糸を持って森イカを自慢するミニャの周りで、賢者たちがお世辞を抜きに褒める。若干一名、隠密任務中に悪辣なる罠に掛かってしまって数時間後の女忍者みたいなセリフと賢者ネームのヤツがいるが、賢者の視点だと触手は長くて凄いので事実を言っただけである。
さて、釣り上げた森イカは全長20cmほど。平均的なサイズだ。
そこにマールが釣りあげたイカも加わって並べられた。エルフ姉妹はニコニコだ。
「変なのー!」
「ウネウネしてる!」
「なめくじみたい!」
などと子供たちからディスられる森イカは、賢者たちの手で仕掛けから外されて、すぐに絞められた。
「白くなっちゃった!」
『釣りっぽ:こうすると美味しいまま持ち帰れるんだよ』
「はえー、そうなんだ」
賢者たちは森イカの保存方法についても昨晩の内に検証していた。
このイカは異世界の淡水で生きているわけだが、広い海で暮らすイカと似ている部分と異なる部分がもちろんある。保存方法も然り。
しかし、そういった部分を無視できる非常に便利な魔法を賢者たちは持っていた。
『ブリザーラ:腐敗遅延っす!』
絞められて内臓などを抜かれたイカは、すぐに賢者お手製のクーラーボックスに入れられ、さらに氷属性の賢者によって『腐敗遅延』の魔法が掛けられた。
腐敗遅延はその名の通り腐敗を遅らせ、ミニャンジャ村の生活を陰から支えている重要な魔法だ。イカは傷みやすく味の劣化も早いが、クーラーボックスに入れてこの魔法をかけておけば、少なくとも丸一日は新鮮さを保つことができた。イカの検証は昨晩のことなので、1日以降の保存状態は不明である。
なお、アニサキスはいないので、冷凍して寄生虫を殺すような手法は取られない。
「ぬぉおおお、釣れたぞ!」
「お見事にございます」
「わぁ、お爺様、凄いです!」
「そうだろう! はっはっはっ!」
少し離れた場所でやっていたフォルガが嬉しそうに宣言し、執事のジゼやクレイが褒める。元国王で、剣に夢中な人生を送っただけあって、こういう遊びはやったことがないようでとても楽しそう。
フォルガが釣った森イカはすぐにジゼが絞め、ワタを抜き、処理をする。この爺さんは何でもできるのだ。
フォルガは次なる森イカを釣るべくそのまま続行。好人物ではあるが、元国王だけあってこの辺りの気がいまいち利かない。
一方のミニャは年下のクレアにやらせてあげた。ジジイより偉い。
クレアはまだ5歳なので、ミニャが後ろから竿を支えてあげて一緒にプレイ。少しでも釣りに関わりたいわけではないはずだ。たぶん。
【120、闇の福音:こちらポイントエンド。おそらく水犬が活動している。距離は不明だが、鳴き声が聞こえる。誰か寄越してくれ】
【121、ニーテスト:了解。1部隊を向かわせる。各担当は冒険者とジゼに対処する旨を伝達しておいてくれ】
最も離れたブイの下で、例の箱に入って見張りをしていた賢者が魔物を察知。
水犬は、カワウソのような体にオオカミに似た獰猛な顔を持つ魔物で、群れで狩りをする。高速船を襲うほどの力はないが、釣り場を荒らされるので来てほしいわけでもない。
パトラシアの野生動物は魔法を察知する能力があるので、船の近くで派手に攻撃魔法を放てば釣果に大きく影響する。そのため、離れたポイントで対処をすることに決定した。
「釣れたーっ! ミニャお姉ちゃん、釣れた!」
「おーっ、おっきいイカさんだねー!」
「わーっ、こっちも釣れたー! え、森イカじゃない!?」
「お魚が釣れたーっ! すげー!」
ミニャたちは、そんな賢者たちの努力によって安全に釣りをしているのである。
1時間ほど釣りを楽しむと、釣りをしていない子から順番にお弁当タイムが始まった。
オカカご飯をメインに、照り焼き肉、魚の塩焼き、固めのクリームシチュー、野菜炒め、フルーツと、お弁当箱にちょっとずつ入った料理番賢者の愛情たっぷり仕様。さらに、温かなコンソメスープも出された。
「もむもむもむ。美味しい!」
みんなで一斉に食べないスタイルは初めてなので最初は少し戸惑いもあったが、食べ始めると子供たちはみんなニコニコだ。絶対に村で食べる温かなご飯の方が美味しいはずだが、やはりシチュエーションが隠し味になっているようだ。
何度かポイントを変えつつ2時間ほど釣りをして、十分な釣果が得られた。
子供の中には眠そうになっている子もいるので、一行は村に帰る。
「ネコ太さん、森イカはどうやって食べるの?」
『ネコ太:森イカはねー、お醤油で焼いたりするんだよ。すんごく美味しいんだから』
「わぁ、楽しみ!」
こうして、ミニャたちは初めての夜釣りを体験し、明日のパーティを楽しみにしながら夜を過ごすのだった。
読んでくださりありがとうございます。
ブクマ、評価、感想大変励みになっています。
誤字報告も助かっています、ありがとうございます。




