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ミニャのオモチャ箱 ~ネコミミ少女交流記~  作者: 生咲日月
第1章

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1-20 お魚調理

本日もよろしくお願いします。

■今日は2話投稿します。本日1話目です■


 猛禽類に大きな魚を獲られてしまったが、結局、10匹の魚を運ぶことができた。ただし、その内の1匹は寄生虫の感染が酷いので魔法の研究用だ。


 サバイバーの要望で、生魚を扱う研究はミニャの家とは別の場所に掘った穴の中で行なうことになった。臭いで虫や獣を呼び寄せるのを嫌ったのだ。

 その穴は、ミニャを入れるわけではないので斜面に向かって掘られ、入口は小さく、奥の方に小部屋があるだけのものだった。


 賢者たちは、ミニャが入れないこういった施設を『秘密工房』あるいは『秘密研究所』と名付けた。別にミニャに秘密なわけではなく、他の生き物に対して秘密という意味だ。

 今回は寄生虫を扱う研究ということもあって、ミニャの家から20mほど離れた場所に作り、研究にあたった赤土人形も破棄することで決まった。


 さて、ミニャのお家の近くにも同じような造りの穴があった。

 こちらは生き物の下処理場であり、これもまた血肉の匂いを野外に残さないためのものだ。


『トマトン:さあ、魔法料理の始まりだよ!』


『サバイバー:まあその前に下処理だけどね』


『釣りっぽ:こんなでかい魚を捌ける日が来るとはなー』


 ジョブが料理人のトマトンと、サバイバルや釣りでこういうのが得意なサバイバーと釣りっぽが下処理を始めた。

 人形にとって一匹一匹がマグロ並みに大きいので、それぞれに補助が2人ずつついている。


■■■■■■■■■■■■■■

開始時刻 17:20

仕事:魚の調理

人形:赤土人形

募集人数:9人

条件1:トマトン、サバイバー、釣りっぽを指名

条件2:召喚回数がまだ1回の者なら誰でも可6人

達成条件:魚の下処理をして、調理をする


説明:トマトン、サバイバー、釣りっぽの指示に従い、魚の下処理をして調理まで終える。食べきれない魚は冷凍保存すること。

■■■■■■■■■■■■■■


 今回貼りだされたクエストは、召喚回数がまだ1回の賢者が優遇されていた。召喚回数が1回というのはつまり研修を終えた賢者である。


 クエストを始めた賢者たちが使う下処理場は、幅100cm×100cm、高さ50cmの広さだ。ここでは水を使うので床が若干傾斜になっており、水の流れる先には深さ5mほどの穴が斜めに空いていた。1週間程度しか使わない予定なので、排水性能は雑が極まっている。


 床は全面に石のタイルが敷かれ、さらに石で作られたまな板も完備。土属性や生産属性が使える『石材変形』は施設を作るうえで極めて有用だった。


『トマトン:さぁて、さっそくいってみますか』


 トマトンは魔力で生み出した包丁を使い、エラの付け根を切り離し、大胆に腹を捌く。すると巨大な内臓が姿を見せた。


『平和バト:あわわわ。夢に出そうです』


『ダーク:内臓! って感じだな』


『平和バト:トマトンさんはこういうの大丈夫なんですか?』


『トマトン:うん、食材だし全然』


 トマトンは女性であり、それを補助する平和バトとダークは男性だった。トマトンはケロッとしている。サバイバーや釣りっぽの方でも同じで、補助役はあわあわしていた。


 補助役はとにかく召喚されてみたい賢者たちなので、自分と同じくらいの大きさの魚を捌いた時の覚悟なんてこれっぽっちもしていなかったのだ。


『釣りっぽ:思いのほか刃がすんなり入るな。ブリとかを捌いた方が手ごたえは上だな』


『サバイバー:見た目が大きくなっただけで、川魚は川魚ってことみたいだね』


 ブリのように腹部の脂肪が分厚くないので、属性ナイフを入れればスッと切れた。


『サバイバー:君たち、川魚はこうやって内臓を取るんだ。たぶん異世界でも同じだろう』


 サバイバーは補助役にそう言いながら、片手で魚の体をしっかり押さえ、もう片手を切り離したエラに引っかけた。そうして、エラとハラワタを一気に引きずり出す。


『釣りっぽ:おー、お見事』


『サバイバー:でも、でかい分、やっぱりやりにくいね』


 そうやってサバイバーを褒める釣りっぽは、魚を押さえつける手の位置取りに少し手間取るが、サバイバーと遜色なくエラとハラワタを引きずり出してみせた。


『釣りっぽ:体が小さい分、体の位置取りが難しいな』


『サバイバー:まあ慣れだろうね。で、慣れたら今度は地球で変な感覚になりそうだけど』


 トマトンの方も問題ないようで、すでに血合いの掃除を始めていた。


『サバイバー:じゃあトマトンは処理が終わった3匹を持って家の方に行ってほしい。こっちは俺たちがやっておくから、先に焼きに入って』


『トマトン:いいの?』


『サバイバー:お腹を空かせているかもしれないからね』


『トマトン:じゃあ行ってくる!』


『サバイバー:あー、あと、魚に使う串も鑑定しないとダメだよ。毒がある木を串や薪に使うと食中毒を起こすから。薪は注意しておいたから大丈夫なはずだ』


『トマトン:わかった!』


 日本の公園にあるキョウチクトウや寺にあるシキミなどは、かなり強力な毒を持つ。キャンプで串や薪を忘れてこういう植物を使ってしまうと、死ぬことすらあるのだ。


 応援を呼んで魚をお家へ運んでもらっていると、ニーテストからサバイバーにスレッドで連絡があった。


【130、ニーテスト:サバイバー、寄生虫入りの研究で新しい魔法が発見された。そこに平和バトがいるな?】


【131、サバイバー:ああ、いるよ】


 サバイバーは平和バトを呼んで、スレッドを閲覧するように指示した。


【132、ニーテスト:平和バト、回復属性で新しい魔法の発見があった。『生命循環』というものだ。植物や動物の死骸を土壌や大気のなにかのエネルギーに変えることができる。少なくとも魚に対して使用できるのはわかっているから、内臓の処理に使用しろ】


【133、平和バト:わ、わかりました!】


【134、ニーテスト:いや、すまん、ちょっと待った。サバイバー、内臓は使わないよな?】


【135、サバイバー:今のところ使う予定はないね。平和バトの魔法の練習に使うといいよ】


【136、ニーテスト:じゃあそのように】


【137、平和バト:が、頑張ります!】


 回復属性はまだ4人しかいない属性だったが、そのくせに割と不遇職だった。

 ミニャのためにも1人は常駐するのが理想だが、一番に登録してミニャの信用を勝ち取ったネコ太と近衛隊の女性賢者が回復属性だったため、男子で回復属性を選んだ2人は出る幕がなかったのだ。


 ネコ太も24時間起きているわけではないのでいずれは必ず役に立つ人員だが、立ち上げ段階の今は、まだまだその時ではなかったのだ。

 それが生命循環の発見で、ごみ処理係だが高頻度で召喚してもらえる可能性が出てきた。


『サバイバー:よし、それじゃあ内臓を一か所に集めるから、生命循環をかけてもらえるかな?』


『平和バト:はい、わかりました!』


 この発見に平和バトもやる気に漲っている様子。

 さっそく使ってみると、ハラワタが光の粒になって虚空に消えていった。


『サバイバー:これは綺麗だね』


『釣りっぽ:でも、土にならないとこの世界からどんどん物質が減少していかないか?』


『ダーク:魔力の素になって世界を巡って、どこかで誰かが土に変換するとかそういう感じじゃない? 俺たちもボール系の魔法で土や水を生み出しているわけだし』


『釣りっぽ:おー、それっぽい』


■賢者メモ 回復属性■

『生命循環』

・生き物の死骸を大気や土壌の養分にする。

・ただし、加工が施された死骸(屋根やツル籠、おそらくミニャの服など)は養分にできない。原因は不明。

・養分を得た大気や土壌の状態がどれほど良くなっているかも不明。

■・■・■



読んでくださりありがとうございます。



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― 新着の感想 ―
魚も鶏も捌けるので呼んでクレメンス 身近なとこだと紫陽花も毒だね
[気になる点] 加工されたものは加工したものの魔力が宿っているから消えないのかな?
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