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現実にハマれない
俺は普通に働くことが嫌だった。現実が嫌だった。親も兄弟も嫌だった。すべてを洗え流し、吹き飛ばすような何かを期待した。ただ俺は惰性だった。現実を生きれないのは自分があまりにも虚しいから。どんな人間と一緒にいても楽しくない。俺は病んでた、現実が嫌だった。小学生のときにはもうそうだった。学校は刑務所だった。常に、常に、先のことばかり考えていた。常に現実が嫌だった。社会人になり成人しても、それは変わらない、常に刑務所にいて、自由がない、自由がない、自由がない。そこから脱出したいというのが俺の一番の望みだった、昔から、しかし、物の考えの未熟さ、現実にあってない諸々のこと、臆病さ、すべてが俺を゛真実゛から遠ざけた。いまは何も無い。すべてと縁を切った。やっと一息つける。