「パディントン」
アメリカ作品が続いたので、今回はイギリスです。
小さな紳士、ロンドンへ行く。
「パディントン」 2014年/イギリス・フランス共作/95分
【あらすじ】
ある探検家が暗黒の地ペルーの森で出会ったのは、知性を持ったクマの夫婦。
探検家は彼らと友達になり、マーマレードの美味しさや、言葉や、ロンドンの歩き方などを教え、名前をつけてあげた。メスのクマには亡き母親の名前からとって「ルーシー」、オスのクマには酒場で会ったボクサーから「パストゥーゾ」と。
そして別れの時。
探検家はクマ夫婦に
「ロンドンに来てくれたら、心よりお持てなしさせてもらうよ」
と言って、自分の帽子を渡し、人間社会へと帰って行った。
それから、数十年が経ちーー、
元気な子グマが腕にオレンジをいっぱい抱え、叫んだ。
「マーマレードだ!マーマレードの日が来た!」
そこにはあのクマの夫婦がいた。夫婦はすっかり年をとって、子グマに「ルーシーおばさん」と「パストゥーゾおじさん」と呼ばれ、毎年マーマレードを作ることを楽しみに森で暮らしていた。
出来上がったマーマレードは美味しく、生活は幸せだった。
ただ……心残りは、まだ憧れのロンドンへ行けてないこと……。
その晩、彼らの森で大地震が起こる。
次々と木々が倒れ、彼らの家は壊れていく。
子グマとルーシーおばさんはなんとか助かったものの、パストゥーゾおじさんは倒れてきた木によって亡くなってしまう。子グマはおじさんの帽子を握りしめ、ルーシーおばさんと共に、おじさんの死を悼んだ。
それから、子グマは、ルーシーおばさんに勧められ、「自分は嫌われるかも」と不安を抱きながらも、自分の家を探すためロンドンに行くことを決意する。
船に密航し、荷物に隠れ、子グマは大都会ロンドンのパディントン駅にやってきた。
そこで、子グマは都会の冷たい洗礼をうける。
「やあ、どうも、どなたか家の探し方知りませんか?」
礼儀正しく話しかけるも、その声に答える人は一人もいない。
忙しく行き交う勤め人達に、子グマは翻弄される。
やがて終電の時間になり、子グマは一人落ち込む。
自分は何かを間違えてしまったのだろうか?
そこに、ある旅行帰りの家族が通りかかる。ブラウン家だ。
ブラウン家の母親、メアリーは、子グマに話しかける。
そして子グマの話を聞き、家に来るように言う。
子グマは喜ぶ。
メアリーは子グマに名前をつける。
「ねぇ、ヘンリー。これがぴったりだと思わない?」
「ケチャップか? クマのケチャップ?」
「違うーー“パディントン”よ」
これがパディントンとブラウン家の運命の出会いであった。
【小並感】
「みんなと同じにはなれない。でも大丈夫。」 by パディントン
それにしても、早く自由に旅行がしたいです。