私宝
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私宝
最近、国宝という映画が話題を集め、大ヒットしている。
実際国宝というと、国にとって重要な神社仏閣や絵画、彫刻等の有形文化財を思い浮かべます。
一方で芸能および工芸技術に優れた技量を有する人物を対象にしたものが人間国宝です。
これらは毎年国が選定しますが、一般国民の受け止め方は、最高に評価された、極めて価値のあるものとの認識です。
しかしながら、国宝に身近に接しているか関心のある者、あるいは見学、鑑賞をする場合をのぞいては、遠い存在であるに違いありません。
では国という規模ではなく、各個人に近い区分で取り決めた場合はどうだろう。
要するに県や市町村がそれぞれの宝を選定し公表するのである。
各県で設けた文化財や県民栄誉賞等がそれにあたるのかもしれない。
だがそれでも個人的に関心がないという人が多いでしょう。それは自分には直接の関係が乏しいという理由だからだろう。
では家宝はどうだろう。
代々伝わる家の宝が人によってはあるかもしれないが、我が家にはそんなものは無いという人の方が多いでしょう。
だとすれば各個人ごとに宝を取り決めてみてはどうだろう。
たとえば精魂込めて育てた盆栽、手作りの人形や陶芸品、自家製の庭園等々。
その他、趣味、道楽も入るかもしれないが、自分自身が生涯を通して大切に思うものと考えていいだろう。
そこで、私は自身の人生における宝探しをすることにした。
ところが形のあるものは思い浮かばなかった。
なにしろこれといった技能はなく、人に誇るほどの創作品など見当たらないのだ。
では自分がアピールできるものは何かと考えた場合、無形ではあるが、自身が所有する能力。
とはいっても特別に優れた才能もないので、少し見方を変えて自分が自慢出来る事柄を宝とすればいいのではないかと考えた。
一つ目は健康体ではないか。
もう老年の域に入ったが、今まで入院はしたことがなかった。
しかし、そのような人は多くいるので、もう少し掘り下げてみると、私は民間企業に勤めているのだが、40年ほどの間、病欠および体調不良による遅刻、早退がなかったこと。
これは自慢してもいいのではないか。
私は学生の頃、いわゆるジョギングが好きで、自宅周辺を暗くなるとよく走っていた記憶があります。
もしかしたら、そのことが体を丈夫にした遠因かもしれません。
二つ目は友人に恵まれたことである。
中学生の頃に自分の人生にとって、掛け替えのない出会いがありました。
このような文章を書いているのは彼の影響で、その他ヨット、山登り、草野球、それとスナック通いと様々な体験をすることになったのです。
また大学では同じゼミで最も優秀な学生と懇意になりました。
その当時はどちらかというと人見知りの性格でしたが、彼とは不思議と気が合い京都市内観光、歌舞伎のような鑑賞に出かけたものである。遠隔地の出身ではあるが、今でも交流を続けています。
社会人になってから知り合い、その後も親密に連絡を取り合っている人間が数人おります。
キャリアの資格を持ち大変勉強熱心な友人は転職の都度スキルアップを重ね、大いに刺激されて親密になりました。
彼と同様、最初の就職先同期の気の合った友人と共にラインでやり取りをするようになりました。
三人揃って会うことが楽しみになりました。
更に別の会社をほぼ同時期に退社した友人3人とメールのやり取りが続いています。
皆個性に溢れ、発想、表現力も豊かで文面を見るのが楽しみです。
そして、小学校の頃からの遊び友達がおり、今も健在です。
彼とは競馬、パチンコといったギャンブル、その他山登り、スポーツ、娯楽を一緒に楽しみました。
私にとってかけがえのない親友で先に挙げた人たちと共に、間違いなく一生の宝と言えるでしょう。
ただ、残念なことにそのうち一人とは現在音信不通で、また一人は鬼籍に入りました。
三番目は車です。
といっても車マニアでもなければドライブ好きでもありません。
20歳で免許を取得してから、初めは家の仕事の手伝い、通学に、その後社会人になってから、仕事や余暇、通勤に利用すること50年余。
その間ほとんど大きな事故はないものの、違反は数限りなしと決して運転は上手くなかったのですが、自分の足としてなくてはならない存在です。
最近高齢者の場合、免許返納を奨励されていますが、まだ当分利用するつもりです。
もちろん安全運転を心がけます。
四番目は当然家族、そして自宅も入るでしょう。
自分が遅くまで働いて疲れ切ったときに帰宅したときに、妻や子、家族の顔を見るとほっと一息つくことは誰でもあるでしょう。
また明日からも頑張ろうという気になるのではないでしょうか。
もっと広い意味では故郷がそれに当たるでしょう。
遠方で苦労を重ね、久しぶりに帰郷する際に馴染みの景色が見えて感動に浸ることがあります。
心境は同じだと思います。
最後は私が文章を記している場合に必要な想像力です。
例えば小説を書こうとする場合構想を練っても最初の出だしがなかなか出てきません。
ただ、一旦書き始めると次々とストーリーが湧いて出てきます。
仕事においても他の人よりも探求心があることをある程度承知しています。
もちろんそれが宝というと大げさになりますが、自分の強みかもしれません。
以上、自分にとって思い付くまま取り上げた5つの項目を私宝ということにしましたが、今後も新たな宝が増えるかもしれません。




