6 つぎのおばけは もっとこわい
まっくろくろの おおおばけ
おふねにのって やってきた
島のそとから やってきた
女の人の かたちした
くさいにおいの するかげが
「いやだこわいよ どうしよう
まえきたかげより もっとこわい」
島のどうぶつ おおさわぎ
いちもくさんに にげました
くまもきつねも ことりもむしも
すたこらさっさと にげました
かげがみえない ひとの子は
おばけのすがたが みえません
男の子には おまもりに
やさしいばあさん ついてても
女の人の かたちした
まっくろくろの このかげは
おかまいなしに ちかづきます
「あらあらとっても おいしそう
こんないなかで おもいもよらず
すてきなごちそう みつけたわ」
くされたそのいき ぷうとかけ
ながくてあかい つめのばし
まっくろくろの おおおばけ
まもりのばあさん はがそうと
りょうてでばりばり ひっかきます
男の子まもる ばあさんは
とってもとっても がんばって
たちふさがっては くれたけど
ついにはびりびり やぶかれて
まるめてぷいと とばされました
じゃまなばあさん やっつけて
おばけの3ぷん くっきんぐ
おしおをふって たべましょか
おしょうゆかけて たべましょか
けらけらわらって おおおばけ
あじみをしようと ぺろりとなめる
どんどんどんぐり 男の子
くろいおばけは 目にみえぬ
おなじくやっぱり とうさんも
くらいおばけは 目にみえぬ
まもりがはがれた 男の子
おばけのかみのけ からみつき
ぐるぐるまきの ぱすたみたい
おさらにのせて たべましょか
ちーずをのせて たべましょか
ぼんやりどんぐり 男の子
そこまでされても 気づきません
おとこしゅみんな 気づきません
たよりはおんなしゅ よいおめめ
おかっぱねえさん 気がつきました
うたたねしてた おひるまえ
ゆめのまにまに かいまみた
だいじなおいごが いたばしょは
なんとおばけの さらのうえ
おかっぱねえさん びっくらこ
とびおきすぐさま でんわしました
「もしもし ちょっと たいへんよ
さっきみたゆめ おいっこが
いまにもおばけに たべられそう
むしのしらせと いうでしょう?
すぐにいくから きをつけて
けっしてそばから はなれずに
あたしがいくまで ぶじでいて」
「ねえさんねえさん そうなのよ
じんじゃへいこうと おもってた
ひどいかおいろ してるもの
あのこのまわりが ゆがんでみえる
なにかおかしな けはいがするわ」
ぶんなぐりじょうずな ねえさんは
けとばしじょうずな ねえさんに
すぐにいくぞと たからかに
つたえてそのまま はしりだす
それでも海の むこうから
てつどう おふねで えんやらこ
すぐにはとても まにあいません
こんどのおばけは てごわいぞ