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13  ”ごえん”のつないだ まもりびと

おおなみこなみを のりこえて


おおきくりっぱな 神様の


おつかいぎつねを したがえた


おいなりさんの あとつぎと


おかっぱねえさん ふねにのり


あさひとともに 島にきました




ふねのへさきで ねえさんは


ながねんあいよう けんかのおとも


ひのきでできた ぼうかまえ


だいじなおいっこ まもろうと


はんにゃもかくやの におうだち




おつかいぎつねの こぎつねまる


うるしもつややか ひとふりの


ちいさなよこぶえ なかにいる


おいなりさんの あとつぎの


だいじなだいじな おともだち




これなるわかご おいなりの


じだいをになう あとつぎは


さらりくろかみ なびかせて


なかよしいとこを たすけよと


はるばる京から 島にきました




くびにかけるは いにしえの


あしきここのお ばけぎつね


だっきやぶりし えいゆうたん


まことをうつす 神のわざ


あさひにかがやく しょうまきょう




せたけはいまだ ちいさいけれど


おてんとさまを せにおうて


ひかりまぶしき たちすがた


とうさんににた おもざしと


かあさんににた たましいは


うかのおおかみ きたいのほし




島のいりえに すらとたつ


きつねのほれこむ しょうねんは


むかえにでてきた しんせきの


いとこのあにさん おじふうふ


ひとめみるなり おせっきょう




「なんでここまで でてはるの?


神社さんなか いてください」




こんなところじゃ まもれません


いりえともりと まわりみて


おばけのけはいを さぐりつつ


のんきないとこに くぎをうつ


しっかりものの よねんせい




「ゆうべは にげたと きいたけど


ひつこいあねさん みたいやし


またぞろくるんは たしかやね」




「あにさん せなかが がらあきや


まもりものうては しんどいえ」




いいつつかばんに てをいれて


とりいだしたる こだけづつ




「あにさん こン子ぉ あずけるわ


なまえのまだない くだぎつね


まいつきとおと ごのつくひ


おあげのたいたん たべさせて


おなかがくちたら わるさもせぇへん


あにさんのせなか まもるよし


なれたらなまえも つけたらええ」




かたてのこぶしに にぎりこむ


えんぴつみたいな こだけづつ


のぞいてみても ほそすぎて


おくのふしまで みえません




「はだみはなさず もっといて


おあげのたいたん わすれずに


それがあにさんの ためやよし」




島のいりえは ちっちゃいけれど


かくれるところが ありません


まもるにかたく せめるにやすし


ここではとてもじゃ ないけれど


いとこをまもれる はずもなし


おばけをむかえ うつために


村の神社へ いそぎます




どんどんどんぐり 男の子


きりょくたいりょく すいつくされて


ふらふらよろよろ あるけません


とうさんかあさん ふたりして


かわりばんこに かたささえ


いりえをぬけて もりのなか


めざすはうじがみ どんぐり神社


だから きょうことば(ふうみ) なんですってば

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