表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

おませなマコちゃん

マコちゃんは興味津々

作者: 西禄屋斗

 マコちゃんはヨシナリに迫るようにして、じりっと一歩近づいた。その瞳は好奇心に満ち満ちており、まるで星が瞬くみたいにキラキラしている。


「ねえ、ヨシナリくん……見せて」


「ま、マコちゃん……」


 ヨシナリはマコちゃんの声をまるで催眠術のように聞く。


 言われるがままにヨシナリはうなずいて、マコちゃんに自らの大きくなった「それ」を見せた。「それ」はヨシナリの体の一部でありながら、まるで別物であるかのようだ。さっきからジンジンと熱く疼いている。


「す、すごい……」


 ヨシナリの「それ」を見たマコちゃんは、驚いたように声を上擦らせた。だが、決して目を逸らすようなことはせず、真剣な眼差しでヨシナリの「それ」を観察する。


「私、こんなに大きいの見るの初めて」


「そ、そうなんだ」


 あまりにも間近でまじまじと見つめられ、何だかヨシナリは次第に恥ずかしくなった。自分でも顔が火照ってくるのが分かる。


「ヨシナリくん……触ってもいい?」


「えっ?」


 思いもかけないマコちゃんの言葉に、ヨシナリは答えに窮した。果たしてマコちゃんに触らせていいものか。


 しかし、マコちゃんにお願いされると、それに弱いのも事実である。ヨシナリは結局、マコちゃんに触らせるのを許した。


「マコちゃん、そっとだよ」


「うん」


 マコちゃんは恐る恐るといった感じで、ヨシナリの「それ」に手を伸ばした。指先が触れる。


「あっ」


 ヨシナリは小さく声を上げた。その声にマコちゃんは慌てて、手を引っ込める。


「ごめん、痛かった?」


 申し訳なさそうな様子のマコちゃんに、ヨシナリは慌てて首を横に振った。


「ううん、大丈夫だよ。もう一度、触ってみて」


 今度はヨシナリの方から促した。マコちゃんはもう一度、ヨシナリの「それ」に触れてみた。


「ヤダ……ヨシナリくんのここ、熱くなっているよ」


 マコちゃんの言うように、ヨシナリの「それ」は熱を帯びたようになっていた。しかも奥の方からドクドクと脈打っているようだ。


 そんなヨシナリの「それ」をただ触れるのではなく、マコちゃんは次第に指でなぞるようにした。初めのうちは怖々だったが、すぐに興味津々といった様子でヨシナリの「それ」をさすったり、いびつな形を確かめたりする。


 そうこうしているうちに、ヨシナリの緊張も段々とほぐれてきたようだった。


「痛くないでしょ?」


「うん、痛くない。気持ちいい」


「気持ちいいの? じゃあ、もっと触ってあげる」


 マコちゃんは熱心にヨシナリの「それ」を触り続けた。ヨシナリはされるがままだ。


 ヨシナリの「それ」をもっと間近で見ようと、マコちゃんは顔を近づけた。


「ねえ、ヨシナリくんのココ、さっきよりも大きくなった気がするんだけど」


「そお? 気のせいじゃない?」


「ホントだよ。もっと大きくなるのかな?」


「そんなの、分かんないよ」


「ねえ、ヨシナリくん」


「何?」


「ここにキスしてもいい?」


「えっ!?」


 ヨシナリの「それ」を触る手つきも大胆になってきたマコちゃんの提案に、ヨシナリはドギマギした。大好きなマコちゃんにキスされるなら、どんなに嬉しいか。


「う、うん。い、いいよ」


 マコちゃんは一旦、指を離すと、真っ赤なイチゴのような唇を寄せてきた。


 チュッ!


 ためらうことなく、マコちゃんはヨシナリの「それ」に口づけした。しかし、ヨシナリがその感触を楽しむ間もなく、マコちゃんはすぐに唇を離す。


 マコちゃんは恥ずかしそうに、ヨシナリに微笑んだ。


「おまじないね。ママがよくしてくれるの。──チチンプイプイ、痛いの痛いの、飛んでけーっ!」


 そう言ってマコちゃんは、ヨシナリの額で大きく腫れあがったタンコブにもう一度キスした。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ