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別離  作者: 如月瑠宮
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必要ですか?

 私のお腹には赤ちゃんが居る。結婚して三年目にして授かった命だった。大切な命なのに、夫はこの子を大切にしてくれない。私の前で以前から吸い続けている煙草を止めてくれるのではないかと思っていたのだが、もしかしたら増えているような気がする。だから、控えめにしてくれないかと頼んだ。しかし、夫は聞き入れてはくれなかった。どうして?この子は貴方の子でもあるのに。

 ふと思った。この人は必要だろうかと。疑問の答えは簡単に出る。それからの私の行動は早かった。


 必要な物を揃えて離婚の意思を伝えた時の夫の顔と言ったら・・・馬鹿じゃないの?私が何も知らない小娘だと思っていたのかしら。私のお腹には赤ちゃんが居るのよ。貴方も良く知っていた筈なのに。

 母親となる私は判断した。この父親はこの子の為にならないのだと。害される前にこの子から離さなければならない。

 決めてしまえば後の行動は早かった。幸いにして夫は良い夫では無かった。探偵を雇い、調べれば調べるだけ埃が舞うような男だった。探偵も最後の方は楽しんでしまっていたのを思えば笑いが込み上げる。


 さぁ、要らない者は切り離してしまおう。お腹の中の赤ちゃんに優しく微笑みながら一歩踏み出す。

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