表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
別離  作者: 如月瑠宮
1/18

愛情が枯れる事を知った

 私には愛する夫と娘が居る。それが続いていくのだと思っていた。その瞬間までは。


 何時もの一日が始まった筈だった。

 冬から春に移り変わり、暖かくなってきた日に私は娘と買物に出掛けていた。夫は出張中で久し振りに娘に新しい服でも買ってあげようと思い、少々離れたデパートに来ていたのだ。それが間違いだったと今でも後悔している。

 それでも、枯れてしまった愛情は元に戻らない。


「離婚して下さい」


 その一言は軽かった。言う前はもっと重いのだと考えていたのだが、そんな事は無かったのである。とても、軽い。そう・・・私の思いと共に軽くなったのだ。

 何故かと問う夫に不倫の証拠を突きつける。夫は勝ち目が無い事を知ると黙って判を押してくれた。


「今までありがとうございました」


 他人となった人に礼を言ったのは愛情が枯れる事を教えてくれたからだった。

 私には愛する娘が居る。それが続いていくかは分からない。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ