騎士さん。〜もう一つの始まり〜
「やめてくれっ!」
その声も聞かずに勇者は彼の信仰対象のキルシスを、殺した。
ギェェェェィィィ
「あれはもう、神性を失っていた。残念だが、もう殺すしかなかった。許してくれ。」
勇者はそういったが、彼には到底できなかった。
唯一許せたのはまだ、死体を消滅させずに残してくれたことだ。
いつか、キルシスに聞いた話だが、神にとって神性とは不滅のものらしい。
永い永い時間がかかるが自然に消耗した神性を取り戻せるらしい。
ただし、元の器。すなわち、肉体があれば、
<時は過ぎて、都市フラマルキにて。>
号外が流れ、彼はついにあの忌まわしき勇者に報復する。
彼は議会に自らを売り込み、あの勇者を迷いの森に封印することに成功した。
<気分が落ち着いた、雪の降るある日。>
彼は古い文献に記載された『神性を失った神を狂気から救う』という内容の記事を見つけた。
「これさえあれば・・・キルシスを救うことができる!」
しかし、中を覗いてはみたものの見たことのない文字がズラズラ並んでいた。
かろうじて、タイトルは今の言語だったため読めたが。
解読をしながら旅でもしよう。
「その前に、いつもの廃協会に立ち寄って祈りでも捧げよう。」
そう言って彼は、相棒のサカルゲのスノゥの背にまたがり、旅立った。
これが騎士さんの始まりのお話。
次の話はまた今度の機会にでも。
この作品は”もの久保”(twitter:@13033303)さんの続き物原案の小説です。
ご本人の許可も得ています。
原案者のTwitterも合わせてお読みください。




