勇者ちゃん。〜物語の始まり〜
シラームル歴1734年 ラキリの月
それは、木々が枯れ始め乾いた空気が気持ちの良いある日。
「何故、なぜ私がこのような目に。。。」
人々に迷いの森と恐れられた場所で、足を引きずりフラフラと歩く一人の少女。
彼女は、かつては勇者と称された、女神の加護を受けし不死身の者。
そのような者がなぜこの様な所にいるのか。
それは、一月前のシカンテの月の気持ちの悪いほどに晴れ渡った日まで遡る。
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「号外です!号外です!」
新聞売りの少年の声がこの国一の都市『フラマルキ』に響き渡る。
皆が手に取り驚愕するその号外の内容は
『”勇者”ついに狂気に陥る!僻地カサルシンにて罪のない人を5人殺傷!』
と書かれていた。
「まさかあの勇者さんがこんなことを・・・」
「まぁ、いつかはやると思っていたがね。」
「勇者はもうおしまいだな。」
そんな声が街から家から聞こえる。
「私は、私は・・・」
久しくフラマルキへと帰還した勇者は本当に狂気に陥っていた。
そして、この国の議会において哀しき決断が下される。
「勇者は、迷いの森に封印する。何かあるものは挙手を。」
「はい。彼女は不死身です、どのようにして迷いの森まで連れていくおつもりで?」
「それについては、こちらの騎士さんから説明があります。」
「どうも紹介に預かりました騎士です。今回の作戦は、杭や槍などを用いて彼女を拘束し馬車の積荷に乗せ、迷いの森で放り出します。」
「なるほど。わかった。その案を採用しよう。」
そうして、今に至る。
これが、勇者ちゃんの物語の始まりのお話。
それでは他の人の話は次の機会にでも。
この作品は”もの久保”(twitter:@13033303)さんの続き物原案の小説です。
ご本人の許可も得ています。
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