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赤い獅子と芍薬の花 オーガスタスとマディアン  作者: 心響 (しのん)『滅多に書かない男女恋愛物なろう用ペンネーム』天野音色
三章
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敵地を歩く



 晴れ渡った青空を背景に、崖に添った、草の生える、岩があちこちに突き出た足場の悪い道を歩きながら、ディンダーデンは目前から襲い来る敵をもう二人、肩に担いだ剣豪快に振り回し、一刀の元、斬り捨てた。


背後でディングレーとギュンターが肩竦めてると、ギュンターが顎でディングレーに促す。


ディングレーは気づくと、一瞬で身を屈めて降って来る剣を避け、剣振り上げて一気に振り下ろす。

「ぎゃっ!!!」


その激しく確かな剣捌きを見て、ギュンターが呻く。

「岩陰に隠れ、襲って来るなんて汚いよな」


ディングレーは息切れもせず身を起こし、前歩くディンダーデンを剣で指し、言い返す。

「あいつがこっちにいたら、敵もそうなる」


ギュンターは何とか、その言葉に頷いて見せた。

「…かもな」


ローフィスは崖の斜め上から、いきなり弧を描き飛び来る矢を、上体振って避け、直ぐ懐に手を入れ、咄嗟に短剣を投げて、お返しをした。


どさっ!!!


斜め上の岩場に倒れる敵の近距離射手を見、ディンダーデンが呻く。


「お前が前歩けば、短剣で全部殺せる」


ローフィスは背後に続くディンダーデンに、振り向く。

「短剣の数には限りがある。

非常時用に、とっときたい」


ディンダーデンは一つ、吐息吐くと、俯いて頷いた。



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