表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/92

栄一はほとんど清司の親に頼らず、何でも一人でこなしてきた。

自分のことは自分でやる。

誰かに甘えたりしてはいけない。

そして栄一はただ北原家にいただけではない。

栄一はいつも考えていたことがあった。

何か一つ清司に勝てるものが欲しいと思っていた。

清司は立派な屋敷、親、金、将来の夢、何もかも持っている。

しかし栄一は何も持っていない。

清司に負けている。

だから何か一つだけ、清司に勝てるものが欲しい。

清司に勝ちたいのだ。


そこで栄一は毎日勉強をした。

友だちがいないから遊びに誘われたりしないので、充分勉強時間があった。

清司が友だちとちゃらちゃら遊んでいる時、栄一は死ぬ気で勉強した。

古本屋へ行き、なけなしの小遣いで参考書を買って熟読した。

もちろん独学だ。

清司には家庭教師がいるけれど、栄一にはそんな人はいない。


栄一が清司に勝てるもの。

それは勉強だ。

気が付かなかったが、運動も栄一の方が勝っていた。


これで自分は生きていける。

清司に勝っている。

自分は負け組じゃない。

絶対に清司に負けたくない。

天涯孤独だから負け組なんて思われたくない。


しかしそれをみんなに見せるのはやめようと思った。

目立つのが嫌だった。

「わかるけど、わからないフリ」をして、テストで悪い点を獲り落ち込んでいる清司を遠くから眺めた。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ