表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
だいぼうけん  作者: ロボ
24/24

エピローグ

 

「しゅーちゃん、お手紙きたよー」

夏休みもあと一週間になったある日。

ハルが白い封筒をもって、窓から部屋にやってきた。

「誰から?」

「おじいちゃんとおばあちゃん!」


結局あれから、すぐに父さんたちが迎えに来てくれた。

ハルは怒られて、ぼくは殴られた。

「ハルちゃんを危ない目にあわせたから」だそうだ。


おじさんはこってり油を絞られて、ずいぶんおとなしくなったみたいだ。

おじさんに協力した何人かの重役も、同じ目にあったらしい。


 仁科さんとおじいちゃんは結局仲直りして、最近はおじいちゃんが向こうに行くようになった。

 おじいちゃんは少しずつ元気がなくなってきているらしいけれど、今のところまだ倒れてはいない。おばあちゃんと仲直りできたからかもしれない。

「まったく、あの年であんなに熱々じゃ、こっちがたまんないわよ」

なんて、東さんが電話でぼやいていた。


 ハルとは、あのあともあまり変わらなかった。

 いつもどおり、毎朝襲撃に来て、ぎゃあぎゃあさわいで遊びに行って。


 ……ただ、遊びに行く時に手をつなぐようになって、

 それからたまに、ほかにはだれもいないとき。

……あのおまじないを、するようになった。


「……で、手紙はなんて書いてあったの?」

ぼくの質問に、ハルは手紙をひらひら振って、

「『夏休みの旅行の続き、しませんか?』だってさ」


 机の上に、手紙を広げる。

 手紙の中には、おじいちゃんとの生活のことや、駿君や東さんたちのことが、ていねいにわかりやすく、あたたかく書かれていた。

 そうして、その長い手紙の最後には。

「遙ちゃんも周哉くんも、まだ夏休みは残ってますよね?

 あの時のお詫びをしようと思います。

 ちゃんとお父さん達の許可も貰ってありますし、駿も会いたがっています。

 切符を同封しますので、もし都合が良ければまた遊びに来てくださいね」

との言葉と、長くてかたい二枚の切符。


「新幹線の切符だ!ちゃんと往復、二人ぶん入ってる!」

ハルと顔を見合わせて。

にんまり笑う。


 それから切符をひっつかんで、二人で一緒に走り出した。

父さん達の気が変わらないうちに、さっさと準備して行かなきゃいけない。

ハルの手を握って、階段を駆け下りる。

「あの時いけなかったところ、みんな回ろうね!」

「今度は邪魔も入らないだろうし、全部回れるよね」ハルの言葉に、うなずいて。


「じゃ、いこうよ!

……今度も二人で!」



おしまい



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ