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第12章 影の招待状
メールに記された指定場所は、港区の古びた倉庫だった。
アヤカは緊張と不安に押しつぶされそうになりながらも、好奇心が勝っていた。
ミカと共に現地に向かう途中、二人の間には言葉少なな緊迫感が漂っていた。
「本当に行くの?」ミカが囁く。
「行かないと、真実は見つからない」
倉庫の薄暗い中で待っていたのは、顔を隠した謎の人物だった。
その声は冷たく、そしてどこか切迫感を帯びていた。
「アヤカさん、あなたの知らない事実がある」
彼は証拠を示しながら、港区の大物実業家にまつわる闇を語り始める。
だが、その話には裏があることを、アヤカは直感的に感じ取った。
闇の深さは想像以上だった。
アヤカの戦いは、さらに厳しい局面へと進んでいく――。