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第3話 冒険者登録

「「「「「「「「「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」」」」」」」」」

 うるっさ!!耳がっ!!

「じょ、嬢ちゃん。冒険者登録に来たのか!?嘘だよな、嘘だって言え!冒険者になんかなれねぇよ!?」

「なんでですか!!私はずっと前から冒険者を目指してきたんです!母からも、もう好きにしなさいって了承を得ました!それに、冒険者ギルドは誰でも、どんな人でも登録できることが売りなんでしょう?ここで私を断ったら、それは嘘ってことになりますよね!?どうしてですか!?あなたたちは立派な冒険者になれるのにどうして私はダメなんですか!?いつか冒険者になれると思って生きてきたのに、なれないなんて言われたら私、軽く死ねます!!!私でも冒険者になれますよね!!!!」


 ギルド内の人たちは唖然としていた。なんでだろ。


1番初めに口を開いたのは、冒険者になんかなれない、と言って私を怒らせた張本人だった。

「お、おぅ」

「やった!!!!やっぱりさっきの冒険者になれないっていうのは演技だったんですね。皆さん、演技上手いですねぇ」

 私はホッとして自然に顔がほころぶ。

 次は、受付にいたお兄さんが話しかけてくれた。

「そ、それでもですね、今すぐに冒険者になれるというわけではないんですよ。1度、訓練を受けていただかないと……」

「えぇ!?そんなのあったんですか!?家でたくさん訓練してきたのに……」

「いや、訓練は、戦闘がしっかりできるかどうかで、やるかやらないかが変わってきます。大人の登録希望者ならテストをしてそれで冒険者ランクも決まりますが、あなたはどう考えても強いとは思えないので、訓練をしてから冒険者になりましょう」

 おい、お兄さん、ぶっちゃけたな。どう考えても強いとは思えないって言ったぞ、今。

 まぁ、お母様にずっと力不足って言われてたから間違ってないけど。

「はぁーい。あっ、でも、買い取りってしてもらえますか?」

「あぁ、買い取りは全然構わないよ。冒険者じゃなくても請け負っているんだ」

 良かったぁ。あのデカい鳥、いつでも取れるから今日の宿代にしようと思ってたんだよね。

「じゃあ、どこに置けばいいですか?」

「あぁ、それは、今手渡しでくれていいよ。台には手が届かないだろうし」

「でも、お兄さん、持てる?重いよ?」

「そ、そうか。でも、大丈夫だ。お兄さんは力持ちだからな」

「そうか、なら良かった。こっちに来てくれる?」

 私は、広いところにお兄さんを誘導する。周りの冒険者には、半径3メートルくらいは近づかないよう言っておいた。愕然としていたけど、嫌いとかいうわけじゃないからね、って言ったらホッとしてた。

「えっとね、いくつかあるんだけどね、これと、これと、これ」

 私はポケットから出したように見せかけつつ、いくつかの種類の薬草を取り出す。キノコの近くにあったやつは取っておいたんだよ。

「あと、最後に、これ」

 最後に本命のデカい鳥を取り出すと、

「「「「「「「「「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」」」」」」」」」

 絶叫。

お読みいただきありがとうございました。面白いと思ってもらえていたら良いなぁ。

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