第10話 討伐依頼
「アイス、ちょっと良いか」
初依頼の次の日、冒険者ギルドに行ったらギルマスに呼び止められた。またか、今度はなんだろう。
「高位の依頼がきたんだ。大規模盗賊団の討伐依頼なんだが、受けてくれるか?」
「もちろん受けさせていただきます。人数と場所を教えてください」
大規模盗賊団っていうのは、30人以上の盗賊団のことだ。2、3人で出てくる盗賊もいるが、10人くらいで行動している奴らもいる。
「ああ、50人以上って言ってたな。皆、かなり腕が立つみたいで、Aランクが何人かやられててな。場所はクルハと、サンス領の間の街道だ」
サンス領っていうのは、このクルハに面している、ランドル王国の辺境伯、サンス家が管理している領地だ。
今は国王が変わって膠着状態だが、ランドル王国とは戦争をしていたので、街道には商人が多いわけではない。
それなのに50人以上の大規模盗賊団がいるとは考えにくいから、何か、あるのかもしれない。
それもあって、高ランク依頼なのかな。
「分かりました。さっそく出発しますね」
「おう、頼んだぞ。大丈夫だろうが、気を付けてな」
「お気遣い、ありがとうございます」
それでは、れっつらごー!
ま、クルハから出てる街道だから、そこまで遠くないんだけどね。
てことで、大規模盗賊団に襲われています。なんで分かるかって?だって安物の剣っぽいの持ってる人が何十人も出てきたんだもん。
……普通に街道歩いてただけなんだけどな。
カムフラージュのために持ち歩いてるカバンから、折りたたみじゃない椅子、取り出したみたいに見せたのが悪かったのかも。
でもこれ、マジックバッグじゃないよ?これは普通のカバンで、椅子取り出したのは私の魔法。
勘違いしてるよね、絶対。
ま、いっか。どうせ倒すだけだし。
「おいお前、そのカバン売ってくれないか?」
………………え?買いたいだけ?盗賊団じゃなくて?
危なかった!悪い人じゃないのに、盗賊団だと思って殲滅するところだった!
「…………いくらくらい出せますか?それによります」
「…………金貨10枚」
「20枚は?」
「15枚でなんとか!」
「うーん。18」
「うっ。…………良いだろう。18だな」
「毎度ありです」
私はカバンを男に渡す。中には何も入ってないよ。カムフラージュだからね。
「ありがとな、嬢ちゃん」
「こんなに簡単に騙せるとはな」
「へっ。売り飛ばす前に俺等で遊んでもバレねんじゃねぇか?」
男達が急に態度を変えて、私の腕を後ろから抑えたりしている。
ま、まさかっ!?騙されたっ!?
お読みいただきありがとうございます!他の作品もよろしくお願いします!もうすぐテスト期間で投稿がまばらになりますが、また読みに来てください!




