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2 元女神降臨

そして、俺の目の前には女神がいた。


女神がきた瞬間にスライムは逃げていった。


「こんにちは!蓮人さん、助けにきましたよ」


「あ…あ、ありがとう…ございます……」


「どうしました?しかも急に敬語で、タメ口でお願いします。」


「いや、スライムごときに殺されるなんて俺のプライドが許さないので助けていただいて感謝です…」


前回はカッコつけた挙句銃殺で死亡だったが、今回はサックと倒そうとしたスライムに殺されるところだった……


「質問があります!」


「はい、なんでしょう女神様!」


「女神とは言え女の子に助けてもらうのはプライドが許すのでしょうか!」


この質問なんか意地悪ではないでしょうか…


「………あ…相手が…女神様なので…許します。女神様、強いので…」


「そうなんですね!」


「ハハハ、そうですね……」


ついつい敬語で喋ってしまう。


「そうそう!ルール違反3回目なので、私女神の仕事を外されちゃって…」


そのうちの2つは俺のために女神様が動いてくれたことだ。

女神様に対して申し訳ないと思う…


「なんか、ごめんなさい…」


「いえいえ〜大丈夫ですよー、それより私が勝手に助けただけですからね〜…」


それもそうだな…

でも助けてくれなかったら俺は見殺しにされてたからな…

どっちみち感謝しないとだ。


「で!それにあたってですね、冒険についていくよ!よろしくです〜」


「え、あぁ?よろしく?」


「ん?どうかした?」


俺の態度が急に変わったからか女神は少し驚き、どうしたか聞いてくる。


「急に喋り方かわったからね」


「あー、女神様だからねぇー、流石にこの喋り方じゃダメだから。嫌だった?」


「いや、大丈夫」


そういえば似たような喋り方する人いたなぁ、誰だっけ?

名前聞いてない気がする…


「名前は?なんていうの?」


「名乗ってなかったなー、自己紹介します!」


「私の名前は、アヤ……………イリス!イリスにしよう!」


「最初なんか言ってなかってか?」


「聞き間違いだよ〜」


絶対何か言ったな。


「そ、それよりあそこにある始まりの村っぽいとこいこーよー」


誤魔化したな…


「まぁ、いいよ。行こうか!」


 



村についた。


村は見える距離にあったが俺たちが転生してスライムに出会った所はまあまあ高いところだったようで、下山に時間がかかった。


2時間ぐらい歩いた気がするが実際どのぐらい歩いたのだろうか?


「自作ゲーにしてはなかなかの作りこみがありますなぁー....」


ついた村に対してイリスが感想を言う。


「そうだな」


イリスの言う通りだ。確かに結構作りこんである。どの友達かは知らないが、頑張ったのだろう。


「でも自作ゲーだからねぇ、多分途中で力尽きると思う...」


「まぁ、始まりの村は作り上げたんだから、頑張ったんじゃない?」


そして誰だか分からない友達をフォローする...


「そう?嬉しいな~」


そう言ってなぜか照れ始めるイリス。


「何でイリスが照れるんだよ!」


そしてすかさず突っ込みをいれる。


「さっきまでは女神様、女神様、言ってたのにもう呼び捨てです?」


さん、様、付けるべきだったか?


「いつもみたいにちゃん付けてくれると思ったけど...」


「いつも誰にちゃん付けて呼んでもらってるんだよ」


「誰でしょう?」


「わかるわけないだろ...!??」


そもそも女神の知り合いすらも知らない。


「だろうね...ま、教えません!!」


「気になるじゃねえか!!教えてくれないと!教えるながれだっただろう!!」


そのとき村の入り口で突っ立って言い争いをしている俺たちの前に、少年が通りかかる。


「こんにちはー」


「ここは始まりの村だよ!」


「ひやあ!?!?」


少年がいることに気づいてなかったのか、イリスが驚く。よそ見しまくってるからだろう。これでも元女神なのか?


転生した時にはもう昼過ぎだった。

もう外はだいぶ暗い。だから宿屋を早く見つけたい。


「村に来たばっかなんだけど、宿屋とかある?」


まだ驚き固まっている、元女神をおいといて少年に聞いてみた。


「ここは始まりの村だよ!」


「あー、うん。そうだね?」


同じことを繰り返す少年に俺は困惑する。


「えーと、宿屋は?」


「ここは始まりの村だよ!」


「蓮人君、これRPGです~!」


いつのまにか驚き固まるのをやめていたイリスが、教えてくれた。


というか、イリスこそ君呼びになっているじゃねーか。


「RPGって何言っても同じ事しゃべるの?」


「そうですよ~、ゲームによりますけどねー」


そういえばそうだった気がする。

しばらくやってなかったから忘れた。


「他の村人は普通に喋るのか?」


「うーん、人によるかなぁ。本来のゲームとかアニメとか以外のセリフを言うキャラも一定数いるんだよねぇ」


「ん?どういう事だ?」


「伝わらなかった?ここにいる人は実際に登場したキャラ以外もいるの。ゲーム、アニメで、知っているキャラも出てくるけどそのキャラの一部は作中にでてきたことしかやらないの」


「つまり、好きなキャラの死亡イベントをさけることも主人公との結婚イベントをさけることもできないのか?!」


それならかなり悲しい...

二次元だったらどうすることもできないからしょうがないと思えた。

だが会えるのに助けられなっかたらどうすることもできないとしても深く後悔するだろう....


「いや、そんなこともないけど...?長くなりそうだから宿を探しながらにしよっか!」


「あー、そうだな」


気づいたら日が暮れ始めていた。


「....ねえ、宿はどこかしら?」


「さあ?どこか俺は知らないぞ?」


俺の見える範囲では宿はない。


「うーん、おかしいなぁ。始まりの村なのに宿すらないのかな?」


確かにそれはおかしい。だがこれは自作ゲーだ。

つまり宿がなくてもおかしくない。

スライムを最強にするやつのことだ、きっと宿くらいない鬼畜設定にしたのだろう。


そんなことにも気づかないイリスはまだあたりをきょろきょろして必死に宿屋を探している。

イリスに説明してあげようじゃないか!


「イリス、これは自作ゲーなんだよ。宿がない鬼畜設定になっててもおかしくないんだ。だから今日はあきらめて野宿をするしかない...俺も嫌だが...」


「あーー!!!」


俺の説明を遮って、突然イリスが叫んだ。


「どうしたんだ?急に叫んで。近所迷惑だ、そんなに野宿が嫌なのか?........あーーー!!!!」


イリスが喜びながら指をさしていた。その先に宿屋があった。


くっ...説明してあげようじゃないか!、とか考えていた俺めっちゃ恥かいてるじゃねーか...


「蓮人くんのほうがうるさいけど...」


「....おっしゃる通りですね。ハハハハハ....」


「どうしたの?急に態度変わってるけど。まぁいいや、私先行ってるねー!!」


「え!?待って!!」


そう言って俺に黒歴史をつくらせたイリスを追いかけて宿屋に向かった。










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