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ABSOLUTE CONTROL ~リアルの呪文をあげる  作者: メイズ
鬼胡桃高校 1ーD
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不運 悪運 時の運〈ライダ〉

 永井先生は俺の彼女になった黒鳥さんを追い込み、彼女をかばった榛原(はいばら)さんと根津さんまで攻撃した。


 理由は宇良川さんを陰でいじめているんじゃないかって疑惑で。


 俺はそれは誤解だから止めるように先生にメッセージを送ったけれどシカトされ、さらに追加でブロックされた。


 クラスで起こっていることの裏側に宇良川ルルスがいる。


 アイツ、永井先生に一体なんて言った?

 気持ちが落ち着いたら黒鳥さんが話してくれるだろう。


 宇良川、俺の壁ドンの挑発に相当怒ってた。

 ったくさ。ただの冗談だろ? あんなの。



 俺は古典教科担当だから永井先生と直接話す機会はあるんだけど、先生は普通に事務的に接して来るようになった。今までみたいに俺を頼るようなナヨった態度は全く無くなった。次の授業予定以外のこと、話す隙さえ見せなかった。


 先生、俺にマジになってたってか?

 俺が新たな彼女を作ったから怒ってこんなことしてんだ!


 なんて大人げ無ぇんだよ? 俺ら高校生だぜ? おかしいだろ? こんなのって。



 ほら見ろ。


 結局は永井先生は自爆して学校を去って行った。



 そんで俺の彼女の黒鳥さんは・・・・・


 学校休んでる間、外で他の男と遊んでたらしいけど、俺は別に構いやしなかったんだ。学校で俺にいちゃついてくれてたらそれで。


 上辺だけリア充っぽく飾っていられればそれでオッケーだったのにさ。俺、いつの間にか宇良川ルルスに彼女盗られてやんの!


 どうなっちゃってんの?


 金魚のふんの如く宇良川ルルスに いっつもくっついてんのは何でだ?


 榛原(はいばら)さんと根津さんもいいように手玉に取られて宇良川さんの(しもべ)と成り果てちゃったし・・・



 それでもクラスには宇良川さんの被害に遭った人が何人もいたから、そいつらは 反・宇良川の俺の味方になった。



 アイツはいつの間にかおかしな会を立ち上げていた。

 まるで校内学習塾のような部活らしい。


 それ、入るとミラクル成績急上昇って噂。マジ?

 

 それは事実だった。


 俺は宇良川グループのお陰でクラス成績順位は駄々下がり。

 だから学年順位TOP3からだって陥落だ。

 2学期の終わりには10位から陥落し、3学期の終わりには20位からも転落した。


 チクショウ!


 俺のテストの出来はそれほど変わっていないってのに。

 変わったのは宇良川ルルスに付いてった奴ら。


 

 俺がこの学校を選択した意味が無くなっちまうじゃんか!

 余計なことしやがって!


 そしてもう3月だ。


 もうすぐクラス替え。よくぞ持ちこたえた!俺。


 

 クラスは分裂し、だが表面上は何とか平穏を保ったまま、もうすぐ春休みを迎えようとしていた。


 ・・・・・のにな。



 俺にはクラス外にて、更なる不運が待ち構えていた・・・

 


 バスケ部では3年が引退し、新たなるチームメンバーで大会に向けて励んでた。


 俺の大好きなキサラ、津田沼如月は1年生ただ一人、2年生メインの主力レギュラーのAチームに選出されていた。



 それなのに俺は・・・・・なんてことを!



 レギュラーが対面ミートで次々プルアップジャンパーの練習してて、俺がスマホでフォーム確認の撮影をしてた。


 キサラの前の先輩が放ったシュートがリバウンドして俺の方に飛んで来てたんだけど、俺、次のキサラのシュート撮影に気を取られてて、脚にぶつけて跳ね返してしまった。


 それがよりにもよってキサラが次のプルアップでジャンプした瞬間の足の下に転がって行ってしまった!!


 キサラは足元を取られ転倒。


 床に転がったまま苦痛で動けないキサラ。


 駆け寄る俺。


 部長が女子マネに向かって叫ぶ。


 救護セット持ってあわてて駆け寄る女子マネ。



 キサラは右手と右膝を強打していた。


 結果・・・キサラは膝を手術し、全治半年以上かかるだろうとドクターに言われた。


 キサラは俺のせいじゃないって言ってくれた。実はここんとこ無理な練習し過ぎてて膝の調子がもともと悪かったって言って。

 


 俺はスッゲー責任感じてる。



 今年のチームは各ポジションでバランス取れたレギュラー選手が揃ってたから好成績が期待されていた。それなのに期待のポイントゲッターの早々の離脱にチームの雰囲気は変わった。


 キサラ以上の活躍を期待出来る2番シューティングガードなんて、ここにはいないんだ。


 代理となった今市先輩は頑張ってるけど、スリーポイントの精度もドライブもパスセンスもキサラには及ばない・・・


 みんな口にこそ出さないけど、俺を見る目は冷たい。

 

 先発レギュラーの座をゲット出来た今市先輩でさえ俺を恨んでる。

 キサラと比べられる事になっちまったんだから無理もない。



 やっぱ見学してるだけだと焦りも出て辛いんだな。


 キサラは、治療に専念するって言って退部届けを出したけど、無期限の休部扱いとなった。



 ・・・俺を引き留める奴はいなかった。


 俺はキサラが部活に来なくなったのを期に退部届を提出した。

 だって、俺、キサラがいなくちゃ練習にだって身が入らない。

 

 辞めてからキサラに報告したら、スッゲー怒られた。

 お前が気にする要素なんて全く無かったのにって言って。


 俺の憧れのキサラ。


 お前はいつだって最高にかっけーんだ。中身も外側も。


 そのキサラに俺はこんな迷惑をかけちまうなんて!

 キサラがバスケしてるとこ、見れなくなっちまうなんて!


 自分を呪っても呪いきれねーよ!



 俺、この償いは必ずするから。



 キサラのためだったら俺、なんだって。

 キサラが俺に望む事があるならば何だってする。



 だって、俺はキサラのこと・・・・・







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