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第4話

高山 雹


雹は陵司と同じように夢を見ていた。幼い頃の記憶と想い夢を。


双子でもないのに生まれたその瞬間から雹と陵司の二人は一緒であった。

同じ日、同じ時間に生まれ、従兄弟同士ではあるが兄弟のように育っていった。


確かに身体は親の遺伝もあるのだろう、ずっと雹が上回り続けていたがそれでも雹は陵司の後ろを弟のように追いかけ続けていた。

本当に兄と思っていた訳では無い、ただ誰かの後ろを追いかけたいという本能に従っただけで他意はきっとない。


寂しかったのかもしれないが、そうでもなかったようにも感じる。子供ながらに両親は忙しそうにしているのは理解していたし、本当の子供のように面倒を見てくれる叔父、叔母もいた。


決して愛情に飢えていたわけでもなく、両親からは愛情を感じない事などなかった。それでもやはり子供心に何か足りないものがあったんだと思う。


楽しい思い出の記憶にはあまり両親の姿はない。どの記憶にも陵司の姿があり、そしてその少し後ろにくっつく様に雹は立っている。


憧れていたんだと思う、陵司と叔父さんとの関係性みたいな物に。

確かに寂しさはあった。しかし寂しさを埋めてくれる人物は十分身の回りにいた。

それが陵クンとオジサン、オバサン達だったんだと思う。


別に父さんと母さんを嫌いなんて思った事なんて一度もない。それ以上に従兄弟の家の人達の事を好きなだけなんだ。

好きなのは嫌うのよりずっといいし、何か父さんとは二人でいると緊張する。


だから僕は陵クンの後をついていくと決めたんだ。少し小さいけど僕より強いし、何でもすぐに決められる。初めて行ったファミレスのメニューでも一瞬で食べる物を決めてしまう。

だから僕は同じメニューを食べる。


そして勇司オジサンのような優しいおじちゃんになる事が将来の夢だ。

だから特局に入る、陵クンを追いかけて。


そして雹もまた過去の想いを思い出しながら、夢の中で様々な考えを巡らすのであった。




多分最初で最後の回想的な回です。

いい加減にもうじき戦闘を書きたい。

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