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第42話

少々更新が滞りましたが、何事もなく再開です。

武装しない強盗


要請により出動した26班は、幹線道路沿いの歩道に止めてあるというより、完全に横転している現金輸送車の襲撃現場に到着していた。


一目見ただけで普通の強盗ではないと分かる程に、現金輸送車は破壊されそして転がされている。

IDカードを示し、捜査を始めていた警察に話を聞くとすぐに三人は動き始めていた。


とりあえずとワンボックスに乗り込んだ三人は得た情報を整理していく。


「警備員は六人全員が重症、だけど殺す気はなかったみたいね。そして現金輸送車に備えてあったカメラに、はっきりその姿が映っていたからもう身元も分かっているはずよ。」


表情を変えず話す明香に、陵司と雹が破壊された現金輸送車を見ながら思っていた事を口に出す。


「あの壊され方から見ると、相手は二人ってとこか?」


「そうなのかなー?だけどそう言われてみたらそうかも。」


転がされた現金輸送車は後部のドアは破壊され強引に開かれている。更には無数の大きな凹みと車体を引き裂いたような跡があり、襲撃の激しさを物語っていた。


「それに関しては多分正解ね。もう防犯カメラの映像も見れるはずよ。」


そう言うと明香はワンボックスに備え付けのモニターに、現金輸送車の防犯カメラの映像を流していた。


その映像は二人の警備員が外を警戒する様子から始まる。扉を軽く叩いた音がすると、小さな小窓から後方を確認して扉を開けていく。

素早く乗り込んでくる小型のジュラルミンケースを持った警備員は、慣れた様子でここまで回収してきたジュラルミンケースと同様に大型のジュラルミンケースに収める。

外で警戒を続けていたもう一人が続いて乗り込み扉を閉め、回収に出ていた最後の一人が助手席に乗っていく。


全員が乗り込んだ事を確認すると運転手はエンジンを掛けようとするが、その時現金輸送車を激しい衝撃が襲う。手近にあるものに警備員達は掴まるが、映像は激しく乱れそこで現金輸送車は横転させられていた。


何事かと慌てる警備員達ではあるが、横転した現金輸送車に更に激しい衝撃が走り強引に後部の扉がこじ開けられていく。邪魔になった扉はそのまま外され、そこには二人の男が立っていた。


それでも警備員達は自らの職務に忠実らしく、突然の横転と現れた男達に慌てながらも対処しようと飛び出していく。

前の座席に乗っていた二人も加勢に行き、防犯カメラには無人の車内だけが写されているがそれも三十秒ほどですぐに人影が現れていた。


ガッシリとした体格のトレーニングウェア姿の男と、ヒョロリとした妙に手足の長い少し背の曲がった男が二人現金輸送車内に入ってくる。

防犯カメラに映されている事など気にする事もなく、大型のジュラルミンケースを一つずつ持つと現金輸送車から立ち去っていく様子を防犯カメラは最後までとらえていた。


それはほんの三分程の映像であったが、見ていた三人にとっては更に短く感じられる。


「ありゃ多分だけど、相当つえーな。それにしたって強盗行くのに素手かよ。」


「そうだねー、二人共目つきが怖かったよ。」


「まあ、やな感じの目つきではあったな。ああいう感じのはロクな特技持ってねえもんだよ。」


「そう言えばあの警備員さん達は【棒術】とか結構強そうな特技持ってたらしいよー。」


「そいつはなんか凄そうなのに残念ってやつだな。」


陵司と雹は防犯カメラの映像を見ながら感想を述べあっていると、明香の情報端末には容疑者の情報が入ってきていた。


「無駄話はそこまでにしなさい。容疑者は小原 剛と岩切 裕史、どちらも25歳。特技は【甲虫】と【蟷螂】、これまで傷害で何度か捕まってるみたいね。今入ってる情報だと住所、職業は分からないと。早めに警察は動いてるからなんとか捜査線に引っかかってくれればいいんだけど。」


「あのゴツいほうが小原で、ヒョロ長いほうが岩切ってわけか。」


「カブトムシとカマキリってどっちも昆虫だね。カブトムシは触れるけど、カマキリは触れないなー。」


容疑者は特定されたが動きようのない三人は、ワンボックスに乗り込んだまま待ち続ける。

そして警察からの無線を受けると、26班は一気に行動を始めるのであった。



ここまだ読んていただき感謝です。

今回こそなんとか戦闘させていく予定です。

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