第39話
新幹線
新幹線『大和』の車内にはほとんど乗客はおらず、高速走行を続けていた。試験走行は最終段階に入っており、遂に実現する日本列島を七時間で繋ぐ列島縦断新幹線は大きな話題を呼ぶ。
しかし脅迫状による古典的な脅迫受けた鉄道会社が特局に要請を出し、要請を受諾した26班が唯一の乗客として新幹線『大和』に乗り込んでいるあった。
情報を聞きつけ集まっていた多くの鉄道ファンから羨望の眼差しを背に受けつつ三人が乗り込むと、新幹線はスムーズに発車し既に道中は半分程度まで進んでいた。
明香はあまり変化のない車窓、そして襲いかかってくる眠気に負けぬよう、自らと前の座席に座る二人に言葉をかける。
「ここまでは何もないけどアンタ達、油断はしないようにね。」
「ウーンッ、・・・了解っと。」
「はいっ、まだ半分くらいかー、陵君眠そうだけど頑張って。あっ、列車とすれ違うよっ。」
「・・・了解っと。」
眠そうに返事する陵司と窓の外を楽しげに眺める雹は、高速で進み続ける車両ではあるが異変を見逃さぬよう注意を払う。
しかしどう注意を払えばいいのか二人はあれこれと試行錯誤するが、あまりうまく行ってるとは言えず、それは結局明香に任せ切りとなっていた。
三人は何かある可能性が一番高いのは先頭車両であろうと踏み、先頭車両に乗り込んでいたが、他の車両には機材や計測計が積まれている。しかし人のいない車両全ての真ん中付近に天井からぶら下がる異質な物があった。
それはあきらかに紐にブラブラと吊り下げられた眼球であり、義眼ではあるが時折瞳が動き周囲を見渡す。それは少々ホラーな光景ではあるが、誰も乗っていない車両であるが故に問題なく作動していた。
吊り下げられた義眼を通して明香は他の車両の様子を見ていくが、発車した時となんら様子は変わらず変化は見られない。
ユラユラ揺れる義眼からの映像は強烈に三半規管を刺激するが、明香は平然としながらペットボトルのお茶を口に含んでいた。
(客も乗ってない試験走行を狙うって目的はなに?やっぱりこの新幹線の中止が狙いよね。たしか脅迫状には脱線させると書いてあったはず。このまま何もなく終点まで到着するのが一番なんだけどね。)
警戒を続ける三人の乗る新幹線は何事もなく順調に進んでいく。
そして終着駅まで残り15分といった所まで来るが、その時慌てたような声がマイクを通して聞こえてくるのであった。
とりあえず事件開始です。
問題としては、作者は鉄道について完全に無知な事でしょうか。
なんとか書いていきます。




