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第14話

デパート


四人が現場に到着するがそこは繁華街のド真ん中であり、要請のあった場所は大型の百貨店からであった。

周囲に車を止められそうな場所を探すが、車通りが多くなかなか見つからないでいると運転をしていた陵司が特技を使う。


【持駒・王将】


特技によって運転席に突如現れる陵司によく似た木人形はハンドルを握り、代わりに運転を始めると陵司は後部座席に移っていき、スキを見て四人を降ろすとワンボックスは走り去っていった。


百貨店からは店員により客達の避難誘導がなされ、ワンボックスから降り立った四人は急いで人波とは逆に苦労しながら店内へと侵入していく。

そこは普段とあまり変わりのない百貨店の風景が広がっているが非常ベルが鳴り、鼻につく何かが焦げるような臭いと薄っすら煙も感じられる。


先頭を行く勇司は周囲を見渡し、情報端末に目を通す。


「七階の婦人服、宝飾品のフロアか。情報が少ないな、強盗なのか?」


首を傾げる勇司に対し、後ろに立つ百貨店の商品を見ながら少しだけ目を輝かす明香が冷静な声を出していた。


「容疑者がこのデパートとこの日付けを選んだ事には理由があります。まだ憶測ではありますが。」


黙って話を聞く男三人に更に明香は言葉を続ける。


「今日は友の会の受付最終日ですので、現金が集まっているはずです。確かその受付カウンターも七階ですので、火事場泥棒なのであれば狙いは宝飾品とその現金かと。」


三人は感心したように頷くと、上の階へエスカレーターで上っていく。

すると心配そうな表情で雹が陵司の耳元で呟いてきていた。


「陵君、王さんいないけど大丈夫?」


「なんとかなるだろ、まあ弱えけどな。だから雹任せたぞ。」


「うんっ、頑張ってみるよっ!」


張り切る雹と共に26班四人は少しづつ煙が濃くなる中、上の階へと上っていき七階にまで到着する。


火元は確認出来ない煙の中、苦もなく進む勇司を先頭に七階を調べる26班の目に飛び込んできたのは、割れたショーケースに手を突っ込む中年の夫婦二人であった。



短めですが更新です。

主人公の特技がまだあやふやながらもお話は進みます。

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