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帰還勇者と超能力者  作者: 厨二王子
一章 知らなかった世界の真実
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6話 リング

すいません。ちょっと、忙しく投稿が一日遅れてしまいました。次回は遅れないように、頑張ります。


昨日の会長たちとの戦いを見た次の日、俺と加藤は再び校長室へとやってきていた。

部屋にいるメンバーは俺と加藤、そして会長の三人だ。他のメンバーはそれぞれASOの任務や、家の用事、学校の用事などがあり、今ここにはいない。というか、そもそもメンバー全員が揃って任務に行くことは少ないそうだ。昨日は俺と加藤に戦いを見せるためであって、特別だったとか。


「昨日の戦いを見て、どうだった?」


「とっ、とてもすごかったです。なんか映画みたいで」


「あら、ありがとう」


 戦いというものを初めて見た加藤はとても興奮している。

 ……加藤はこういう戦いに興味があるのかな?


 俺が一人考えていると、会長が今度は俺に問いかけた。


「遠藤くんから見て私たちの戦いはどうだった?」


「二つ驚いたことがあったな」


「どんな?」


 会長が期待の思った眼差しで、俺を見つめてくる。


「まず、魔物とはいえ殺すという覚悟が出来ているというところだ」


「それは戦うと決めたときから……覚悟はできてるわ」


俺はその言葉を言った会長の目を見て強い意志を感じ、この話題はこれ以上話すことはやめた。


「次に、会長たちの強さだな。超能力をただ使うのではなく、それを兵器を使って応用してたところとか」


「そうね。でも、兵器は魔物を倒すだけじゃなくて、超能力者を捕まえるのにも役立つのよ」


「へー」


 超能力者を捕まえるのにもということは、無傷で捕えることのできる兵器もあるということか。

 そこで俺は自分の聖剣であるカシウスについて考える。確かにカシウスは強力な聖剣だが、魔物を殺すのはともかく、超能力者を殺さずに捕らえるのは難しいだろう。

 本来人を捕らえるのは、殺すよりも難しいのだから。まぁ、刃のついてないところでやれば大丈夫だと思うが。しかし、これから先その超能力者が俺よりも弱いとは言いきれない。俺が難しい顔をしていると、会長が俺と加藤に二つの白いリングを渡してきた。


「これは?」


「例の兵器よ。私たちはリングと呼ぶわ」


 渡された兵器……リングを見るが、普通のアクセサリーにしか見えない。


「見れば見るほど、恐ろしい科学技術だな」


「二人とも、起動って言葉を口にしてみて」


「了解」


「はいつ!」


 俺と加藤は会長に言われた通りに、言葉にしてみる。


「「起動」」


 俺と加藤が同じ言葉を言った瞬間、二つのリングが光だし、そこから二つの兵器に姿を変えた。俺の方は白い剣…というか、ビームサーベルみたいな感じだ。形状は剣というより、刀に近い。そして、加藤の方は白いリングだったのが、黄色になっていた。


「じゃあ、遠藤くんの兵器から説明するわね。まぁ、見たまんまなんだけど、この剣には特殊な能力があるのよ」


「特殊な能力?」


「そう。あの剣はね、心を切ることができるのよ」


「心を…」


 なるほど。心にダメージを与えるから、肉体を傷つけずに済むということか。


「確かに遠藤くんの持っている聖剣はすごいけど、同時に殺傷力もたかいんじゃない?」


「その通りです」


「やっぱりね。私たちの任務は今回みたいに、魔物の討伐だけじゃなくて、暴走した超能力者を殺さずに捕らえることもあるのよ」


「そのために、この剣か」


「ええ。もちろん、魔物の討伐にも使えるわよ」


「この剣、名前は何ていうんだ?」


「ソウルイーター」


「どこの魔剣だよ……」


 俺はそのネーミングに驚く。SFっぽい名前だな……まぁ、超能力の時点でもうSF

だけど。

 俺の剣についての説明が終わり、今度は加藤のリングの説明に移る。


「えっと、私は遠藤みたいには……」


「分かってるわ。もう、うすうす気づいてると思うけど、加藤さんには後衛をやってもらいたいの」


「後衛……ですか?」


 加藤は自分に与えられた役職を聞き、首を傾げる。


 ……予想通りだな。


 加藤は戦闘なんて一回も、やったことなんてあるはずないし、普通に考えて後衛だろうな。


「後衛でもサポートよ。いきなり、戦闘なんてさせないわ」


「……ですよね。じゃあ私は……」


「だから、回復役をやってもらいたいの」


「回復役?」


「そう、そのリングには自分が指定した相手を回復させる能力があるわ。でも、回復本業の超能力者とは、もちろん効力が違うけどね」


 俺はこの世界の科学技術が超能力とは違い、異世界の魔法を再現できていることに驚いた。回復は異世界では光属性の魔法だったのだが。


「会長。このチームには聞いたところ、回復役はいなかったはずだが、今まではどうしてたんだ?」


「それは本部から、何かある度に回復系の超能力者を呼んでいたのよ。それで今回、後衛の新しい人員が入るということで、このリングを遠藤くんのリングと一緒に、本部から届けてもらったの」


「……なるほど」


 どうやら、リングは必要になったり、人員が増えたりしたら本部から送っていく感じのようだ。さらに、この話から本部にはたくさんのリングがあるということも分かる。


「後、リングは戦っていくうちに、進化していく可能性もあるらしいわ」


「へー、どんな風に進化していくんだ?」


「ごめんなさい。それは分からないの。リングは開発されて間もないから」


 リングねぇ……カシウスとの使い分けを考えなきゃな。俺がリングについて考えていると、ついに加藤があの質問をした。


「あの、まだ私の超能力が何なのか聞いてないんですけど……」


「あら、私としたことが大事なことを忘れていたわ」


 やっとか……。


 俺は待ちに待った質問が出てきて、少し安心する。


 意外と気になってたんだよなー、加藤の能力。これ知らないまま帰ったら、今日の夜な寝なかったかも。というか、会長意外と忘れっぽいのかな。


俺と加藤がどんな能力なのか気になる中、ついに会長がその答えを告げる。


「加藤さんの能力は…『予知能力』よ」


 ……マジか。


 加藤の能力は、思っていた以上にすごい能力だった。


※11月3日 この話まで加筆、修正しました。

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