御崎原峰子の回想~序奏~It started five years ago~
Q1 彼女の第一印象は?
「幼女だ。またはロリ、愛でるべき対象、ペロペロしたいお」
「幼女だね。けどこう君は渡さないよ!!」
「福家理名ちゃんと幽霊少女を除いたら初幼女だね。メタ発言? なにそれおいしいの?」
Q2 彼女は何者ですか?
「航の妹だ」
「恋のライバル!!」
「妹……、らしい……」
Q3 コナンのゲストで一番印象に残っているのは?
「バスルームで殺された田村ゆかり」
「図書館の館長」
「フリーザ様」
Q4 バスケットは好きですか?
「ってもういいよ!!」
――
さて、現在の状況を説明しよう。僕らは今いつもより遅めの夕食をとっている。メニューはスパゲティにハンバーグ、トマトとケチャップ大好きケチャラーな僕にはご褒美ともいえるメニューなんだけど、今日の食卓はいつもと違う。4人いるのだ。要は麻雀が出来る配置なのだ。ルール知らないけど。
「……」
「……」
「これおいしいよ!!」
「だろ? さあ、どんどん食べたまえ。君たちもぼけーとしてないで食べるがいい、冷めちゃうぞ」
「「アンタなんもしてないだろうが!!」」
もちろん、この料理を作ったのは我ら南雲姉弟の力ということを追記しておく。忘れないように。
先ほどはロリの上目使いおねだり、略して「ろめだり」によって一時的に超ハイテンションになった僕らが魂をこめて作った渾身の料理だ。リビングで勝手にPSP片手にゲームしてた人間が作ったような口を叩くんじゃない!
「お兄ちゃん、お姉ちゃん、すっごいおいしいよ!!」
天衣無縫とはこのことを言うのだろうか。すべての咎を許すその笑顔に僕らは救われた気がする。
「ありがと、古都ちゃん」
ああ、可愛いなぁ。
――
「峰子さん。そろそろ話してくれる? 彼女が僕の妹だって言葉の意味を」
古都ちゃんはお疲れだったのか、うとうとしだしていた。まだ引き取るとかそんなのは分からなかったけど、とりあえず彼女を姉さんの部屋で寝かしつけ、峰子さんから事情を聞くことにする。
「それだがな、彼女橋爪古都はな、戸籍の上では君の妹なんだ」
「はい?」
戸籍上? 全く理解できないんだけど……。
「無理もないか。いいだろう。少し話が長くなるが、順を追って説明しよう。もっとも、これは5年前の話だ。航がまだ大学に通っているころだな」
峰子さんは過去を思い出すかのように話し始める。
――
そう、全ての始まりは5年前だ。私と彼女が初めて出会った日、その日はちょうどこの時期だった。紅葉が生い茂り、御崎原高校では体育祭も終わり学園祭が始まるころだった。今でも鮮明に覚えているよ、あの日交わした言葉を一字一句完璧に覚えているぐらいにな。
「おばさん、誰?」
「私は……、そうだな、君を助けに来たよき魔法使いさ」
それは、誰にも語らなかった御崎原峰子の物語。