Adam’s apple2 -交錯した視線.
本作は仮想で作られたフィクションの物語です。 実在する人物、事件などとは無関係です。
「ユンス、あなたはなんで~来たの?」
スジョンの質問に、シンユルは首をかしげた。
職場なら毎日来るんじゃないかな? シンユルは不思議に思った。
義理の姉のスジョンは、依然としてユンスという男の腕にぶら下がっている。
自分をもう一度でも見てほしいという義理の姉スジョンの身振りに
少し離れて2人を見守るシンユルはあきれた。
「私は社長に誰か紹介したい人がいますので。
急がないとお姉さん達も一緒に事務室に上がる?」
ユンスのサングラスの中の視線が明らかにシンユルを
しばらく見つめると、シンユルは確信することができた。
「お姉さんたちは安全だから」
ユンスが静かにつぶやいた。
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「Adam’s apple」
5階で降りた3人は
今や事務所のように見える門の前に立っている。
「Adam’s apple」
シンユルが噂で聞いた有名ホストバーの名前だった。
韓国で一番にぎやかな都市の中でも
1日の入場客数を制限し、ここで有名なメンバーを
会うにはお金だけではだめだというあの有名なホストバーの事務所。
「お兄さん、私入るよ。」
ユンスという男はすでに事務室のドアを開けながら言った。
「お~うちのユンス! もう美しい花々に囲まれているんだな」
口では誇張しながらも監視カメラを見ていた男が
顔を上げてユンスを歓迎する姿だ。
「お姉さんはいつ見てもそのままだよ。 可愛くて愛しい」
「あら、洪社長も本当に…··· ホホホ」
事務室が不思議そうに見ていたシンユルの表情が再び固まった。
どこからともなく現れた洪社長の秘書が、きれいなほのかな緑の
ティーカップに入った紅茶4杯を静かに置いて消えた。
彼女は本当に霧のような動きだった。
「私が思っていたホストバーとは全く違う感じですね。」
事務室見学を終えたシンユルが先に口を開いた。
「どんなところですか?」
自然に上座に座った洪社長が興味深いというようにシンユルに尋ねた。
「お酒の匂いもあまりしないし、快適で静かです。」
特にこの階はもっとシンユルは好奇心に満ちた視線でホン社長の質問に答えた。
「事務室とすぐ隣の更衣室を除けば、この階は全て客室であるため」
洪社長は、それは何かというように答えた。
‘客...室…どういう意味?’
シンユルはホン社長の言葉の意味に気付き、目をつぶった。
「5階は全部ホテルの部屋だって,
私たちは出勤後に外出しない。」
その時、スジョンの向い側に座っていたユンスが口を開いた。
シンユルが顔が赤くなるのを感じている時、
スジョンはただ静かに紅茶を飲んでいた。
「トントントントン」
ノックの音とともに風が変わり少年と青年の中間くらいの
ハンサムな男がオフィスに入ってきた。
「こんにちは。 カン·ヨンウと申します。」
ネイビーのキャップを外して、
溜まった頭を振りながら挨拶するカン·ヨンウ。
「ヨンウ、ここに座って」
ユンスがシンユルの向い側、自分の隣の席を指した。
あの時。まるでのヨンウ影の中にいたように
洪社長の秘書が紅茶一杯を再び静かに下ろした。
紅茶の茶碗を大事に包んで、一口の紅茶を
一口飲んだヨンウは、外に出ていた秘書に笑いながら話した。
「香りも良くておいしいですね。 ありがとうございます。」
4人の前では表情のなかった秘書が恥ずかしそうに笑って首を横に振った。
「 オープニングガードをするともったいない、生まれつきの人材だ。」
洪社長がゲラゲラ笑ってヨンウを嬉しそうに眺めた。
「兄さんが4階のガードが必要だと 連れてきたよ。」
いつの間にかサングラスを外したユンスが鋭い目でホン社長をにらんだ。
「この子に変なこと教えようとしないで!」
あまりにも断固たるユンスの態度。
「ユンス...」
洪社長は照れくさそうな表情でユンスを眺めた。
背は180cmくらいかな
その間、シンユルはヨンウをちらっと見た。
気が押されてももう何度も押されたような席。
堂々とは言えませんが、全く中腰にならない
毅然とした態度を見せるカン·ヨンウという人は
シンユルに新鮮な第一印象を強く残した。
‘オープニングガード?’
この人に会いにここに来るかもしれない。
シンユルは自分の表情を隠そうとするように
頭を深く下げてすすり、紅茶を唇に近づけた。
向こうに座っていたヨンウも
目で シンユルに従っていることをシンユルが知らなかった。
私はアルバイトをしながら文を書いています、仕事がある日は夕方に、アルバイトがない日は午前に掲示するようにします。 日曜日は個人的な都合で休載します。 私が書いた話を読んでくださって本当にありがとうございます。




