真珠(カン·ヨンウ)
本作は仮想で作られたフィクションの物語です。 実在する人物、事件などとは無関係です。
ヨンウは最近それこそ「余裕」という単語を実感していた。
ハンヨン塾を辞める時にもらった給料とボーナス、
その上、ユンスが当分の間、準備しろと言ってくれた小遣いまで。
急にたくさんのお金と時間的余裕ができて
ヨンウは当惑さえした。
そして、シンユルとメッセージをやり取りしていて良かった。
「Adam's apple」の4階ガードは言葉だけがガードなだけで
VIP専用フロアであるだけに、VIP客を確認する手続きだった。
たまに突拍子もない一般人のお客様は丁寧に
送り出し、VIP客を確認して案内すること。
「Adam's apple」に登録されたVIP客に加え、
お客さんが腕を組んで来るホストたちの身元まで把握していなければならないし、
しばらく緊張したけど、毎日1、2時間早く「Adam's apple」に来て
履歴書のように作った資料と防犯カメラに映った資料を確認すると、
ヨンウはすぐ 人々を覚え、仕事に慣れた。
普段は上品なお客さんがほとんどですが、
たまにはもう酔っ払ってくるお客さん、
ヨンウの手をぱくぱくさせるお客さんなどがたまにいたりもした。
「あなた一人で手に負えないと、
本物のガードを呼んで我慢しないでね!」
ユンスが教えてくれた言葉の意味を
最初は理解しにくかったが、
初日、働いてから2時間ほど経つと、
まるで闇の中から湧き出た人のように
洪社長の秘書が本物のガード2人を連れて
4階の廊下に現れ ヨンウに近づいてきては、
5階の更衣室に行って休んで来いと言った。
その時、ヨンウはびくっとして洪社長の秘書に足があるかどうか
確認したほどだった。 そのように30分ずつの休憩時間を含めて
2時間、3時間、1日6時間働いた。
「チャランチャラン」
「もうお帰りになってもいいです。 ヨンウさん。」
洪社長の秘書ヤンヒさんが2階と3階の
お客様の退室確認を知らせる鐘を鳴らして
再び4階の専用ガード2人と一緒に現れ
また一人でどこかへ消えてしまった。
ヨンウはこれまで、
シンユルとメッセージだけをやり取りしてきた。
まだ仕事に慣れていないのにシンユルに会って
自分の感情だけに充実するのは嫌だった。
「Adam's apple」VIPデータとホストたちを把握し
覚えるのも最初は大変だった。
洪社長とユンス、ヨンジェの3人を除けば
VIP専用担当ホストは5人いたが、
普通は一般人を担当するホストたちとローテーションされたりもした。
ヨンウはすべての人の資料を完璧に身につける必要があった。
「Adam's apple」の全てのデータは外部に流出禁物。
ヨンウはVIPのプロフィール資料と音声まで録画されたCCTVを交互に見ながら覚えた。
たまには眉をひそめる場面が繰り広げられたりもしたが契約書書く時、
「秘密保持事項」の別荘の添付が 訳もなくあるわけではないことをヨンウは実感した。
それだけ高い一党の仕事だという事実を。
他の人たちは退勤を準備する午後6時。
ヨンウは出勤を急いだ。
ヨンウがVIPの出入りをよく確認してくれると、
洪社長は大変満足しており、
ヨンウにより大きなミッションを与えた。
その日その日に予約したお客様の名簿をあらかじめ熟知することはもう基本、
それに加えて、お客さんの好みを把握し、
自然なスモールトークもしてくれることを願った。
洪社長は、「売場の雰囲気がより楽で自然に流れることを願う」と話した。
それでヨンウはお客さんの好みを覚え、
時事、経済、外交、スポーツ、
芸術など 多様な方面で自然に話せるように準備しなければならなかった。
自然にヨンウは忙しくなった。
昼には学校の図書館で本をもっと読んで、
大型書店に立ち寄って注目される新刊、
ベストセラーを確認し、
他の芸術、スポーツ関連の雑誌を読んだ。
売り場で購読している雑誌や新聞も欠かさず読んだ。
その間勉強ばかりして、バイトで塾だけ行ったり来たりした
ヨンウは自分が生きていた世界が本当に狭かったと感じた。
基本的に英語の成績が悪くはなかったが、
勉強ではなく英会話の必要性を感じたりもした。
英語塾に登録しようかな··· 考えたりもしたけど、
まだ時間配分が決まったわけではないので、
今後決定することにした。
どう考えても毎日行く平日早朝クラスの会話授業は無理そうだった。
「いくら忙しくても睡眠を減らそうとは思わないで、
それはすごく疲れるんだ…」
ユンスの忠告が無駄になったわけではないことを
ヨンウはよく知っていた。
最近のファッション界は、「チョンソン」というモデルが大きな話題だった。
東洋人初のタイトルをかなり多く保有している素敵な男性モデルだった。
彼はファッション雑誌以外にも様々な分野の広告モデルとして活動していて
ヨンウは雑誌コーナーを回るたびに、「チョンソン」というモデルの人気を実感した。
日曜日を個人的な都合で休載します。私が書いた話を読んでくださって心から感謝申し上げます。




