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ヨンウの腕時計

本作は仮想で作られたフィクションの物語です。 実在する人物、事件などとは無関係です。

洪社長は自分の目が間違っていないことを確信しましたが、


期待が大きいだけに失望が大きいこともあると思った。


写真の中の人物は洪社長が見るには純粋に見えた。


あまり純真だと、それもこっちでは大変だ。




ユンスと一緒にヨンウの1次面接を行った。


洪社長は、「それなりに慎重な姿を見せなければならない」とし


普段使わない眼鏡をかけ、ヨンウの履歴書を見ている。




ここがどこか知ってるヨンウはいつもと変わらず、


ゆったりと見えるが、ユンスは洪社長のその姿に笑いが爆発した。




しかし、ユンスは面接の途中から洪社長の


人のいい笑顔が気にかかった。




‘他に何か企みがあるのか’ ユンスが面接の席に


同席すると言った理由がここにあった。




‘この人が······何をまた..企んでいるの?’




「ヨンウ、今日はごめん、ちょっと用事があるんだ。」




1次面接を終えたユンスは、ヨンウを先に送った。


ヨンウが乗ったエレベーターが1階に到着するのを


確認したユンスは笑顔のない顔で


再び面接を受けていた事務室に戻った。




「本当のことを言え。 ホン·スア!」




ユンスが自分を本名で呼ぶというのはひどく腹が立ったとか、


ある疑いを確認したりだ。 今、ユンスの殺気等々たる


表情を見ると, もしかしたら二人ともだろう 洪社長は考えた。


早く諦めなければならない。 ユンスはなんとかすぐ分かってしまうだろう。




「それが..依頼が入ってきたの。」




洪社長の秘書が氷の入ったグラス二つと


ミネラルウォーターをテーブルに置いて消えた。




「依頼?」




「そう、ホストもだめだし、一回限りのものも嫌いだって。」




洪社長の話を聞いていたユンスが


氷を張った2カップに静かにミネラルウォーターを注いだ。




その言葉をじっと聞いていたユンスは呆気に取られた。


一回限りじゃないなんて、ここがIB*でもないし······




「ユンス、ここはホストバーだよ。


私たちは結婚パートナーを探してくれる会社ではない。」




洪社長も気が気でなかったのか、氷の入ったコップを持って


ごくごく飲みながらユンスを見て言った。




「依頼…兄さんに依頼した人、誰?」




「ホン·スジョン。」




ユンスはうなずいた。


やっとヨンウを見ていつもより気持ちよく


洪社長の口が耳にかかった理由が分かった。




「それで2次面接はいつ?」




「早ければ早いほど良いだろう···」




殺気等々ユンスの表情は解けたが、


すぐに何の表情もない。




普段もユンスが何を考えているのか


分からないが、今はもっとそうだ。




擦れ擦れして怖いものなしの洪社長だが


洪社長は、ユンスが世の中で一番怖かった。




本名はキムミンジェ。


ある日突然すべての仕事を辞めて行方をくらました後、


数年後「Adam's apple」のNO.2のパク·ユンスではなく


本当に自分の名前であるキムミンジェで新しい人生を送るかも知れない。




今のユンスはそれでも全然問題ないと見える。


もうどこ一つ抜けるものがない。


財力も、マナーも、外見も、賢さも。




洪社長が考えるパク·ユンスはそのような人だった。


ひどく純粋でハンサムな天才。




*****




「では、私には何をしていただけますか?」




洪社長はシンユルに質問した。 にっこり笑いましたが


ここで本当に笑えば、計画が破る。




「私が··· 何をして差し上げればいいですか?」




シンユルの答えと質問。




2次面接を受けた後、シンユルの積極性に洪社長は驚いた。


シンユルが先に出て、ヨンウのユニホームを交換すると直接電話するとは…。




更衣室で何があったのか分からないが、


これくらいならヨンウも普通じゃない、 洪社長は感嘆した。


ユンスがかたく隠した宝物、 もっともだと思った。




「時計です、腕時計。 アナログがいいですよね?


ヨンウさんにプレゼントしてください。」




洪社長は、これから見守る楽しさが


結構だろうと思って、シンユルに答えた。




「腕時計··· それでいいですか?」




シンユルが洪社長に再度確認するように再び尋ねた。




「あ..ただし、高すぎるものはだめです。」




シンユルはドキッとした、 ヨンウとの更衣室でのキス以降。




シンユルはヨンウが自分が着せた服で最小限の


防護服を揃えてほしかった。 洪社長とユンスに自分が


この人を見守っているという一種の警告を込めたかった。


しかし、今回のことは洪社長とユンスの許諾が必要だった。




もし自分の意思が叶わなかったら、


洪社長の助言でなくてもヨンウの腕時計を


入社祝いに買ってあげるつもりだった。 一番いいもので。




‘これくらいなら大丈夫だろう···’




その日の明け方、シンユルは時計雑誌を広げておき、


国内に出たブランド品の男性用腕時計をのぞいてみた。




「高すぎるとダメです。」




洪社長に電話したら、新しいユニホームをしてくれと


あまりのクールな許可に少し驚いてドキッとした。




これからヨンウとその腕時計を見る人は


シンユルだけではないという事実をシンユルはうっかり忘れていた。


ユンスの過度でない洗練さが必要でユンスにも電話をかけた。




*****




「私たち、もう別れましょう。」




シンユルは元夫ソ·ジョンヒョンに言った。




「うん、わかった。」




シンユルと夫のソ·ジョンヒョンの離婚は円満に進行した。


財産分与などすることがなかった。


この家も家事もほとんどがシンユルの家でやってくれたもの。


離婚後、ジョンヒョンがこの家から其の儘で出られたらよかった。




「あなた…ユル、もしかして… この家で家具一つだけ


僕が持っていきたいんだけど、許してもらえるかな?」




夫が持っていきたいっていうのは


これまでシンユルと一緒に使っていたベッドだった。




その瞬間、シンユルはほんの少し揺れだが、


直ぐに元夫ソ·ジョンヒョンに未練が生じ、消えた。




海外出張先での自分の交通事故の後


夫が見せてくれた行動を思えばこれ以上


夫のソ·ジョンヒョンと暮らす自信がなかった。




シンユルがこれからもこの人とずっと一緒なら、


息が詰まり、全身の力が抜けるようだった。




ダイヤモンド。


誰かにとっては永遠になれるけど、


シンユルには違うと。


シンユルは夫のハンサムな顔をまっすぐ見て答えた。




「そう、ベッドはあなたが持っていってください。」

最近、予約機能を発見されました!

私は大馬鹿ですね。(^^)

私が書いた話を読んでくださって心から感謝申し上げます。

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