ミンジェ&ヨンウ
本作は仮想で作られたフィクションの物語です。 実在する人物、事件などとは無関係です。
外の階段に座ってしばらく泣いたら、ヨンウは
目も心もいっそう透明になり、軽くなった。
ヨンウは今、独り暮らしをしている。
軍隊を除隊する頃、母と弟のヨンスは
「父のいる地方に下りたい」と話した。
いくらなんでもヨンスも一緒には無理だと言ったが、
地方にいるおじさんがすでにお母さんの仕事と
居所を調べてくれたという。
ヨンスも兄さんが自分のせいで 苦労するのが嫌だって言った。
「地方に行って、そこで自分も会計学を
専攻する計画だ」と話した。 資格証を取ったら、
母方の叔父の事業を助けることができると言って
笑ってくれる弟がヨンウは胸が痛むように感じた。
「あなたももうちょっと休みながら、
君のことだけちょっと考えてほしいよ、お母さんは。」
ヨンウはお母さんのこの言葉が大丈夫だと
違うとは答えられなかった。
母と弟がありがたかったし、自分が憎かった。
母と弟の一方的な通報で
父と一緒に住んでいた部屋が2つあった家は
もうヨンウが一人で暮らすワンルームに変わった。
洗って出てきたヨンウはその時になってようやく
自分の今日の出来事を振り返ることができた。
家に帰る時、ミンジェからもらった紙袋、
ヨンウがベッドの横に立てておいた何の模様もない
そのかばんはヨンウにとって異常なほど大きく見えた。
「ぁ…」
更衣室での、あの時を思い出すと
ヨンウの顔が急にほてった。
シンユルとのキスは多分に衝動的だった。
ミンジェの電話でやっと現実に戻ったヨンウ。
着替えに入った更衣室で
ミンジェのセンスにヨンウはもう一度感嘆した。
熱くて速い息を吐きながらシンユルから少し離れたヨンウ。
シンユルとのキスでヨンウの意識がだんだん朦朧としてきた。
最後になりそうで、さらに長い残念さが残った。
熱かったヨンウの心と体を
ヨンウの汚れた下着が確認させてくれた。
「どっかり」
ヨンウは小さなベッドに斜めに
横になって、自分も知らないうちに シンユルの
やや厚めて柔らかかった下唇の感触を思い出した。
「初めてであることがばれないでほしいが..」
ヨンウは彼女に上手な人として見せたかった。
それで次、その次がずっと存在しますように ..
「また···やりたいんだけど、
「今日、よくやったと思われたかな?」
手も握りたいし、そっと抱きしめたい、
そして次のキスは今日より
もっとうまくできるように。
張り詰めた体の変化を感じながら、
ヨンウは この夜が一人でよかったと思った。
アラームを止めて、また寝たのは すごく久しぶりだって、
ヨンウはうつぶせになってしばらく天井を眺めた。
天井が今日に限ってもっと高く見えた。
「あ…」
ヨンウはゆっくり起きて換気をして掃除をした。
ヨンウは昨日の自分が思い出して、
顔が赤くなり、恥ずかしさが押し寄せてきた。
久しぶりの朝シャワー、今日はもっと
几帳面に洗わなければならないと思った。
「よく眠れた?いい夢見た?」
起きてメッセージ見たらすぐにコール。」
シャワーを浴びて出たら、ミンジェから連絡が来ていた。
鋭いミンジェの。感。
こういう時は知らないふりをしてほしいんだけど
いたずらっぽくからかうミンジェのその表情が
ヨンウの目に そのまま描かれた。まずは電話。
「あ、兄さん忙しい?」
「うん、ヨンウ、私忙しいよ、あなたのせいで忙しいんだ。
本部長があなた連れてデパートに今すぐ迎えに行くよ、
私たち会ってまずブランチから食べてデパートに行こう。」
こう言いながらもどこか
ウキウキしたミンジェの声が気持ちよさそうだ。
薄紫色 リネンシャツ、薄紫色 ストラップ スマートウォッチ。
ベージュのチノパンツ ブランドの腕時計とスニーカー。
前髪をヘアジェルで自然に下ろしたミンジェの姿に
公園の近くを散歩していた人たちがほとんど皆
ヨンウとミンジェをちらっと見て行く。
今日は角縁メガネで顔を覆っても、
ミンジェのハンサムさは隠されないようだ、ヨンウは思った。
「兄さん、最近は顔にほくろをつけてるの?」
ミンジェの顔をじっと見ていたヨンウは
元々ほくろが一つないミンジェの顔からほくろを
発見し、不思議そうに尋ねた。
ミンジェの右頬。
眼鏡の端に写った涙点。
「ここにほくろをつけたら セクシーに見えるって言って…」
「プウッ!」
コーヒーを飲んでいたヨンウが噴き出してしまった。
「おい、カン·ヨンウ!」
「ごめん、兄さん。」
ミンジェが自分の緑のポーチバッグから
ハンカチを取り出してヨンウに渡した。
「そこの涙点を撮ったら セクシーだって誰が言うの?」
「誰だって知ってる?」
「あ…それはそうだね。」
「売り場に行ってVIPファイルを全部あげるから、行って見て。
そしてもう誰と言えば分かるほど覚えて、
それがこれから君の仕事だから。」
ヨンウはミンジェが室内は窮屈だと言う、
サンドイッチを買った店の近くの小さな公園を
散歩しながら歩いて、近くのテーブルに座った。
私はアルバイトをしながら文を書いています、仕事がある日は夕方に、アルバイトがない日は午前に掲示するようにします。 日曜日は個人的な都合で休載します。 私が書いた話を読んでくださって本当にありがとうございます。




