ひとり、夜中に食べるラーメン
最近は袋ラーメンも高くなった。
おかげで、冷蔵で売っている二食分の生ラーメンと差がなくなったので、ここのところラーメンを買うとなると生ラーメンも買うようになった。
私は生活リズムが狂いがちなので、かなり早い時間――十九時や二十時に寝て、深夜の一時や二時に起きることがある。
その場合、当然のように夕食を食べていない。
布団でだらだらとしながら過ごすうちに寝ているからだ。
そうなると起きて早々に空腹なわけで。
かと言ってコメを炊いている時間的猶予はない。
となれば食べるものは一つ。
冷蔵庫にあるラーメンだ。
ここのところは冷蔵庫に大抵ラーメンがある。
そして、食べると分かっているのでチャーシューも自作していることがある。
今日(昨夜)はそうだった。アタリである。
まずは狭いIHのコンロで湯を沸かす。
我が家は一応IHコンロが二口あるが、両方使うとブレーカーが落ちるという極悪な仕様なので、作り方は我流となる。
まずは沸騰した湯で生ラーメンを湯がく。
十秒ほど短めに茹でたらザルにあげ、湯を沸かし直す。
その間、もちろん麺が冷めていくわけだ。
じゃあどうするかというのには少し悩んだが、若干味が落ちようとも麺もスープもアツアツが食べたいということで、二度目のお湯沸きのタイミングでスープを鍋に入れる。
そうして満遍なく溶けたら麺を入れる。
あとは麺がしっかり温まったら丼に注ぎ、チャーシューとメンマを乗せて完成だ。
パッケージ的には、麺がゆで上がると同時に丼にスープとお湯を入れて、そこに麺を入れて欲しいと書いてある。
しかし色々あるのだ。
一人暮らしってそういうもんなのだ。
掟破りと言われても、そうせざるを得ない時って人生にはやっぱりあるし。
それに十分おいしいので、これでいい。
袋ラーメンのあのなんとも言えないチープさも好きだが、生ラーメンのつるんとしたちょっと贅沢な感じも好きだ。
自作のチャーシューは適当にネットで検索したレシピを適当に再現して作っているだけなので、お店とは全然味が違う。が、まあ食べられないほどまずいというほどもなく、普通においしいので問題ない。
健康を意識したりするなら野菜もつけるべきなのだろうが、手っ取り早くお腹を満たすためだけに作るラーメンなので、多分今後も野菜はつかない。
他の具とてそう。
メンマは瓶入りで保存がきくので優秀だ。
チャーシューがない時はほぼ確実にウインナーがあるのでそっちを茹でて使う。
スープのためのお湯の時に温めて食べる。
深夜に食べる夕飯は、不健康で楽しい。
時々、米だけ炊飯器で炊いておいたのに寝てしまい、深夜に普通にご飯を食べる時もある。
ただその時は冷蔵庫の中の在庫と賞味期限と相談し、出来るだけ消化によさそうなものを食べる。
夜中にハンバーグを食べるとかはしない。
ラーメンは食べる癖にね。
一人暮らしの食卓は、自由で楽しい。
その分自制と自省が必要になるが、最終的な帳尻さえ合うようにすれば、多少の不健康は問題ない。
いつかラーメンがもたれるようになって、うどんかそばを夜中にすするようになるのだろう。
でも今はラーメンがおいしいから、ラーメンを食べる。
きっとそれでいいんだと思う。




