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記録士とアイレット  作者: えーじ
10/24

名探偵

ヨーゼフが酒場から出ると、既に日は沈んでおり、暗い空に半月が浮かんでいた。


「くっ、さすがに飲みすぎたか……脳筋どもめ……」

寒さは強くなり、踏みつける雪は硬さを増していく。それにつれて、足音も大きくなっていく。ヨーゼフのだけでなく、後ろをつけている足音も。


「……」

ヨーゼフは角を曲がる。

そしてそのまま立ち止まる。

すると、少し遅れて角から出て来たせっかちな尾行者に、ヨーゼフの背中がぶつかる。

「うわああああ、いたあああああああーーーーーーーーーーーー」

少女はぶつかって赤くなった鼻を抑えてしゃがみ、悶絶する。

「馬車にでも引かれたんですか?」

ヨーゼフは呆れながら尋ねる。

「ずっと私のこと尾けてましたよね?」

「な、なんでバレたの わたしの完璧なスパイが……」

少女はなおも鼻を手で押さえながら涙目で尋ねる。

「初手からバレてましたよ。足音大きすぎるのと。興奮の鼻息で」

「く、くうううううう」

「あなたは誰ですか?」

「わ、わたしはアーちゃんの友達のペチカ。あなた、何者なんです?! アイレットちゃんの家に出入りして!」

「ああ、なるほど」

ヨーゼフは納得すると、黙ってペチカの手を引いて広場の方に戻り、近くの料亭に入っていく。ヨーゼフは人のほとんどいない二階に上がって二人はそこに座る。


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