再戦
さいせんって書いたら再選って変換されました。
何を選べというんだ…。
そんなこんなで17話です。
シャラン
幣の鈴がぶつかって鳴ります。
「天に在りける天照 夜に君臨月天月読 夢幻泡影
闇人らを退け道を開け 月下流転」
招かれた戦闘用式神、夢幻は両手を刃状にして、邪魔者を一気に片しました。
「終わりんした。月夜様」
「よし。じゃあ夢幻とベルは先に行って」
「え?」「はい?」
ベルと夢幻はキョトンと聞き返します。
「やることができたから。大丈夫、後で行くよ」
マナミは幣を振って言いました。
「振舞 風神」
砂埃勃発。
「つくよさまァァァァァァァァァ!!!」
「マイ・ロードぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!(黒執事)」
「月夜様ったら。白狐だけを連れていくなんて。ズルイでありんす」
夢幻がプリプリ怒っています。
「お前は信用されてんだよ」
ベルがたしなめました。
「常夜は寂しくないのでありんすか?」
「寂しいわ…。メチャクチャさびしいわ…」
ふたりは足を止め、そこにあった扉を蹴りで開けました。
竜王がみたのは、ふたりの男でした。
ひとりは肩にかかる位の神で、茶髪だけれども毛先数センチは金髪です。
右目の下に三ツ星が並んでいます。
ひとりは腰まである長髪で、髪の色は白でした。
左の顔を覆い、左目をふさぐ大きな傷が目を引きます。
ふたりとも長身でした。
「べ…ベル」
「竜王!」「日輪(竜王)!」
「べ~るぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ」
「りゅ~うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ」
ひしっと抱き合います。
「あ、ワタクシは無視でありんすか?」
あまりの出来事に放心状態だった一座の一人が回復し、素敵なことを言いました。
「なっ…何奴じゃ貴様らァァァ!!」
これにはベルが反応します。
「おお。兄ちゃん良い事言うじゃねえか。
あ、そうだ。もう一回やり直すからもう一回同じの言ってくれ」
以外なリクエストに一同も「あ?ああ?」となるしかありません。
ベルと夢幻は壊した扉を綺麗に直すと、「じゃっ、お願いしま~す」と言って出ていった。
竜王をつれて。
心配になった一座の一人がドアに近づき、耳を当てました。
「だからお前、違うって言ってるだろ」「ワタクシは最後が良いのでありんす」「じゃあとりあえず、俺 竜王 夢幻の順番でいいか?」「いい」「そうか、じゃあ次はセリフを…」
彼はドアから耳を離すと振り返り、
「本当に登場の会議をしてます」
と報告しました。
次の瞬間。
ドゴォォォォォォォォォ!!!!
ドアが吹っ飛びました。
「ぐあァァァァ」
「「「マイケルぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!」」」
「なっ…何奴じゃァァァァ!」
律義な人は言いました。
ベルが登場します。
「月姫が闇の守護者。ベル」
竜王(まさかの大人バージョン)が登場します。
「アリアの太陽の守護獣。竜王」
夢幻と百眼が登場します。
「月夜様が式神、百眼です」
「同じく月夜様が式神、夢幻でありんす。どうぞよしなに」
「「レッツパーりィィィィィィィィィィィィィィ!!!!」」
ぎぃやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ
ドゴォ バンッ バシッ
「元気だな」
「まったくです」
「つーかお前誰?竜?」
雷の当り前の質問は当たり前のように無視された。
最初のアレね、考えるのが楽しかったです。
多分、次に使われる時は若干違うと思いますが、気にしないでください。
ちなみに解説しますとね、
天に在りける ~ 月天月読 までが冒頭みたいなの
夢幻泡影 は式神の名前
闇人らを ~ 道を開け が命令文
月下流転 はアリア(この場合はマナミ)のことです。