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なんか妹の距離が近い気がする。  作者: シマイノ=ユリスキー
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45. 勉強後の姉

~姉視点~


 現在、私たちは萌ちゃんの家で勉強会を開いている。外が暗くなり、そろそろ晩御飯の時間だと言える頃、私は最低限やらなくちゃいけない勉強を終わらせた。


 もちろんまだまだやることはあるけど、授業の復習はできたから後は自分でもできるはず。まぁどうしてもダメそうなら美優に手伝ってもらえばいいしね。

 

「ふぃ~、疲れたぁ…。」


 両腕を伸ばして伸びをし、そのまま後ろに倒れる。ずっと同じ体勢で勉強してたから体がガッチガチだ。


「お疲れ様です。頑張りましたね。」


 横に座る美優が私の頭を撫でてくれる。


「ん~、私めっちゃ頑張った。」


「そうですね。流石お姉さまです。よしよし。」


「ん~~~。」


 気持ちよくて思わず目を細めるが、だんだんと気恥ずかしくなってきた。嬉しさと恥ずかしさでなんかもにょる…。


「…ふぅ、疲れたわね。アタシたちに感謝しなさいよね。」


「よいしょっと。うん、皆ほんとにありがと。とっても助かったよ。」


 体を起こしてお礼を言う。皆のおかげで試験はどうにかなりそうだ。


「どういたしまして。これで単位落としたらただじゃ置かないから。」


「えへへ、もちろん。」


 これで単位を落としてしまったら、皆に顔向けできなくなってしまう。そうならないためにも、試験まで頑張らなきゃ。


 そんなわけで勉強に一区切りがつき、雑談に花を咲かせていると、萌ちゃんが両手をパンと合わせて立ち上がる。


「さて皆さん!そろそろご飯を用意しようと思うのですが、何を食べたいですか?せっかくなので出前でも頼んじゃいます?もしくはうちが作りましょうか?」


「ん~、せっかくだし萌ちゃんのご飯食べたいな。あっ、もちろん手伝うよ。」


「そうね、出前は高くなる…えっ!?アンタ料理できたの!?」


 驚いた表情のちーちゃんが肩をガシッとつかんできた。痛くはなかったけど、驚いた。そんなに意外だった??


「えっ?う、うん。一応。」


「嘘…本当に?美優は知ってた?」


「い、いえ、私も知らなかったです。今初めて聞きました。」


 ちーちゃんにつられて美優も驚いた表情をしている。確かに、料理できるって言ったこと無かったし、料理してる姿を見せたことも無かったもんね。


「あ~、普段は母さんが作ってくれるからそれに甘えてたけど、父さんが再婚するまでは私が料理担当だったし。」


 そう、実は父さんが再婚するまでは私がご飯を用意していた。とはいっても私の料理のレパートリーは少なかったので、日々レシピ本とにらめっこしていたが。


 そういえば母さんがご飯を作るようになってから私が作ること無くなったなぁ。


「あっ…ごめんなさい。流石に考えなしの発言だったわ。」


 ちーちゃんがしゅんとしてしまった。いけないいけない、せっかくのお泊り会なのに悪い空気にしちゃった。


「ん~ん、気にしないで。えっと、ちなみに美優とちーちゃんは料理出来るタイプ?」


「お恥ずかしながら、私はほとんど出来ないです。お米を焚くことが出来るくらいです。」


「アタシはそもそも料理をしたことがないわ。」


 どうやら二人とも料理は出来ないタイプっぽい。まぁ一人暮らししてるとか、特殊な事情があるとかじゃないと基本的に料理しないよね。


「なるほどね。じゃあ私と萌ちゃんで作るって感じかな?」


「ん~、それもいいと思いますけど、どうせなら全員で作りません?お泊り会のイベントってことで!四人ならギリギリキッチンに入れますし!」


「おっ、いいね!私たちが二人に料理を教えながら作れば大丈夫だろうしね!」


 晩御飯の用意でさえお泊り会のイベントにしちゃうとは、萌ちゃんも考えたものだ。これが陽キャのちからか?いや違うか。


「はい!お二人はいかがですか?」


「私は一度料理をしてみたかったので、その提案はとてもありがたいです。」


「同じく。大学生にもなって料理の一つも出来ないのは流石にどうかと思うし。」


「決まりですね!じゃあキッチンはあっちなのでついてきてください!」




 こうして四人で晩御飯を作ることに決まった。


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