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なんか妹の距離が近い気がする。  作者: シマイノ=ユリスキー
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36. 完全復活の姉

~姉視点~


「完!!全!!復!!活!!!!わ~はっはっ!!」


 美優の看病のお陰で無事に体調が治った。それを朝一番にちーちゃんや萌ちゃんに伝えたわけだが…。


「うわうるさっ。朝っぱらから騒がしいわね。少し黙っててくれる?」


「病み上がりに対して辛辣すぎない??本当にそれでも親友か??」


 表情一つ変えずに一蹴された。もっと心配してくれても良くない?


「はいはい、悪かったわね。あー、親友の風邪が治って良かったわー。これでいい?」


 めちゃくちゃ棒読みじゃん。どこに感情落としてきたのさ。


「うわぁ…投げやりだぁ…。ちーちゃんがいじわるで私は悲しいよ…。しくしくしく。美優慰めて。」


「よしよし。私はお姉さまの体調が戻り、とっても嬉しいですよ。」


 間髪入れずに私の頭を撫でて慰めてくれる美優。


「流石私の妹。心が癒されていく…。あっ、萌ちゃんも慰めて。」


「…えっ!?うちもですか!?…よ、よしよし、お姉さんが元気になってうちも嬉しいですよ!」


 美優の真似をするように、萌ちゃんもおそるおそる私の頭を撫でる。二人とも優しいね。どこぞの親友とは大違い。


「二人とも本当に優しい。だれかさんとは全然違うね。やっぱ持つべきものは優しい妹と後輩だよ。」


「年下二人から慰められて満足するって、アンタ本当にそれでいいの…?」


「あ~あ~、なんにも聞こえませ~ん。」


 いじわるする人の言葉なんか耳に入りませ~ん。べ~。




 そんなこんなで朝の時間が過ぎ、午前の講義も終わる。そして、いつものように四人で食堂に集まり、昼食をとる。


「あっそうだ、そろそろ春学期も終わりが近づいてるけど、ちーちゃんと萌ちゃんは夏休みどうする予定?」


「アタシは特に予定は入れてないわね。バイトくらいかしら?」


 バイトかぁ。私もそろそろ何かバイト始めなきゃなぁ。いつまでも親に甘えていられない。


「うちもまだ何も決めてないですね。もともと帰省するつもりでしたが、親に『大学一年生なんだから友人と遊べ!!帰ってくるな!!』って言われてしまって…。あはは…。」


 萌ちゃんは苦笑いしている。どうやらパワフルな親御さんらしい。


 そして、どうやら二人ともまだ何も予定を入れていないようだ。これは好都合。


「うんうん、なるほどなるほど。それじゃあせっかくだし、皆がそれぞれやりたいことを一緒にやらない?ちなみに私はバーベキューがしたい!」


「いいですね。私はせっかく水着を買いましたし、海かプールに行きたいです。」


「お姉さんと買い物に行った時だっけ?うちも水着買わないとなぁ。」


 えっ!?萌ちゃん、水着買ったときのこと知ってるの!?まさか試着室での一件のことは知らないよね??私信じるよ??


「…あっ!うちは夏祭りに行きたいです!地元じゃあまり大きいお祭りが無くて…。」


「お~、夏祭りもいいね。屋台のりんご飴とかチョコバナナって美味しいよねぇ。あとは焼きそばとかたこ焼きも食べたいな。」


 屋台の食べ物ってなんであんなに美味しく感じるんだろうね?とっても不思議。


「食べ物のことばかりじゃない…。アタシは登山やハイキングみたいなアウトドアを楽しみたいわね。まぁその点で言ったら陽菜のバーベキューも含まれるのかしら。」


「皆やりたいことがあっていいね。是非一緒にやろうよ!」


 せっかく仲良しなんだから、夏休みを一緒に楽しみたい。


「それはいいんだけど、アンタレポートとか試験対策は平気?そろそろ手を付けないと後々大変になるわよ?」


「うっ…。まだ何一つ手をつけてない…。」


 嫌なことを思い出してしまった…。許せぬ…。


「はぁ…やっぱりそうなのね。夏休みのことを考えるのはいいけれど、単位落としたら楽しく過ごせないわよ?」


「がんばります…。」




 夏休みの為にもお勉強頑張らなきゃ…。


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