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Express BRZ  作者: Elena
第四章 赤城大沼公道レース
55/82

三条神流の我慢の爆発

 JAF公道レース赤城大沼湖畔の結果は散々だった。

 10位以上でゴールして、ペナルティーこそ喰らったがポイント獲得し、入賞もしたのだが、ペナルティーを喰らった上、それに至った行為がいただけない物だった。

 故に、結果は散々。

 レース後、三条神流は松田彩香とラブホに連れ込まれ、磔にされてレイプされてしまった。

 これでは、いい結果とは言い難いだろう。

 次戦、群馬サイクルスポーツセンター。通称「群サイ」での走行会はタイムアタックも行う。

 入賞とか賞金とか、そういった物は無いが、少なくとも今回の汚名を返上することは出来そうだ。

 レースを終え、松田彩香に拘束され、それを解かれ、ようやく眠りについた三条神流。翌朝、皮肉な事に松田彩香のGR86のタイヤが東郷三姉妹のチューニングショップ兼レーシングカフェ「AK50」に入ったと言う連絡が入り、赤城南麓のラブホから二人でAK50に向かう。

 AK50に着くと、日菜子が既に、GR86の予備タイヤを組んで待っていた。

「シバタイヤの280。サーキットにもストリートにも使用可能なタイヤとはいえ、まだ試作段階だし、レビューもそんなに上がってないから、何とも言えないけど、ハチロクBRZレースのタイヤを別に組んでいるアヤの財布事情から見て、ネオバと同等を目指すとこれになるのよね。」

 と、日菜子は言い、三条神流はそのタイヤの値段を見て後悔した。

 三条神流の履く、アドバン・フレバと大差ない値段だったのだ。

「カンナはタイヤとホイールをアドバンで固めるってスタンス。アヤは、いろいろ状況によって使い分けるってスタンスって分けるってのもおもしろいんじゃない?最も、ハチロクBRZレースは、そうはいかないけどね。」

 と、恵令奈が言う。

 早速、松田彩香のGR86のタイヤの皮むきを兼ねた試運転に行くのだが、やはり護衛艦を伴ってという形になってしまった。JAF公道レース赤城大沼湖畔の結果を鑑みれば、仕方ない。

「残念だけど、カンナは行動すればするだけ、変な噂が流されるって嫌な状況よ。なんでか知らねえけど。」

 日菜子が舌打ちしながら、ロータス・エリーゼのエンジンをかける。

 どうやら、日菜子が今日の護衛に就くようだ。

(俺が休みの日に走る度、こうやって護衛艦隊を組ませるのは嫌だな。)

 と、三条神流は思う。

「試運転コースは草木かな。」

「大丈夫でしょう。平日だし、誰も居ないよ。」

 日菜子と松田彩香の会話を聞きながら、三条神流もZD8型BRZのエンジンをかける。

 三条神流、時計を見る。

(今度、密かに下今市まで行って、東武の蒸気機関車でも乗ろうかな一人で。今からだと、下今市機関区の入換や日光行きには間に合わない。鬼怒川温泉行きならなんとかなるかもだけど。)

 と、思った時、日菜子が「待って草木に両毛連合の奴が―。」と言っているのが聞こえた。

「鬼怒川温泉連れてけ。」

 思わず言ってしまった。

「無理。遠い。」

「桐生程度かな行けて。その後、足利の名草の峠行ってって感じだね。」

 だが、三条神流、遂に我慢が爆発。一人、飛び出して行ってしまった。


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