93話 敵の必殺技
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1000年前、地上世界に異能者が解き放たれたと同時に、その異能者を殺すため天使が天界から遣わされた。
また地上世界には元々悪魔が存在していた。
悪魔は異能者を邪魔な存在だと認識し、天使と同じように異能者を殺しにかかった。
だが強大な力を持つ異能者に天使と悪魔は返り討ちにあったと言う。
それから10年後、返り討ちにあった天使と悪魔は異能者を殺すため協力し、とある魔法を作ったのだと言う。
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何をするんだろうかこいつらは
「「【ソウルユニオン】!!」」
悪魔と熾天使はそう同時に言って、光が悪魔と熾天使の体を包み込んでいった。10秒ほどして左側には黒い魂みたいなものが浮かび、右側には白い魂みたいなものが浮かび上がる。
キュィィィィィィィインッッッッ!!!
その二つの魂が神殿の天井まで飛んでいき、
大きな光を放ちながら魂同士が混ざり合った。
その光は大きくなりながら天井を呑み込み天井を壊している。
おいおいどこまででかくなるんだ?
そう思ったところで光は収まりその中心には誰かが浮かんでいた。
天井から瓦礫が落ちる中そいつは喋り出した。
「天魔族になるのは久しいな、それにしてもこの力、やはりいい!まずはお前を消してこの世界を支配するとしよう!!【絶望の檻】」
そういって魔法を発動してきた。
漆黒の檻が俺を囲んで捉えてくる。
「【ディメンションライト】」
俺は光属性魔法を使用し、俺を囲んでいた檻を消した。
「【テレポート】」
相手はそう言ってから姿を消した。
ん?どこだ?
後ろから急に気配がっ…
「オラァッ!」
「ッ!?」
俺は咄嗟にガード体勢に入り身を守る。
相手の蹴りが俺の左腕にあたり、俺はそのまま吹き飛ぶ。
「ミツキくん!」
石井さんの叫び声が聞こえる。
「飛行発動」
俺は身を空中に投げ出されたまま飛行を発動させる。
左腕が地味に痛いな…こいつ攻撃力どんだけ上がったんだ…
「大丈夫だ!」
「よ、よかった」
石井さんは俺が無事でホッとしていた。
「割と本気で蹴ったつもりだったが、まさかのノーダメージか」
「いや、痛かったぞ、その証拠にHP500削れているからな」
「不意打ちで削れたのはたったの500か、割に合わねーな」
「それじゃ次はこっちから行くぞ」
あのテレポートとか言う魔法は少々厄介だが、俺が攻撃に回れば不意打ちは防げるはずだ。
俺は7割のスピードで駆け出し殴りかかる。
「はっ!」
右拳に力を入れ殴りかかるが軽々避けられる。
そのまま俺は殴り続けるがことごとく避けられ上空に逃げられる。
俺は一旦地面に足を着き、魔法を発動させる。
「【スーパーレイ】x30」
この魔法は光属性魔法で、簡単に言うと一点集中型の光線だ。直径は約5センチですごく細い。
「こんなもの当たんねーよ!舐めてんのか?」
相手はそう言いながら光線を上下左右に飛びながら避ける。
「舐めてんのはどっちだ?【反射結界】」
俺は反射結界を使い空へと飛んで行った光線を反射さる。
「なに!?」
予想外のの攻撃に相手は避けられないと思ったのか防御の体勢をとる。
「くっ!!!!」
ズドドドドドドドドドンッ!!!
30個の光線は相手の体を貫き、激しい音と共に俺の左右の地面を抉りながら突き刺さった。
「油断してるからそんなことになるんだよ」
まぁどっちみち当たってはいたと思うけど、俺が拳を攻撃して上空に誘導した時点で。
「クソォッ!!!」
相手は身体中から血を流し満身創痍になりながらも叫んだ。
「さて、それじゃあそろそろ終わらせるか」
俺はそう言ってレーヴァテインを構えた。
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