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  作者: 小説愛好家
3章 聖女救出編
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89話-ローザ視点- 三人での戦闘


「まずは私からいきます!【ウォーターバレット】!」


ミーナちゃんはそう言って魔法を発動させた。ウォーターバレット、水を球体状にし貫通力を上げ、一つの魔法陣から数百個の水の球体が敵を攻撃する、水魔法Lv5で覚えられる魔法だ。


ブラックタイガーはそれを避けようともせず立ち止まっている。まるで当たったところで痛くないと言うかの様に

ウォーターバレットがブラックタイガーに直撃するが案の定効いていない。

私はウォーターバレットが続いている間に魔法を発動する。


「【ファイアボム】!」


ファイアボムこの魔法は文字通り爆弾だ。広範囲に攻撃し、威力も相当でかい火魔法Lv7で覚えられる魔法だ。


ファイアボムがブラックタイガーに飛んでいき直撃する。

バァァンッ!!!


爆発音が鳴り、着弾したブラックタイガーの近くの砂が舞い上がり辺りを覆い隠す。


「グルルゥ」


効いてはいるみたいだな。よし、このまま攻め込もう

さすがにこの魔法が効かなかったら強すぎてほとんど勝ち目がないが効いたと分かればやりようはある。


「サーシャ!頼む!」

「はい!」


私はすかさずサーシャに指示を出す。


「スキル"身体強化""魔力感知""魔力付与火属性""跳躍"はぁぁぁ!!!!」


サーシャは魔力感知でブラックタイガーがの位置を把握し、ブラックタイガーの顔まで飛び上がり、剣を縦、横と20回振りブラックタイガーの顔を切り刻む。


「グルォォォッ!」


今度はちゃんと効いたのかものすごい叫び声が聞こえて来る。


「よし、これならいけます!」


サーシャはそう意気込み地面に着地しようとするが

ブラックタイガーは斬られた位置から逆探知し、尻尾で攻撃して来る。


まずい!空中じゃサーシャは移動できない!


「サーシャ!」

「へ?」

「【バリア】!!」


私は咄嗟に結界魔法Lv3のバリアを使いサーシャを守る。


「きゃっ!」


サーシャはブラックタイガーに攻撃させ空中から地面に吹き飛ばされる。


「サーシャ!」


ミーナちゃんの叫ぶ。


ズザザザッ!


サーシャは吹き飛びながらも体勢を立て直し、足から着地するが反動で地面に着地してからも数メートル飛ばされる。


「大丈夫かサーシャ!」

「えぇ、大丈夫です!ちょっと油断してしまいました!」


サーシャが無事でよかった。ミーナもホッとした顔をしている。


「次来るぞ!」


さっきの尻尾の攻撃で砂埃が晴れブラックタイガーはこちらを睨んで攻撃しようとして来ている。

さて、どう攻撃して来る?一応全てに対応できる様に魔法は展開できる様にしておかないと。


「へ?」


攻撃しようと構えていたブラックタイガーを凝視していたが一瞬で消え去り姿が見えなくなった。


まずっ!


私は咄嗟に気配を感じ前方方向に飛び上がる。


ドォォォンッ!


私は空へ跳び上がり背後から攻撃して来たブラックタイガーの攻撃を躱し、元いた場所見るとブラックタイガーが地面を右前足で殴っており地面は抉れていた。


危なかった…一歩跳ぶのが遅ければぺしゃんこだったな。というかあの速さはなんだ?ブラックタイガーのスキルなのか?まぁ今は戦いに集中しよう。


「ローザ様大丈夫ですか!?」


ミーナが私を心配して声をかけて来る。


「私は大丈夫だ!それよりまた攻撃して来るぞ!速いから気をつけろ!」


私がそう言った瞬間ブラックタイガーが動く。


「サーシャ!」

「えぇ!」


ブラックタイガーが左手でサーシャの右側を攻撃しようとしたがサーシャは反応し、ブラックタイガー左手に剣をぶつける。


カキンッ!!!


ブラックタイガーの爪とサーシャ剣がぶつかり甲高い音が鳴る。


サーシャは一旦距離を取るため後ろに跳び上がり着地する。


「パワーも相当ですね…」


サーシャが両腕を見ながらそう言った。


サーシャが離れたのを見計らって私とミーナは魔法を発動する。


「「【ビッグウィンドカッター】」」


私とミーナは魔法を発動させ、ブラックタイガーの右足と前足を狙う。

風が巨大な刃となってブラックタイガーの前足を切り裂く。


「グルォォォッ!!」


チッ!浅いか!


ミーナちゃんも同じことを思ったのか魔法を発動させようとしている。


「「【ウィンドストーム】!!」」


私とミーナはウィンドストームを発動させる。

ブラックタイガーは浅かったとはいえビッグウィンドカーターで傷ついた前足はほとんど使い物にならなくなっている様だ。その証拠に動けないでいる。


フュォォォォォォッ!!!!


ウィンドストームがブラックタイガーに直撃し、砂と一緒にブラックタイガーは空中に舞い上がり身動きが取れないでいる。


「よし!いまだ!」


私は合図を出しそれぞれの最大火力の魔法を発動する。


「【インフェルノファイア!】!!!」

「【デスライトニング】!!!」

「【スターインプリション】!!!」


竜巻に呑み込まれているブラックタイガーの上空に、直径50mくらいの真っ赤な魔法陣と金の魔法陣を展開し、さらに上空右斜め上には直径70mの魔法陣を展開する。


火の魔法陣からは火が回転しながら垂直に竜巻に降り注ぎ、金の魔法陣からは雷のごとく落雷が竜巻に落ち、右斜め上の魔法陣からは流星の如く、長さ10mの鋭く尖った岩が魔法陣から秒間1個のペースで降り注ぐ。


ズドドドドドドドドドドドンッッッ!!!!!!


その光景はまさに天変地異竜巻が炎と雷で埋め尽くさせ斜め上からは尖った岩が降り注ぎ竜巻を貫通しつつ地面に刺さる。


「2人とも大丈夫か?」


2人はMPを使いすぎた反動で倒れてしまった。


「大丈夫です…」

「えぇ、なんとか」


私が声をかけると2人はそう言って、きつそうにしながらも立ち上がり竜巻の方を見る。

竜巻の方は今もまだ魔法が継続されていて魔法が消えることがないと思うぐらいそれぞれの魔法が降り注いでいる。


「それにしてもミーナの魔法はすごいな…」


ミーナの魔法は【スターインプリション】ミーナだけのユニーク魔法だ。正直貫通力だけならミツキの魔法と遜色ない威力を見せている。


「まぁミツキ様にほとんど教えてもらったんですけどね」

「それでもすごいよ、私はユニーク魔法は持っていないからな…」


会話をしていると全ての魔法が止まり、魔法陣が消えた。

竜巻が消え、ブラックタイガーは地面に落ちてきた。


「2人はここで待っていてくれ」

「はい」

「わかりました」


私はブラックタイガーが落ちた場所の近くまで行きブラックタイガーを見ると所々焼けていて、体が穴だらけになっていた。


「完全に絶命しているな」


私は2人のところへ戻り絶命していることを伝えた。



「ブラックタイガーは死んでいたぞ。2人ともよくやったな」


2人は私の言葉を効いて安心したのかその場にへたり込む。


「2人ともゆっくり休んでくれ、取り敢えず私の部屋まで運ぶから」


私はそう言って2人を両脇に抱え帝国へと歩く。

読んでいただきありがとうございます。

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