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  作者: 小説愛好家
2章 帝国編
73/193

73話 旅の約束

「よし、それじゃあ本題に入るよ。」


((うん))


「まず最初にこれだけは言っておきたい。俺は王国と敵対する。」

((そうか))

「それだけか?もっと他になんかないのか?」


俺が覚悟を決めて言ったというのに…


((いやまぁ、なんとなくだがわかっていたからな。そんな驚かない))

「わかってたのか…」

((あぁ、王国が腐っているという情報をミツキはもともと持っているし、それに帝国のギルドマスターと供に行動をして…ん?帝国のギルドマスター?ローザと言ったか?))

「あぁそう言ったぞ。」

((ローザってもしかして…火の魔女のローザか?))

「そうだが…それがどうした?」

((いや、ローザって人は有名人だからな。この大陸で知らない人はいないんじゃないのか?))

「そうなのか?ローザ」

「大陸全土では知らないけどでもこの世界に5人しかいない魔女の一人だからね。有名っちゃ有名なのかな?」

「そうだよな。5人しかいないんだもんな魔女って」

((凄い人と()()()()なんだなミツキは))

「なんかその知り合いって言いかたなんか違くない?悪意あるよね?」

((いや別に))


あ、この流れは…


「うーんそういえば今日、ミツキの家に泊ま…むぐっ!むごむご!」


俺は咄嗟にローザの口塞ぐ。

それ以上は言わせないよ。また言い合いになるからな。


「話を戻そう。それでなんて言おうとしたんだ?」


((帝国のギルドマスターと供に行動しているなら王国と敵対するのは当たり前だと思っただけだ))


確かにそう考えるのが妥当か…


「なるほどねそういうことか。それで俺は王国の敵となった訳だが…」


俺の話を遮ってニーナが言った。


((いいんじゃない?私も王国の敵だし))


ん?ニーナ今物凄いこと言わなかったか?


「は?え?今なんて?」

((いやだから私も王国の敵でさっきギルドマスターやめてきたし、腐った国に居たくないからって言ったの))


なんか増えてる!?


「そ、そうか。それで俺は戦争を止めると言ったが手段は選ばないつもりだ。というか多分仕掛けてきた奴ら皆殺しにするかもしれない。」

((まぁ王国側が戦争を仕掛けたんだし、妥当だと思うよ。それにわざわざ敵国の兵士を生かす意味はないだろう戦争なんだから。それに私は王国は滅んだ方がいいと思っている。))

「そうか」


ニーナも同じようなことを言ってるな。というかニーナはもう王国と敵対してるって言ったよな。だったらこの話する意味あまりないんじゃないのか?


「ニーナが王国と敵対するならこの話をしてもあまり意味がないな。それよりもニーナはこれからどうするんだ?」

((んー取り敢えずこの国はさっさと出ようと思う。その後はまだ決まってないな。まぁ前みたいに旅をしようかと思ってるが…))

「ニーナって前に旅をしていたのか?」

((あぁ、ちょっとした事情で旅に出ることになってな))

「そうなのか。また旅に出るなら俺と来るか?旅に出るのは1ヶ月後ぐらいになると思うが…」


俺がそういうと3人が驚いた表情をしていた。


((いいの?じゃあミツキと一緒に行こうかな。))

「あぁでもその前に俺のことをちゃんと知ってから決めてほしい。」


そう、このことだけは言っておかなくちゃならない。


((なんだ?))


「俺は逸脱者の称号を持っている。」


((そうか。その称号を持っているということはミツキは異能者ということだな?))

「あぁそうだ」

((そうか…それはそれで面倒なことになりそうだな…))

「やっぱり…」

((いや、今のはこっちの話…さっき言った時からミツキと旅をすることは決定してたから大丈夫。その後のことを考えていたんだ))


あれ?決定してたの?なんで?


「え?いいの?逸脱者だよ俺。」

((それがどうしたの?))

「あれ?思ってた反応と違う…もっとなんか言われるかと思ったんだけど…」

((あぁ世間一般的には厄介者扱いされてるんだっけその称号。私は気にしないから大丈夫))

「気にしないの?なんで?」

((んーそれはまた今度ちゃんと会ってから話したい。私が旅に出た理由とも関係あるから。))

「わかった。その話はまた今度しよう。それじゃあ1ヶ月後にまた通信魔法掛けるから…」

((うん、それじゃあまたね))

「あぁ」


そう言って俺は通信魔法を切る。


「ミツキ」


ローザが声をかけてきたので振り返ると三人が俯いていた。






読んでいただきありがとうございます

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