46話 日常
俺は冒険者ギルドを出て王城へ戻ろうとしている。
さてと、これから忙しくなりそうだな。
暗殺はどうしようか、気配を消すスキルとかないしな、まぁやろうと思えばできるんだろうが…戦争に関しては俺以上に強い奴が出て来なければ大丈夫だな。
取り敢えず今から気にしても仕方ないか。準備は必要だがそう張り詰めるのもよくないな。
そう思っていると王城の目の前まで着き、顔パスで中へ入る。
王城のの廊下を歩いていると、前から見知った顔が歩いてくるので挨拶をする。
「やぁ、サーシャ。訓練をしていたのか?」
「こんにちは、ミツキ。今日は違いま…今日は違うよ、ちょっと会談がありま…あって…」
なんかタジタジだな。あまり慣れないことはさせない方が良かったか。
「そうか、大変そうだな。ところでサーシャ、タメ口が苦手なら敬語でもいいぞ?多分だけど敬語で話す環境に慣れちゃったんじゃないか?」
「そう…ですね。昔から敬語を使うように言われて来ましたのでどうも慣れなくて…。しばらくは敬語のままでいいですか?」
「うんもちろん。」
正直俺も話にくさはあったからな。敬語のサーシャの方がサーシャ感が出ていて、なんというかすごい、いい。
「ではそうさせて頂きますね。それでミツキ、一ついいですか?」
「どうしたの?」
「明後日、ミーナちゃんに魔法を教えるっておっしゃっていたじゃないですか…できれば、その私もご一緒してもいいですか?」
特に手間がかかるわけでもないしな、別にいいか。って言ってもちゃんと教えられるかわからないが…
「なんだそんなことか。全然いいけど、サーシャも魔法に興味あるの?」
「剣がメインですが、やはり魔法使えた方が戦術のレパートリーが増えるので…」
正直サーシャが魔法に興味があるのは意外だったが俺と闘ったことで何かを感じたのだろうか。
「そうか…じゃあ明後日の昼に、王城の庭で。」
「わかりました。ではよろしくお願いしますね。それでは失礼します。」
「あぁ」
そう言って俺は静かな廊下を歩き部屋へと戻る。
「今日はもう特にやることないし、昼寝でもしようかな。」
そういえばまだ飯食べてなかったな、まぁいいか。
寝よ。
そうして俺は眠りについた。
起きて時計を見ると夕方の6時になっていた。
「ふぁ〜」
頭が働かないな、寝起きはどうもダメみたいだ。
それより、お腹が空いたな食べに行くか。
「ミーナちゃんおはよう」
「あ、ミツキ様。今はこんばんわの時間ですよ。」
「あぁ、そうだったね。こんばんわ」
食堂に行くとミーナちゃんが座って夕飯を食べていたので前の隣に座り話しかける。
「えぇこんばんわ。それでミツキ様はお昼寝をされていたんでしょうか?」
「やっぱりわかる?」
「えぇ、なんかまだ眠そうですので。それになんか疲れていますか?」
「い、いやそんなことはないよ。大丈夫。」
「そうですか…なんかあったら言ってくださいね。」
「ありがとうミーナちゃん」
そうして俺とミーナちゃんは雑談しながら夕食を食べ、各自部屋に戻ろうとした時ミーナちゃんから声がかかった。
「ミツキ様、明後日はよろしくお願いしますね。」
「おう!」
そう返事を返して、部屋へ戻る。
「ふぅ〜やることがないな。ちょっとクエストでも受けに行くか…」
そう言い俺は部屋を出て冒険者ギルドへ向かう。
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