表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
  作者: 小説愛好家
2章 帝国編
45/193

45話 ローザの覚悟

「正直、色々と考えてはいるのだが決めかねていてな。戦争になって負けないにしても砦は確実に落ちる。王国側は勇者がいないとはいえ、相当な戦力だからな。」


「皇帝にはまだこの話はしていないんですよね?」


「あぁ、皇帝に連絡をいれて、兵を集めさせて戦うでもいいんだが…砦にいる兵士達だけで砦を守るのはちと厳しい。かといって今から帝都にいる兵士たちを呼び寄せても準備と移動がある。1ヶ月じゃとてもじゃないが間に合わない。遅れてついたとしても砦は落とされて、街は壊滅している頃だろう。なにせ今回はいきなりだからな。」


確かに今からじゃ遅いな。俺みたいに飛行を使えるわけでもないし…


「それで色々ある中の案で、やる可能性が高いのはなんですか?」

「私が単独で行って戦争を止めるというのが最善かの。私一人なら今から行っても間に合うし、最も被害が少なくて済む。」


なるほど、被害が少なく戦争を止められるならそれでいいかもしれないが、ローザさん自身はどうなる。

ローザさんは俺からみても相当強い。だがそれでも戦争で命を落とす確率が高いのは俺でもわかる。一人で何千人もの人間を相手にできるはずがない。だとすると…


「死ぬ気ですか…?」


俺はトーンを下げてローザさんに問いかける。


「まぁタダでは死ぬつもりはないよ。それに長年生き続けたこの命、帝国を守れるなら悔いはないよ。」


なるほど、ローザさんは平和なこの国が好きでしょうがないのか。だから自分を犠牲にしてまで守ろうとする。俺にはそこまではできないな。まぁ守りたいものがないって言った方がいいのか。

ここからは俺が関わっていい問題なのかはわからない…普通なら助ける義理はないと切り捨てるのかもしれない…だけど目の前で死のうとしている人を俺は放ってはおけない。せっかく乗りかかった船だもう一つぐらい手伝ってみるか。


(この人に心を動かされてしまったかな。)


「では、俺からもう一つ案があります。」

「なんだい?」

「俺と一緒に戦争を止めるという案です。」

「それはどういうことだね?」

「なに、簡単なことですよ。俺が戦争を止めないかということですよ。正直俺一人でも負ける気はしないですし、それに俺なら一日で砦につきますから。」

「!?…だがしかしお主はどこの国にも所属していない旅人の身、さすがにそこまでしてもらうわけには…」


「いえ、俺からしたら暗殺も、戦争も同じようなもんですよ。乗りかかった船です、最後まで手伝いますよ。それにローザさんには死なれては困ります。貴女はこの国の、いやこの世界の重要人物でしょう?他に異能者の過去を伝える役目が果たせるとは思いませんし、魔女というのは世界に5人しかいない、そんな人間を見捨てることは出来ませんよ。」


正直、立場とかは完全に建前だ。

ただ俺は目の前で死のうとしている人間を放ってはおけないのだろう。だから助ける、俺がなんとかできる問題ならなんとかしよう。それが俺の性分だ。


「そうか…」


そう言ってからローザさんは考え方でしまった。どう返答すればいいのかわからないのだろう。


「この話を聞いてしまった以上拒否しても俺が勝手にやりますので。できれば協力してくれた方が楽です。」


「ありがとう。では戦争のこともお願いしてもいいか?」

「だから言ってるじゃないですか。いいですよ。」


俺は強引にローザさんを納得させ、次の話へ入った。


「では、どうするかを話し合いましょう」

「ああ。」

「正直に言うと俺一人で戦争を止められるので、ローザさんには王国の目的を探って欲しいんですよね。」

「目的か…わかったそれはこちらで調べてみよう。だが本当に一人で大丈夫か?」

「そんなに心配なら戦争の時にそばで見ていますか?」

「ああ、ではそうするとしようかの。」


え?あれ?その返しは意外だったな。あんまり信用されてないのか?まぁいいか。


「あ、そうだ。お主通信魔法は使えるか?」

「使えますが…」

「それなら魔力を登録しておかないか?その、あれだ、いちいちギルドまで来て連絡を取るのもあれだし…これから何かと連絡を取ることが増えると思うからな。」

「ええ、いいですよ。」


そう言って俺とローザさんはお互いの通信魔法に魔力を登録をした。


「それでは、暗殺と戦争の件よろしく頼む。」

「はい。随時連絡は入れます。それじゃ」


そう言って俺はマスター室を後にした。

読んでいただきありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ