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  作者: 小説愛好家
2章 帝国編
43/193

43話 ギルドマスターと異能者の過去

2階から降りてきたのは黒髪の美女、年齢は20代ぐらいに見える。


「それで、なんの騒ぎかねぇ?」

「それが…ヤタマノオロチが討伐されたんですよ!」

「ほう…して誰が?」

「この方です。」


そう言い受付の人が俺の方を指差す。


「ミツキと言います。」

「そうかお主が…」


ん?なんか知ってるような口ぶりだな?


「取り敢えず…君はこっちで対応するから二階に来てくれるかね?」

「わかりました。」


そう言われ俺は返事をし、ギルドマスターの後をついて行き、二階へ上がって行く。


「ほら、お前達も騒ぐな戻った戻った。」


ギルドマスターがそう促すと各自戻っていった。


二階に上がりマスター室と書かれている部屋に入る。


「取り敢えず掛けてくれ。」

「はい」


そう促され、俺はソファにかける。


「急に悪いね、君とは話がしたいと思ってたんだけどなかなか時間がとれなくて、こういう形を取らせてもらったよ。」

「自分のことをご存知で?」

「あぁ…ところで自己紹介がまだだったね。私はローザ。火の魔女なんて呼ばれている。」

「俺はミツキです。普通にミツキで大丈夫です。それより魔女ってなんですか?」

「魔女とはこの世界で魔法に長けている女のことを指すんだ。魔女はそれぞれ5人いて、私は火を担当している。」

「へぇーそうなんですか。」


ローザさんは間を置いてから話し始める。


「知らないってことは、やっぱり君は()()()()だね?」

「!?」


俺は咄嗟にレーヴァテインを抜き取り構える。


「まぁまぁそんな慌てなさんな、お主に危害を加えるつもりはない。」

「何故それを?」

「なに、簡単なことさ。私の部下を王国の上層部に潜り込ませているからね。お主の情報は知っている。君が()()()ということもね。」

「逸脱者と知っていて、俺を殺しに来ないんですか?」

「ん?何故だね?」


ローザさんは紅茶を飲みながら疑問を口にした。


「いや、だってなんか逸脱者って災厄をもたらすとか言われてるんでしょ?」

「あーそれね、結論から言ってしまうとそれは()なんだよ」

「嘘?」

「あぁ、少し昔の話をしよう。」


俺はレーヴァテインを鞘に戻し、ソファに座り話を聞く体勢にはいった。

そう言ってからローザさんは昔の話を始めた。


「まず、神と異能者の関係性からだ。昔、神と異能者は対局の存在にあってね。神は生まれた時から神として生まれ。異能者とは生まれ後に成長を重ね、神と同等以上の力を持つと言われてた。その神と異能者は昔から争いをしていたと言われている。それが神話時代の戦争。ある時、神の一人が異能者に殺され、そのことに起こった神の長が自身の命と引き換えに全ての異能者を下界に追いやった、それから異能者は神界に行くために色々な手を尽くしたが誰一人として神界に辿り着いたものはいないと言う伝承である。何故戦争になったのか?異能者は何故神を殺そうとするのか?そう言った理由はまだわからない。」


「それでだ、何故異能者に逸脱者と言う称号をつけたかと言うのは、その後ステータスという概念装置を作り、下界で異能者を手っ取り早く殺すために神がその称号をつけたと言われている。だからこの真実を知ってる人達は逸脱者と言う称号に意味なんかないってことはわかっている。だから君を殺そうとはしない。わかってくれたかい?」


なるほどそんな昔話があったのか…

神についてはまた今度考えよう。


「わかりました…その真実を知る人達は何人いるんですか?」

「私を含めて10人くらいかの?他の四人は私と同じ魔女と言われている存在で後の五人は秘密だ。」

「そうですか…ありがとうございます。ところで何故その話を俺に?」


「異能者が出たらこのことを異能者に伝えるのが私たち魔女の義務でもあるんだ。この世界で一人殺される対象として見られるのは嫌じゃろう。異能者も同じ人間だ、そう見られて精神を壊したりもするだろう。そういうことにならないように真実を伝えるのが昔からの私たちの義務というわけだ。まぁなんだ…逸脱者も同じ人間で私たちだけは味方だと安心させるのが魔女の役割だな。」


「そうだったんですか…ありがとうございます。」


「取り敢えず、SSランクのヤタマノオロチ討伐ありがとうね。なかなか討伐してくれる人が出て来なくて困ってたんだよ。それでだ報酬を支払うよ。」


そう言ってローザさんはお金が入った袋をこちらに渡してくる。

それを俺は受け取り礼を言う。


「ありがとうございます。」

「それじゃあ、もう少しお主と話したいことがあるのだが、良いかね?」

「はい、大丈夫ですよ。」


そうしてローザさんは話し始めた。

読んでいただきありがとうございます。

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