184話 -主人公視点- 縦ロールの罰ゲーム
☆☆☆ミツキ視点☆☆☆
「そろそろ出発するそうだ」
のじゃロリに会って次の日の朝、食料をメイドが乗る馬車に積んだ俺は皆んながいる馬車に乗りそう言った。
「了解しました!」
「いよいよですか」
「ここからはずっと一本道なのね」
「退屈しますね」
まぁ退屈っちゃ退屈だが途中でゲームはやるつもりだからな…暇にはならないな
「皆さん!最初からそんなんでどうしますの!もっとテンション上げていきますわよ!」
俺がいろいろ考えていると斜め前から大声でそう聞こえて来る。朝からうるさい奴だな…というかなんでさらっといるんだよ…
「ロールは朝からテンション高いな…」
「てか、なんでいるんだ?」
「今日も魔法を教えてもらうためですわ!」
「そうか、じゃあ皆んな頼んだ」
俺はそう言って皆んなに丸投げする。
「え〜めんどくさいです、サーシャお願いします」
ミーナちゃんもそう言ってサーシャに投げると
「めんどくさいですの!?」
縦ロールがそう言って大げさに驚く。
「私もいいです、面倒見るの疲れました。ニーナさんお願いします」
「つ、疲れた!?」
「嫌だよ、なんで縦ロールのお守りしないといけないのよ」
「お、お守りっ!?…皆さん!私に対して酷いですわ!」
最終的には顔を引きつらせながらそう言った。
「まぁそんなことより発車するみたいだぞ」
「そ、そんなこと!?うぅ〜もういいですわ、私は隅っこで座ってますわ…」
「ふふっ」
そうサーシャが笑うと他のみんなも笑い出した。
まぁ、面白いけ流石にちょっとかわいそうだったな…
「縦ロール、冗談だ」
俺は馬車の隅で蹲ってこちらの様子を伺っている縦ロールにそう声をかけた。
「っ!?」
俺にそう言われた縦ロールは顔を真っ赤にして
「ひ、ひ、酷いですわ!!わ、わたくしをコケにしましたわね!ゆ、許しませんわよ!」
動揺しながらもそう怒った
「ご、ごめんって、魔法教えるから許してよ」
俺はご機嫌をとるためそう言うと
「ふんっ!仕方ありませんわね!そういうことなら許してやってもいいですわよ!」
すぐに笑顔になりそう言った。
もう本当なんて言うか…
((((((チョロい))))))
「お、動き出したな」
そんなこんなで皆んなで会話をしつつ待つこと5分馬車が出発し出した。
「そういえばロールよ、昨日の夜レストランにいなかったか?」
馬車が走り出して数分ローザがそう言った。
そういえば縦ロール、レストランにいたな。のじゃロリのインパクトが強すぎて忘れてた…
「えぇ、いましたわよ、あそこのお店お魚が出なくて…」
ローザの言葉にそう返す縦ロール。
おい、こいつ本音漏れてるな…
「お魚が出なくて?」
それをサーシャが見逃すはずもなく、そう言及する。
「本当にありえ、いえ、野菜が美味しかったですわ」
おい、また本音漏れてるぞ…
「「「「「「………」」」」」」
「ロールよ実は私たちあの店に入ったんだよ」
俺たちは縦ロールのアホさに無言になって暫しローザがそう縦ロールに言った。
「へ、へぇ〜そうなんですの〜ぐ、偶然もあるんですのね…」
縦ロールは冷や汗をかき、目を泳がせながらそう言った。
「そしたら、客の一人が店に文句を言ってる声が聞こえてね」
「へ、へぇ〜そうなんですの〜酷い客もいたものですわね」
「それが私たちの知ってる人だったんだけど心当たりないですか?」
「………」
舞がそう聞くと縦ロールは無言になる。もうバレてるからな…ドンマイだ縦ロール。
「えーっと確か、その人はこう言ってましたよ!なんでこのお店は…」
ミーナちゃんが言い終わる前に
「ご、ごめんなさいですわ!許してください!それ私です!認めますから許してくださいですわ!」
縦ロールがそう割り込んで来る。
「はぁ〜あれ程、調きょ…教育したのにまだわからないんですか?」
サーシャはため息を吐いた後縦ロールを睨みそう言った。サーシャ?調教って言おうとしなかった?気の所為かな?うん、気の所為だな…
「ご、ごめんなさい、サーシャ様!許してください!この通りですわ!」
縦ロールはそう言いながらサーシャに土下座をした。
そこまでするのか縦ロール…どんだけサーシャが怖いんだよ…
「はぁ〜もうしないと約束できますか?」
「は、はい!約束します!」
「わかりました、それじゃあ罰は…」
「許してくれるので…」
サーシャがそう言うと縦ロールは罰がないと思ったのか笑顔になりサーシャを見るが
「ミツキが決めてください」
サーシャはそれを無視して、その後俺を見てそう言った。
え?俺?俺が決めていいのか?
「え?俺?」
俺は思った事をそのまま言うと
「はい、お願いします」
サーシャはそう言って来た。
罰か…っつても何も思いつかな…
いや、ちょうどいいしあれでいいか…
「そうだな、縦ロール」
「は、はい!」
「実は3日後ぐらいに戦闘訓練をするんだが、縦ロールもそれに参加しろ」
俺がそう言うと
「「「「「………」」」」」
縦ロール以外の皆んなが無言になった。
どうやら思い出したみたいだな。
「ミ、ミツキさん?やっぱり罰は無しにしません?」
ミーナちゃんが焦りながらそう俺に提案して来る。
「そ、そうよね、流石に縦ロールが可哀想だよ?」
ミーナちゃんに乗ってニーナもそう言って来る。
確かにいくら罰ゲームとは言えどステータスが低い縦ロールにはきついかもな…
「まぁ別にそれでもいいけど、それだと縦ロールが抜けた分皆んながきつくなるぞ?」
俺がそう言うと皆んなはハッとして縦ロールに詰め寄った。
「や、やっぱ今のなし!縦ロールあんた参加しなさい!」
「そ、そうだな、ロールよ参加したほうがいいぞ」
「私からも是非お願いします!」
「縦ロールさん!私たちを救うと思ってお願いします!」
「縦ロール、こればっかりはお願いします」
皆んながそう言うと縦ロールは澄ました顔で
「ゲームですわよね?別にいいですわよ」
そう言った。
なるほどいいのか、じゃあ遠慮なく…
「何も知らないって言うのはいいですね…」
「本当ですね…」
舞がそう言うとサーシャもそれに同意した。
「そうだ、縦ロール、楽しいゲームだから気負う必要はないないぞ、なんせ楽しいからな」
ふっさて、一人増えた事だし本当に面白くなりそうだ。
「ミツキさんの怖い笑みが…」
「私たち終わったかも…」
小声でミーナちゃんとニーナがそう言う。
「はい!楽しいのは歓迎ですわ!」
「「「「「………」」」」」
そうして3日後の罰ゲームに縦ロールが参加することになった。
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