183話 -のじゃロリ視点- ミツキの評価
☆☆☆のじゃロリ視点☆☆☆
-----深淵の森〜〜〜の城-玉座の間-----
「はぁ〜はぁ〜」
そう息を切らしているのは先ほどまでミツキたちと会っていたのじゃロリ。のじゃロリは玉座の間に転移してすぐにへたり込んでしまっていた。
(やはり外に出るのはしんどいのじゃ…)
妾は転移した後体力を切らし玉座の間にある階段で座り込んだ。
バタンッ!!
「〜〜〜様!!!大丈夫ですか!!?」
妾が座り込んで数秒、勢いよく玉座の間の扉が開き、そう叫びながらこちらに走って来る人物が一名。
「ふぅー心配かけてすまないのじゃ」
妾はそう言って立とうとする。
(うっ)
立ち上がった瞬間目眩がしよろけて前のめりに倒れかけるが倒れることはなかった。
「もう、本当に無理だけはなさらないでくださいね」
玉座の間にある玉座から扉までは約30m。こちらに走ってきている人物は約15m地点から一瞬で妾の元まで飛んで来て、妾を支えながらそう言った。
「ありがとなのじゃ、シーちゃん」
「もう、いつも言ってますがシーちゃんはやめてください、私の名前はシャルティナです!」
そう言って頬を膨らませて妾の腕を首にかけ歩いているのはメイドのシーちゃん。
「まぁそれはいいのじゃ、それより飯が食いたいのじゃ」
いつも通りシーちゃんの呼び方を変えてと言う提案を無視する。
「はぁ〜しょうがないですね…準備はできていますからこのまま食堂に行きますよ」
ため息をつきながらも準備をしているあたりシーちゃんは妾の最強のメイドなのじゃ。
「わかったのじゃ、それよりその体勢きつくないかの?」
了承して、ふと思ったことを口に出す。
ミーちゃんは今、妾の腕を首にかけながらしゃがんで歩いている。私の身長は130cmでシーちゃん165cmなのでしゃがまないと首に腕をかけられないのじゃ。そのためシーちゃんは今とてもきつい体勢なのじゃ。
「大丈夫ですよ、心配してくださりありがとうございます」
「大丈夫ならいいのだがの…」
そうして妾とシーちゃんは食堂を目指して歩いた。
「それで〜〜〜様、例の方はどうでしたか?」
食堂につき、食事をしながらシーちゃんがそう聞いて来る。
「そうじゃの、一言で言うならバケモノじゃの」
「〜〜〜様がそこまで言うほどのお方なのですか…」
「あぁ、実際目にしてわかったが、ミツキには勝てないの…」
これは事実、妾がミツキと100回戦ったところで100回負けるだろうな。
妾がそう言うとシーちゃんは手に持っていたフォークをお皿の上に落とし
「!?そ、それはほ、本当ですか!!?」
すごい勢いでそう聞いて来た。
「あぁ、本当に召喚されて数ヶ月の人間とは思えない強さだったのじゃ、正直言って常軌を逸している」
「そうですか…でも…やっぱり〜〜〜様が勝てないなんて信じられませんよ」
「まぁ数ヶ月後にはここに訪れるしその時シーちゃんの目で判断してみるのじゃ」
「わかりました」
まぁ、ミツキと実際に戦ってみるのも面白いかもしれんの。勝てるかどうかは別として楽しそうじゃ。
(ミツキよ、妾はここで待ってるぞ)
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