181話 のじゃロリの考え
「まぁ良い、それよりお主、話の続きを頼む」
ローザはそう言って俺を見る。
そしてミーナちゃんはローザの恐怖から解放された安心からかホッとしていた。
「う、うん、それじゃなんでニーナが居るの事が分かっていたのか」
俺はそう言って話の続きを始めた。
「確かに最初にニーナさんが居ることを知っていないとあの方法は取れませんよね」
「そうだ、まぁニーナが居ることを知ったのは多分のじゃロリの探知魔法か何かだろう。詳しいことは聞いてみないとわからない。でも注目すべき所はそこじゃなくてなぜニーナが居ることを知ろうとしたかだ」
「つまりどういうことです?」
「考えてみてくれ、普通目的もなくいきなり俺たちのパーティを探ろうとはしないだろう?だからのじゃロリは俺たちに分かってもらいたかったんだと思う」
俺はそう言ったが皆んなはまだ困惑顔をしていた。
うーん簡単に言った方がいいかな
「そうだな、のじゃロリ風に言うと、私は事前にお主たちのことを知っていたのじゃ!そしてニーナに案内させることで何かしら俺たちと会う目的があったということを言葉を交わさないで伝えるためだろうな」
うん、声真似をして見たが絶妙に下手だ…
「なるほど、マスターさんはそこまで考えて…」
「のじゃロリさんも凄いけど…」
「ミツキの方が凄いね」
「本当、お主よく理解できたな…」
「普通に考えつかないよね…そんなこと」
うん、華麗にスルーされたね、まぁ話の内容の方が重要だしぃ?別にスルーされても悲しくなんてないんだからね!うん、これ以上は辞めておこう。皆んな優しいから敢えて触れなかったんだろうな…
「でも、言葉を交わさないで伝えた意味はあったのでしょうか?」
そうサーシャは俺に聞いてくる。
「それは俺たちが酒場に入った時の、のじゃロリよ一言目を思い出してみてくれ」
「えっと確かこんな変な店に来るなんて、物好きもいたものじゃです?」
ミーナちゃんはのじゃロリの声真似をしながらそう言った。
おーミーナちゃんのじゃロリの声真似うまい。
「うまいな…」
俺はそう呟いた後、このままミーナちゃんの声真似を褒めると皆んなが優しさでスルーしてくれた俺の声真似に話が戻ると思い急いでミーナちゃんの言ってくれた言葉を拾う。
「そ、そうだ、その言い方だと偶然俺たちが店に来たみたいだろ?つまりのじゃロリは偶然を装いたかった理由があったんだと思う。というかそうしないといけないみたいな感じだろうな」
「どういうことです?」
「ここからは完全に俺の想像だが、多分何かしら条件があったんだと思う、例えば自分の正体がバレたら元いた場所に強制的に戻るとか、何か条件があって、俺たちに会いに来たんだと思う、まぁなんで条件がないと俺たちに会いに来れないなかったのかは多分のじゃロリがこの世界ですごい重要な人物で、普通じゃ会えないからだと思う。それでも、条件を課してでも今俺たちにあっておかないといけない理由があったんだろう」
「そういうことですか…」
「それで話は戻るけど、今言った全てを俺たちに伝えるためにニーナに案内させる方法を取ったんだと思うよ」
俺はそう言った後次の話に入った。
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