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  作者: 小説愛好家
4章 旅編
179/193

179話 また今度

「さて、そろそろ行こうか」


そう言って俺は立ち上がる。


「そうですね」


サーシャも俺に続いて立ち上がると、皆んなも立ち上がる。


「なんじゃもう帰るのか?」


カウンターの椅子に座りながらのじゃロリが言ってくる。


「あぁ、時間的にちょうどいいからな」

「そうか…」


落ち込みながらそう言ったあと笑顔になり


「また今度来てくれなのじゃ!」


俺たちに6人をそれぞれ見ながらそう言った。

案外喋ってる時間が楽しかったんだろうな。

こっちも楽しかったし、また今度ちゃんとした形で、会いたいな。


「もちろん」


そう言った意味も込め俺はそう返事をする。


「はい!絶対来ますね!」


ミーナちゃんがそう言ったあと皆んなも頷いた。

その後振り返り出口の方へ歩き出す。


「ちょっと待ってくれなのじゃ」


5歩ぐらい進んだところで後ろからそう声が掛けられる。

俺たちは振り返りのじゃロリを見る。


「そこのお主、ちょっと来てくれなのじゃ」


そう言ってのじゃロリが指差したのはローザ。


「私?」


ローザがそう聞くとのじゃロリはコクッと頷いた。

ローザはそれを見てのじゃロリに近づいた。


()()()()よ、異能者(ミツキ)を頼んだぞ」


のじゃロリは近づいたローザに耳打ちをした。


「!?」

「ほら、さっさと行くのじゃ」


驚きで固まっていたローザにのじゃロリはそう言う。


「ぁ、あぁ」

ローザはそう言った後こっちに歩いてくる。


「それじゃ最後にお主!」


そう言ったのじゃロリは今度は俺を指差す。


「なんだ?」


俺がそう聞き返すとのじゃロリはちょっと間を置き言った。


「また今度ちゃんと話すのじゃ、深淵の森で待ってるのじゃ!」

「分かった」


俺がそう言うののじゃロリは頷いた。

そしてのじゃロリが頷いたと同時にこの酒場全体が虹色の光に包まれる。


「な、なに!?」

「ミツキさん、これは?」

「おそらく時間切れだな、危なくないから安心して」



「それじゃまた今度なのじゃ!」


そう言ったのじゃロリの下に魔法陣が現れる。


「あぁ、また今度」


俺はそう返し、それ笑顔のまま頷いたのじゃロリは突如としてその場から居なくなった。


「あれ?マスターさん!?」

「大丈夫だ、ただ帰っただけだから」

「そうなの?」

「あぁ」


「あれ?まだ虹色の光が残ってますね」


サーシャの言う通り酒場には虹色の光が残っていてどんどんその光が大きくなって行く。


「「「「「眩しいっ!」」」」」


光が最高点に達した瞬間皆んな目を瞑った。


「あれ?」


そう声をあげたのはニーナ。

俺も目を開け辺りを見るとそこにはさっきまであった酒場はなく空き地になっていた。


「あれ?地面です?」


酒場の床だったはずの地面は石の地面になっており、そこから空を見上げると月明かりが照らしていた。


(また今度な)


俺は心の中でそう思い、今日の夕食は幕を閉じた。

読んでいただきありがとうございます。

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